まとめ

過去ログ776 2018/5/3 6:54

★日曜日
新潟11レース

新潟大賞典

トリオンフ
全体の流れを速くしたいタイプで、その上での鋭さを引き出せるタイプだけに後半の末脚勝負を武器とする馬たちに対して前半でリードを作る必要があります。
この馬は本仕掛けをできるだけ待って直線L2地点でそれを引き出したいタイプで、新潟2000m戦なら集団の先頭ぐらいで進める意識が必要です。
理想は逃げ馬を単独の2,3番手で追いかける展開で、ある程度の流れから直線で一瞬ですが強烈な脚を使える馬だけに、新潟2000の適性はかなり高そうな1頭と言えます。

トリオンフ
新潟外回りコースは各騎手仕掛けの意識が強くなってきている傾向があり、スローの流れで団子、3〜4角から早めの仕掛けとなると大阪杯のように速い地点ではついていけても減速が速くなってしまいます。
この馬のトップスピード持続は足りないため、全体のペースを引き上げて後続の脚を削ぎつつ本仕掛けを待つことができれば、ステファノスと互角に戦えそうです。

ステファノス
ここでは一枚抜けた存在ですが、今回は香港遠征明け初戦となります。
ある程度流れても問題ないタイプの馬で、トップスピードの持続力はここでは一番評価できます。
状態面を見ると、ここまでのCWの時計・ラップを見る限りでは正直本調子とは言えませんが、ペースが速くてもやれる馬でトップスピードの持続力が武器となるため、出し切りやすい新潟外回りコースは合っています。

ステファノス
前走の香港カップは4着となりましたが、スローの2F戦で一気に加速するギアチェンジを問われる内容で、その中で馬群の内から進路を作れない状況だった事も響きました。
こういう展開は向きませんが、それでもL1で伸びてきていた点は評価できます。
能力的にも適性的にも軽視できる材料がないため、軽視できない1頭です。

マイスタイル
スローのダービー、弥生賞で結果を出してきた馬で、L2最速で加速地点で出し抜く、というギアチェンジ面で強敵相手に健闘してきました。
このあたりを考えても本仕掛けが遅れるパターンの方が合っており、新潟2000mで前半ある程度ポジションをとって後ろに対してリードが作れればチャンスはあります。
前走の福島民報杯は強烈なハイペースの中でも加速ができており、タイプ的にはトリオンフが同じようなタイプと言えます。
ただ、トップスピード持続に少し物足りなさがあり、そこまで速い上がりを出せるタイプではないため、トリオンフと同じような位置での勝負になると分が悪くなりそうです。

マイスタイル
昨年の弥生賞では2着、ダービーでも見せ場十分の4着となりましたが、前走の福島民報杯時計は掛かる中での異常なハイペース戦となり、後半最速がL4の12.3の消耗戦で2着となりました。
この馬は要所の反応の良さを活かしたいタイプですが、ダービーではそれをうまくコントロールできて仕掛けを遅らせることができました。
トップスピード持続力では物足りないため、そういった形では厳しくなり、時計が問われる新潟2000m戦ではそこまで強気にはなれません。

★土曜日の見解
京都新聞杯

フランツ
前走のアルメリア賞は後半特化ではなく前半のスピードも問われた1戦で、最速ラップは10.9と11秒を切ってはいるものの仕掛けも遅く、L1も12.5と大きく落ちた格好となりました。
L1でここまで落ち込んだのはパンコミードが寄れて接触を受けて2着に入ったオールフォーラヴが最後まで外に交わしながらになったのも大きな要因です。
ただ、フランツがこの流れでしっかりと最後まで脚を引き出せたことは評価でき、スピードを要求された中で良さが出てきました。
2走前のシャルドネゴールド戦の負け方や前走のアルメリア賞のパフォーマンスからも、この馬は厳しい流れの方が合っており、ロイヤルチャージャー同士の配合で高速馬場で流れたときのパフォーマンスというのは大きな期待が持てます。

ケイティクレバー
若駒Sでは完全な後半勝負でやれていますが、ベストバウトは2走前のすみれSです。
この時は高速馬場である程度ペースを引き上げて前受けし、仕掛けを遅らせて一足でうまく抜け出すという競馬で2着。
3〜4角で待つ形を取れたときが強いタイプの馬で、スローの3F勝負の中では京都2歳Sでグレイルやタイムフライヤーといったところにも完敗しているので末脚の絶対量はクラシック戦線では足りません。
この馬の場合は前半をいかにうまく作っていくかがカギで、コントロールしつつも後ろに対してリードを作れるかがポイントとなります。
条件は皐月賞の時よりも好転するだけに、うまく主導権を取れればキタノコマンドール比較でみてここならやれるはずです。

シャルドネ
距離延長はプラスになりそうですが、前半から流れてしまった時にどうかという不安材料はあります。
現時点ではスローのL2最速戦で良さが出ておりL1も最後まで伸びていましたが、これを京都の2200でどこまで引き出せるかがポイントとなります。
この馬はそこまで長く脚を使えるイメージでもないため、3角である程度コース取りを選べポジションで進める必要があります。理想は離れた2〜3列目から好位で、ここを取れればチャンスは大きくなります。

★日曜日
テトラドラクマ
スピードに関してはかなり高いレベルにある馬で、46秒で入っても加速する余力があります。
これは大きな武器ですが、昨年のクイーンC2着のアエロリットの時と比べると少し時計的には物足りない面があるため、3〜4角で緩んだといってもそこまでではないので、去年のアエロリットほどの評価はできません。

テトラドラクマ
スローである程度速いラップを要求された未勝利戦で対応出来ており、前受けしてある程度のペース(46秒半ば)で入れれば好勝負可能の1頭です。
未勝利勝ちがL1最速で1:33.9、今回のメンツで前目から33秒台前半を意識できそうなのはこの馬ぐらいしか見当たらず、その点で楽しみが大きい1頭です。

テトラドラクマ
前走クイーンCはかなり流れており、かなりのハイペースで流れて3〜4角でペースが落ち着いてL2で再加速となり、最速11.5とトップスピード面を問われない競馬となりました。
このレースで評価したいのは前半の入りが46.0という状況から直線で12.0-11.5と加速する脚を見せたという点で、この内容からもスピードが非凡であることは間違いありません。
ここでは前半でペースを引き上げたことで後続は脚を使う余力を持てず、マウレアが伸びあぐねたのもその辺りが影響していると言えます。
流れる展開を前受けする形ならこの馬が優位となります。

テトラドラクマ
前走クイーンCは好発を切ってスピードをコントロールしながら先頭列の内で進め、道中もコントロールしながら少し掛かり気味となり、3角では一旦アルーシャに前に出られましたが4角で再び前に出て直線。
直線序盤で持ったまま楽な手ごたえで進め1馬身ほどのリードをキープし、少し詰められてから追い出されるとしっかりと加速して再び2馬身差ほどに広げると最後は外から食い込んでくるフィニフティを相手にセーフティの3/4馬身差完勝となりました。
フェアリーSの様なスローではなく、前走のクイーンCのような流れる展開なら一枚パフォーマンスを上げる馬だけに、理想は流れる展開となります。

テトラドラクマ
いろいろな競馬ができるタイプですが、前半に厳しい流れに持ち込んだ前走の内容がこの馬には一番良さそうです。
今回は持ち味を生かして各馬の脚を削ぎ切れるかどうかがポイントで、フェアリーSのようなパターンがおそらくこの馬にとっては一番避けたい展開と言えます。
フェアリーSはスローで流れてL4最速タイで仕掛けが早いポテンシャル戦となり、後半の末脚勝負の度合いが大きくなり、4Fで長く良い脚を要求される内容となりました。
こういった展開は避けたいだけに、前走同様に後続の脚を削ぐような流れに持ち込めるかどうかがポイントです。

タワーオブロンドン
能力的にも最上位の1頭で、今回は適性的にも合いそうな1頭。
この馬は瞬間的なトップスピードの質よりもトップスピードの持続力で勝負したいといタイプで、朝日杯は相手が強い中でL1で甘くなってしまいましたが、それでも前走のアーリントンCが示した通り流れた中でしっかりと好時計で脚を引き出せたのは大きな材料と言えます。
NHKマイルCは全体のペースが速く、また仕掛けも早くなってそこまで速いラップを要求されにくいレースとなっており、今回はテトラドラクマもペースを引き上げていくタイプだけに、そういったところが作る流れに乗って脚を引き出せるという点でも魅力が大きい1頭と言えます。

タワーオブロンドン
実力と適性という両面でみてこのメンツでも1,2を争う1頭。
この馬はゆっくりとトップスピードに乗せて、そこからの持続力で勝負するパターンでパフォーマンスを上げており、3走前の京王杯2歳も、前走のアーリントンCでも流れた中でそこまで速いラップを問われない中でしぶとくトップスピード持続で差し切りました。
NHKマイルカップはスローで流れる事もありますが、11秒を切るような瞬発力は求められないレースとなっており、この馬の力を発揮しやすい舞台と言えます。

タワーオブロンドン
2走前の朝日杯FSでは3着となりましたが、ややスローで流れてL2最速戦で11秒0と言うトップスピードの質も問われての3着。
2着馬がスプリングSを勝ったステルヴィオ、4着馬がNZT2着のケイアイノーテックと考えれば悪くない内容で、京王杯2歳Sや前走のアーリントンCではトップスピードの持続力勝負でねじ伏せてきただけに、同じような展開になりやすいNHKマイルCでは展開が向きそうな1頭と言えます。

タワーオブロンドン
前走のアーリントンカップは平均ペースで流れて中盤で少し緩んでからの3F勝負となり、速いラップを要求されずにL1も12.0と落ち込みました。
L3の地点で11.4と速いラップを踏んでいるため、4角地点でのロスは結構影響している厳しい流れだったと言え、この馬も前半無理をしていないといっても35.5の入りなのでスピードを問われていました。
この辺からもスピード面で明確に目途を立ててきたと言え、休み明けでこういう流れで外目を回して正攻法でというのは力が1枚違った内容と言えます。
トップスピード持続面でも高いレベルで見せており、そういう競馬になりやすいNHKマイルCでは上位評価の1頭と言えます。

タワーオブロンドン
前哨戦のアーリントンカップは厳しい流れの中でも正攻法で末脚を引き出しての勝利となり、府中適性も問題ないだけにここは上位の1頭と言えます。
2走前の朝日杯3着時は相手がハイレベルで、しかも窮屈になりながら好位馬群の内で進める形でのものでした。
朝日杯ではL2が11秒0のトップスピード戦となりましたが、前走では流れて良さが出ており、過去10年で一度も後半3ハロンで11秒0以下のラップを踏んでいないNHKマイルCは適性的にマッチするレースと言えます。