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【No.938 Res.5】 怖い話が好きですが、何か? 1 通行人 蒸し暑い季節がら、少し涼しくなる話をしてみたくなり、スレ立て致しました。 苦手な方は素通りを。 お好きな方は、実話創作関係無く、背筋がゾクゾクするお話を。 怖い話は、心霊に限ったことじゃないと思います。 生きている人の生の話の方が、恐怖は濃いとも申します。
そう言えば、スレのコメント有効数は丁度100話。 バツコミ版100物語となりますかどうか。 後は成り行きにお任せ致しましょう。
2 通行人 オカルト好きな法学者の卵君が、ある検証を試みた。
「殺人者は被害者の霊を見るのか?」
殺人を犯した犯罪者に、心理カウンセラーの協力を得ながらリサーチを行うと、不思議なことがわかった。 殺人犯の大半が、被害者に対して悪びれるどころか、「アイツ(被害者)が死ななきゃ俺は捕まることは無かった。死んだアイツのせいで俺は死刑になる。」と言う深層感情をもっていたというのだ。 こんな考えだから、被害者の幽霊などに悩まされたと言う犯罪者は、ほとんどの見つからなかった。 例外は、子供や親を殺したケースを除いて。 血が繋がった関係での犯罪の方が、心因的に重いのではと卵君は考えたらしい。
例としては、子を殺した母親は寝る度に子供の息つかいが耳元で聞こえる。 朝起きると手の甲や、頬や首筋に子供の手の大きさの爪痕が残っていた。 寝ているときに枕元に立たれていた。等々
裁判等で最初自白しなかった犯罪者が、先の例の理由により寝不足になり自白に追い込まれるなどは、よく聞く話である。
3 通行人 質問
どうやったら幽霊が見えるようになる?
そう質問した子供に、寺の住職がこう答えた。 見ようと思わない方が良い。 見たいと思わない方が良い。 怖い思いは成るべくしない方が良い。 人の心は本来、怖いことには慣れないように出来ている。
それを聞いた子供はまた質問した。
お坊さん(住職)は見たことがあるの?
住職は答えた。
残念だけどある。 仕事がお葬式でお経を上げて亡くなった人を供養する事だから、成仏する前の姿を見ることは、見たくなくともある。 死んだことに気付かず、迷っている者を諭さなきゃ成らない事もある。
また子供は質問する。
迷うってどういう事?
住職は答える。 死とは突然に起こることだから、死んだことに気が付かずに、まだ生きていると勘違いしたまま、現世に残ってしまうこと。これを迷うと言う。
子供は質問する。
僕は生きてる?
住職は答える。
残念だけど、君は交通事故で死んだのだ。 突然だったから仕方ないけど。 1週間前に死んで今日此れから、焼き場に行くのだよ。 迷ってしまうのは、君にとってもご両親にとっても良くないから、ちゃんと成仏しなきゃね。
ここに居てはいけないの?
死んだ者が現世に残ってしまうことは、悲しみから誰も抜け出せなくなってしまうし、見たくない者が見てしまう原因になって、恐怖を感じてしまう事が増えてしまう。
そして次の転生のためにも、君は成仏した方が良い。
子供は質問する。
でも、寂しいよ。どうすれば寂しくなくなる?
住職は答える。
生まれたときと死ぬときは、どちらも独りだから、同じ様にならなきゃね。
子供は一瞬笑みを浮かべた。
じゃあ、同じなら良いんだね。わかった。
住職は怪訝な表情で子供の言葉を聞いた。
暫くして、 救急車のサイレンが聞こえたような気がした。
住職が、子供が双子だと気付いたのは暫くしてからだった。
4 通行人 某生放送番組内で使用していたボードの裏から、カメラ目線で除く顔が見えたと、YouTube等で話題に成っている。幽霊かどうか真偽は解らないが、いわゆる放送事故には違いない。
昔テレビ局にADとして勤めていた後輩から聞いた話。
徹夜を繰り返して猛烈に眠くなり、控え室で爆睡していたところ、局内専用の携帯で呼び出された後輩は、先輩ADのいる大きなスタジオに目を擦りながら行く。 廊下で赤い服のを着た女性とすれ違う。反射的に「おはようございます」と挨拶をすると、向こうも挨拶を返してくれた。 深夜2時を回っているのに何処の仕事だろうと後輩は考えたが、先輩に怒られたくないので、スタジオに急いだ。
スタジオにつくと先輩ADと数人が、大道具の仕込みを行っていて直ぐに手伝わされた。 大きなコンパネや装飾壁を異動しながら、先輩に「さっき赤い服の女の人とすれ違ったんですよ。何処の仕事ですかね〜」と何気なく話すと、先輩ADの顔色が変わった。 「お前、もう仕事良いから控え室で寝てろ!」と怒鳴るように言われた。 眠いところを起こされて、手伝いをしに来た後輩は、急に何いってんだろ?と不審に思ったが、先輩の語気が尋常でなかったために、素直に控え室に戻ることにした。 戻り際、先輩に呼び止められ、控え室に戻る道は来たときとは違う導線で帰るんだぞ!!とまた怒鳴られた。 理由を聞くとまた怒鳴られそうだったので、素直に指示にしたがって遠回りをして控え室に戻った後輩は、そのまま爆睡をしてしまった。 夢を見たという。 赤い服を着たあの女性が、「何で戻ってきちゃったの?」と後輩の背中に立って聞いてきたらしい。
暫くして先輩ADが控え室に戻ってきて、後輩を起こして言った。
この局には、毎年特番が重なるこの時期に、夜中に仕込みをするときに、赤い服の女を見て挨拶をした奴が、必ず大きな怪我をするって都市伝説みたいな話があるんだ。 その女は、狙った奴が逃げ出さないように、挨拶をした場所で待ち伏せをしてるって。
後輩は夢で見ちゃいましたと言って、直ぐにお払いに行ったらしい。
テレビ局のように電波を使う場所には、種々な者が集まりやすい。
5 通行人 YouTubeから
ある合コンに参加した女性が、風貌は好みではないのだが、やたらと話や趣味が会う男性に会った。 女性は感性の合い方に驚き、運命の人かもと思い携帯の番号を交換する。 登録すると、不思議なことにすでに登録してある番号と一致した。 登録してあった番号には
「危険!!ストーカー!?」と書いてあった。
それは、女性が数ヶ月前から悩まされていた、無言電話の番号であり、かかってきたときに判るように登録した番号であった。
何から何まで趣味や嗜好が会う理由が解ったとき、女性は小さな叫び声を上げた。
6 通行人 昔聞いた話
ある都心部の繁華街で男がナンパに成功した。 カラオケと居酒屋に行き、バーで女性を口説き落とすとそのまま、ラブホテル街に行った。 週末でどこも混んで満室だったが、少し外れた場所にある「M」というホテルが空いていた。 古いスタイルのラブホテルで、受付に行き金と鍵を交換するタイプだったので、男は受付に行くと受付の女性が、「スミマセン。うちは3人様の受付はやってないんですが。」と言ってきた。 男は2人ですよ。と説明すると、受付の女性は防犯カメラに3人写っていたと主張された。再度男が説明して部屋に通されたが、部屋に入るとナンパした女が急に気分が悪いと言って、トイレに入ってしまった。 男は、折角成功したナンパが不意に成らない事を祈りつつ、ベッドで煙草を吸い始めた。
ベッドの横の電話が急に鳴った。 フロントからさっきの詫びの電話かと思った男は、電話に出てみた。
「もしもし」
「ジー…ジー…ジー…」
何か雑音のような音以外は聞こえない。
「もしもし!?」
男は電話の故障か?と考えて受話器を置いた瞬間、トイレから女の叫び声が聞こえた。
「キャーーー!!」
叫び声と同時にトイレのドアが開き、女が飛び出してきた。
「どうした?」
男が聞くと女が、青い顔をして「女の人に背中から襲われた!!」と言い始めた。
狭いトイレにもう一人女が居るわけがないと、男がトイレを覗くが誰も居なかった。 女が言うには、用を足して立った瞬間に、背中から女の細い白い腕が伸びて、女の首に腕を巻き付けてきたという。 長い髪の毛の感触まで覚えていると言って震えていた。 男は女を落ち着かせようと隣に座り、肩を抱きしめた。その瞬間、また電話が鳴った。 男は電話に出ると今度は声がした。
「何でその女なの?」と
声に驚いた男は反射的に受話器を叩きつけるように切る。 そして女の方を見ると、そこに座っていたのはナンパした女ではなく、髪の長い別の女だった。 男はビックリしてベッドの枕を女に投げつけようとしたが、体が硬直して動かなくなっていた。 髪の長い女がゆっくり立ち上がり男に迫ってくる。 男はそこで気を失った。
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