DRANKBALL
1 リュカ◆Lv99

アクルトクイズ第5弾!!

今回は結構マジメにやりました(笑)クイズはおまけ程度でm(__)m

富。名声。力。

この世の全てを運んだ男、運搬王、
「ゴールド・のぶ」──

彼の定年の際に放った一言は、人々を「仕事」へと駆り立てた!!

「おまえの積み荷か…?欲しけりゃくれてやる!探せぇい!!荷物のすべてを倉庫に置いてきた!!」

男たちは「環状8号線」を目指し、
夢を追い続ける!

世はまさに!

「大運搬時代」っ!!!

…なわけない。

ブロロロ…

沙「あ〜ねみー…。長距離はまともに寝られんからきっついわ〜。」

この人はノブ林…
ではなく、沙悟浄。
長距離トラック運転手。
妻子持ち。

生きていれば色々なことがある。

職場のこと、嫁浄とのこと、小サゴの反抗期。
憂鬱の種には事欠かない。

沙「はぁ〜まったく…誰か空の上から愛の種でも撒き散らしてくれんもんかね…しんどいぜ。な?」

渾身の「な?」もラジオの音にかき消される。

「もう電話メールせん」

「おまえは携帯をなんだと思ってるんだぁぁあああ!!!」

ズガーーーン!!

「ヒェーーー!」

なにやら通行人が揉めているようだが、いまいち耳に入ってこない。

そんななんの変哲もないいつもの朝に、彼はひとりの男と出会った──
(L01A/FOMA)
2 リュカ◆Lv99
沙「…ん?なんや?あんな目立たんとこで親指突き立てとるアホがおる(笑)行き先プレートもなしに(笑)その前にこのご時世にヒッチハイクとか(笑)ツッコミどころの塊や(笑)アホらし(笑)笑かしてもろた代わりに乗せたるわ(笑)」

キキィー

沙「おぅ、あんさん。えぇ根性しとるのぉ。乗ってけや(笑)」

男「はぁん?バカにしとんのかワレ?まぁ乗ったるわ。」

沙「その態度なんなん!(笑)信じられん!あんびりーばぶるや(笑)」

男は乗り込んで早々から悪態をついてきたが、
沙悟浄には昔の無鉄砲だった頃の自分とその男とが重ねって見え、ふたりが打ち解けるまでにそう時間はかからなかった──

男「それにしてもおっさん城島に似とるな。あいつリードはあかんが、滅法打ちよる。ジョーみたいな攻撃的キャッチャー俺は好きや。」

沙「おっ自分も阪神かいな!」

男「あったり前やろ!関西で阪神応援せんやつは非国民や(笑)」

沙「せやなぁ(笑)」

しばらく走るうちに、その男が旅の途中…というか、
このヒッチハイクが旅に出る一歩目だったこと、行き先は特に決めていないこと、カネもそんなには持っていないことなどがわかった。

沙「しかしまたなんで旅なんかしよ思ったん?」

男「旅に理由なんかあらへん。したくなったからしとるだけや(笑)まぁ人並みには色々あったけどな。」

沙「そうかー色々あったんやなぁ。」

男「俺は一度すべてを捨てて、一から出直そう思っとんねん。明日は明日の風に吹かれて、ボブディランの如く転がる石になったろう思たんや。」

沙悟浄は「え、それって理由じゃないの?(笑)」と思いつつ、呆れながらもギラギラとしたこの男の時代錯誤な旅路を、少しだけ羨ましくも思った。
(L01A/FOMA)
3 リュカ◆Lv99
沙「言い忘れとったけど、これは東京行きやで。名神から東名やねん。」

男「おっえぇやないか!華の都大東京かいな!俺の遥かなる旅路の第一歩目には丁度ええで!」

沙「居座る気まんまんやな…ガス代半分持たすぞ(笑)」

豊中から高速に乗る。
車内が狭くなった反面、話し相手ができたことで眠気も忘れられた。
車はぐんぐん進む──

男「おっさんは毎日どないや?」

沙「うーんまぁつまらなくはないけど、家庭を持つっつーのは色々と大変やで。」

男「立派なもんや!俺もいつかはそうなるんかもしれんが、おっさんみたいに粋な感じでいきたいもんやわ!」

沙「…照れちゃう(照)」

盛り上っているうちに小腹が空いて来た。

沙「そや、どーせおまえも朝飯まだやろ?もう昼過ぎやけど(笑)次のSAでも停まるか。」

男「実はペコペコやねん。助かったわー。完全にペコちゃん。」

沙「寒すぎて横見れん(笑)さぶちゃん(笑)」

…昼時というのもあり、SAはなかなかの混雑を見せている。
しかし場違いな場所にぽつんと出店が──

沙「なんや?あんなとこに店が出とるで?」

男「おっ意外とうまそうやないか、ナンボや?」

丸「いらっしゃい♪代金はニューロンだよ♪にゅ・う・ろ・ん♪あ、知らない?えぇー!知らないのぉーっ?」

…ふたりは目の前の物体をシバキ倒したくなる衝動を必死に抑え、無言でその場をあとにするのだった──
(L01A/FOMA)
4 リュカ◆Lv99
その後ふたりは食堂で適当なものを食べ、
先程のやつをシバけなかった代わりに食後にコーヒーをシバいて車に戻る。

男「そういや名前まだ言っとらんかったな。俺はNASAってもんや。」

沙「俺は沙悟浄な。覚えとき(笑)」

NA「おっさんはおっさんでえぇやろ(笑)」

沙「なにを〜(笑)」

NA「そやおっさん、ここって愛知やろ?そんならひとつだけ頼みがあんねん!」

沙「ん、なに?」

NA「まだ時間に余裕あるんやったら、ちょこっとだけ次のインターで降りてくれへん?世話んなった知り合いがおるんやけど、ここまで来たからにはどうしても挨拶しときたいんや!頼む、このとーりや!」

沙「うーん…まぁちょこっとだけならなんとか…
よしっ乗りかかった舟や!まぁ今回乗せとんのはこっちやけど(笑)行ったるわ!そん代わり遅れたらおまえが取引先に謝れよ!(笑)」

NA「スマンおっさん!恩にきるわ!」

こうして車は次のインターで下道へ。
そしてNASAの知り合いの家の前に到着した──
(L01A/FOMA)
5 リュカ◆Lv99
NA「おってくれよ…。」

ピンポーン



男「はい。」

NA「おぉニー!俺や!NASAや!」

ニ「NASA!?ホントにNASAか!?どうしてここに…すぐ行くから待ってて!」

ガチャ

NA「ニー!久し振りやな!元気やったか?」

ニ「NASA…よくぞここまで…。ホントに久し振り。」

NA「この沙悟浄っておっさんがここまで乗っけて来てくれたんや!」

沙「どうもーおっさんでーす(笑)」

二「これはこれは。わざわざすみません、俺からも礼を言わせてください。」

沙「なんもなんも、積み荷の到着が多少遅れるくらいなんで、気にせんといてくださいな(笑)積もる話もあることでしょうから、俺は車に戻ってますね、ではでは。」
(L01A/FOMA)
6 リュカ◆Lv99
…沙悟浄は気付いていた。

ヤンチャをしていた頃の勘とも言うべきか。

先程のSAを出たあたりから、何者かにつけられている。
しかも巧妙に。

それを察し、道に迷ったフリをして、こちらも巧妙にかわした。

だが、長居は出来ない。

かつての勘が、彼にそう思わせた。

沙「はぁ…なんか完全に面倒なことになっとるなぁ…俺…。」

そう思う一方で、普通の毎日の中に突如として現れた刺激的な出来事を、少しだけ楽しんでいる自分もいた。

沙「やっぱアホやな…俺も。」

  …………………

NA「これが新しい俺のケータイ番号や。」

二「わかった。くれぐれも気をつけて。」

NA「おぅ!次はいつ会えるか、わからんが、それまで達者でな!」

二「NASAもな!それじゃ!」

NA「スマンおっさん!手間取らせてしもた。そんじゃ行こか!」

沙「船長気分か(笑)」
(L01A/FOMA)
7 リュカ◆Lv99
車はあたりに気を配りつつも、東京を目指しまた走り出した──

NA「おっさん……、もう気付いとんのやろ?スマン。こんなはずやなかったんやが、面倒なことに巻き込んでしもたかもしれん。本当にスマン。」

沙「まぁ生きてりゃ色々あるわな。」

NA「さっき迷ったフリしてくれたんやろ?その優しさにはホンマ感動したわ。あんたなら大丈夫や、すべてを話す。でももうちょっとだけ待ってや。その時が来たら必ず話すから。」

沙「おぅ(笑)気長に待っとるわ(笑)」

車はまた高速に乗り、一路東京を目指す。
そして東名から首都高に入ったが、今のところ尾行の影はない。
寄り道をしたせいで、あたりにはもう夜の帳が降りようとしていた──
(L01A/FOMA)
8 リュカ◆Lv99
NA「夕方の首都高って、なんかキラキラしててキレイやな。このデカイトラックで走ってると、キラキラ光る水面を切り裂いて進む、帆船に乗ってるような気分やわ!」

沙「おっ(笑)随分ろまんちっくなこと言ってくれるやないか(笑)海岸線でもドライブするかね?ん?(笑)」

NA「言ってろ(笑)」

その時、ラジオでは人気アニメのオープニング曲が流れていた──

「ありったけの〜夢を〜かき集めー♪探し物をさーがし〜に〜ゆーくーの〜さー♪」

NA「この曲、いい曲だよな。」

沙「あぁ、俺も好きやで。」

NA「俺…ちっちゃい頃海賊になりたかってん。大海原に船を漕ぎ出して、見たこともない財宝を探すんや。あ、でも悪い海賊ちゃうで?正義の海賊や!気ままに旅しながら、困ってる人を助けてやれるような、そんな海賊に憧れてたんや……。」

沙「おーえぇやないか!」

NA「…でも、俺はどこかで道を間違うてしもたんや…。気持ちはあの頃となんも変わっとらんはずやのに…なんで今俺はこんなことに…!」

NASAはくやしくも悲しそうにうつむいた。
(L01A/FOMA)
9 リュカ◆Lv99
NA「もう俺はきっと海賊にはなれへんわ。いろんなヤツにも迷惑をかけてしもた…。カネを仰山貯めたとしても、船なんか出されへんわ…。」

沙「ふふ大丈夫や、おまえならなれるよ、立派な海賊に(笑)」

NA「えっ?」

沙「確かにな、実際に船を出して大海原に漕ぎ出したやつは凄いかもしれん。でもな、男に生まれたからには、皆船をもっとんねん。ここに。」

NA「ここに…。」

沙「そや。心の中に船を持っとんのや。でも船の乗組員にはいろんヤツがおるやろ?船長、航海士、操舵手にコック、医者などなど…。ひとりでその船は出航出来ないんや。だから仲間の力が要る。心を許しあった仲間たちと、その心の船を共有するんや。」

NA「共有する…?」

沙「おまえを船に乗せるとしたらコックやな!とか、おまえは最近たるんどるから、もっと頑張らんと出港ん時港置いてくぞ(笑)とか言い合ったりしてな。皆がそれぞれの毎日の中をそれぞれの立場で頑張ることによって、心の海賊船は完成するんや。全員が船長やったら、飢え死にするし三日ともたんやろ?(笑)」

NA「確かに(笑)」

沙「実際に出港するかしないかはもうどうでもえぇ話なんや(笑)いざとなればいつだって出港出来る。そう思えるような船を、心の中で完成させることが重要やと俺は思っとる(笑)どや?ちょっとワクワクしてこんか?(笑)」

NA「…おっさん。俺…目覚めたわ!ホンマ良い話聞かせてもろた。そのとーりや!心の海賊船なんて今まで考えもつかへんかった…俺もおっさんの船に乗りたいもんやな!」

沙「俺はまず間違いなく操舵手やろな(笑)船長譲ったるで?…ウソやけど(笑)」

NA「なに〜〜(笑)」

ふたりの車は用賀インターを降り、取引先へと下道をひた走る──
(L01A/FOMA)
10 リュカ◆Lv99
沙「つか、おまえいつまでおんねん(笑)」

NA「俺おっさんに興味が湧いたわ!おっさんの仕事ぶりを最後まで見学することにした!」

沙「何勝手に決めとんねん(笑)ほんならおまえも積み荷下ろすん手伝え(笑)」

NA「おぅ!まかしとき!」

取引先へと着いたふたりは、まず積み荷の到着が遅れたことを真摯に謝り、せっせと納品を済ませた──

バタンッ

沙「なんとか終わったな。」

NA「ふぅ…なかなかしんどいぜ…やっぱ銭稼ぐんは楽やないな!」

沙「ちげーねー(笑)」

しかし、そこに車に乗り込むふたりを見つめる怪しい影があったことに、ふたりは気付かなかった──

男「こちら、M。NASAを捕捉。至急、大川に連絡をとれ…。」
(L01A/FOMA)
11 リュカ◆Lv99
沙「つか、おまえいつまでおんねん(笑)」

NA「俺おっさんに興味が湧いたわ!おっさんの仕事ぶりを最後まで見学することにした!」

沙「何勝手に決めとんねん(笑)ほんならおまえも積み荷下ろすん手伝え(笑)」

NA「おぅ!まかしとき!」

取引先へと着いたふたりは、まず積み荷の到着が遅れたことを真摯に謝り、せっせと納品を済ませた──

バタンッ

沙「なんとか終わったな。」

NA「ふぅ…なかなかしんどいぜ…やっぱ銭稼ぐんは楽やないな!」

沙「ちげーねー(笑)」

しかし、そこに車に乗り込むふたりを見つめる怪しい影があったことに、ふたりは気付かなかった──

男「こちら、M。NASAを捕捉。至急、大川に連絡をとれ…。」
(L01A/FOMA)
12 リュカ◆Lv99
ふたりは車に乗ると、再び用賀インターを目指し環8を走って行く──

沙「で、おまえこれからどうすんねん(笑)」

NA「せやな、今日一日おっさんとおって考えが変わったわ。俺もう一度大阪戻ろう思う。やり残したことがあるんでな。せやからおっさん!ここはひとつ帰りも頼んますわ!」

沙「ほげぇー(笑)」

NA「いやーしかし今日一日は俺の中で特別な一日になったわ、ホンマありがとう。おっさんには俺のすべてを話すわ。」

沙「おっ遂にその時ってやつが来たんかいな(笑)」

NA「あぁ…。そんでな、俺、実は……ん?おっさん前見てみぃ?なんかわーわー言うとるで?」

見ると前の車の運転手がなにやら騒ぎながら、路肩に停めろというジェスチャーをしている──
(L01A/FOMA)
13 リュカ◆Lv99
沙「なんやなんや…しかもベンツかいな…面倒やのぉ…。」

NA「東京にもあんなヤツおんねんな。」

とりあえず沙悟浄が車を停めると、前の運転手がツカツカと歩いて来た──

男「おい、こらワレ!ライト眩しいんや!ハイんなっとんのやろが!」

沙「はぁ?普通やって!そちらさんの車高が低すぎるんちゃいます?」

男「おぅおぅ因縁つけとんのか?お?ほんなら見してもらおか!」

そう言うと、男はタイヤに足をかけてドア越しによじ登って来た!

沙「おい!何やっとんねん!」

男「うっさいわ!黙っとれやぼけ!」

そう言い終わるか否かの刹那の瞬間、男渾身のバックブローが沙悟浄の顔面を捉えた!

バキィッ!!

沙「ぐはっ…。」

突然のことに思わずうずくまる沙悟浄。

男「おまえなんかこうやっ!」

いまいち意味のわからないことを叫びながら、男は窓から身を乗り出すと、車のキーを引き抜いてあさっての方向に思い切り投げ飛ばした!

沙「ぐ…貴様〜〜!!」

男「へんっおとといきやがれ!」

NA「おぅおぅおぅおぅ!黙って見とりゃいい気になりおってからに!おぅワレ?ちょっくらツラ貸せや?降りろ、俺が相手んなったるわ!………っておまえっ!!こすてろっ!!?」

こ「なにっ…!?NASA!?おまえNASAやないか!!なぜ東京に!?ひっさしぶりやのぉー!」

NA「ホンマひっさしぶりや!あん時以来やなー!」

沙「うんうん(笑)ま、なんていうか、とりあえずちょっと待とうかキミタチ(笑)(笑)」

…そしてNASAとこすてろの関係とNASAのこれまでの話は、とりあえずこすてろがぶん投げたキーを一緒に探しながら、ということになった──
(L01A/FOMA)
14 リュカ◆Lv99
こ「ホンマえらいスンマセンさごさん!俺ちょっと酔っぱらってたもんで…むしゃくしゃしてつい…。」

沙「まったく!そんで思い切りどつかれたこっちはたまったもんやないわ!(笑)飲んだら乗るな、飲むなら乗るな、や!な?」

こ「ホンマすんません…。」

NA「おっさんスマンかったな…どうかここはひとつコイツ許したってや、根は悪いヤツやないねん。」

沙「早く見付けたら許す(笑)」

こ「頑張りますわ!」

NA「こいつとは幼馴染みで、向こうでも一緒やったんや。しかも同じ反逆部隊…レジスタンスの一員やったんよ。」

沙「反逆部隊?レジスタンス?」

NA「そや。…鬼のや組っつったらおっさんも多分知っとるやろ?」

沙「鬼のや組って言ったらおまえ……!」

鬼のや組───
結成から数年でその圧倒的な組織力を武器に、
東京歌舞伎町、大阪ミナミのふたつの街を手中に収めた、知る人ぞ知る新設暗黒組織である。
(L01A/FOMA)
15 リュカ◆Lv99
沙「や組が街を獲る速度は尋常やなかった…よっぽど有能な兵隊が仰山おるんやろな…しかし一枚岩で有名なや組にレジスタンスなんてあったんかいな?」

NA「それは対外的なプロパガンダや。や組が急成長を遂げた理由は、そこらへんのヤクザもんをかたっぱしからや組に吸収合併させていったとこにあんねん。せやから、実際は中にや組に恨みを持つ人間ってのは仰山おるんや。外からは見えんだけでな。」

沙「なるほど…そんな裏があったんかいな。」

こ「そんで、そのレジスタンスを率いてたのが俺たちなんすよ。俺と、NASAと、さっき会ったって言ってたニー…とあとひとり。」

NA「俺たちは中で反逆の狼煙を上げる機会を伺ってたんや。せやけど、少しずつ情報が外に漏れてしまった…。そんでニーとこすてろにはいち早く組織から脱出してもろてたんや。」

NA「俺はその後も組織内に残って動いてたんやけど、遂に感付かれてしもて、脱出したんや。その時に、このままでは勝てない。そう思て自分自身をもう一度見つめ直そう思たんや。俺らの狼煙を心待ちにしている、皆のためにもそれが最善やとな…。そこで出会ったのがおっさんやったんよ。」

沙「…そうやったんか…。」

NA「でもおっさんに出会って、目が覚めた。俺は俺や。なん日経とうが何十年経とうが。俺は俺の思うように、俺の思い描く海賊船を作るため一直線に進もう、そう思える自信を、今日一日のこの旅路で取り戻すことが出来たんや!ホンマ感謝しとる!」

沙「積み荷下ろすん手伝ってもろたから、そんなんチャラや(笑)」

NA「いや…それだけやない…危険な目にあわす可能性だって十分あったんや…それを知ってて…俺は…!」

沙「そう自分を責めんな。俺は200歳まで生きてくんやで?心配すんな(笑)」

NA「おっさん…。」

こ「あっ!あった!あったぞーーー!!」

ようやくキーを発見した3人は、車へと戻る。
しかし、そこにはまたもや怪しい影が──
(L01A/FOMA)
16 リュカ◆Lv99
男「NASAだな。」

NA「ッ!!」

男「鬼のや組・特務部隊だ。や組隊規14条第3項を適用し、これより貴様の身柄を拘束する。」

こ「と、特務部隊やと…!」

鬼のや組・特務部隊──
や組関東本部にのみ存在する、隠密諜報部隊。
…が、それは表向きの顔で、実際は要人暗殺や裏取引など、極めて重要な任務を一手に引き受ける、少数精鋭の戦闘部隊である。
判明している構成員はM、大川。

男2「大川、まぁそう堅くなんなよ。ここは俺に任せてもらおうか。」

NA「おまえは……ジョ、ジョジョ!?」

ジ「久しぶりだな、NASA。探したぜ。しかしこすてろまで一緒に釣れるとはな。まったく今日は運がいいぜ。」

沙「知り合いなんか…?」

こ「あぁ…俺たちとレジスタンスを率いていた最後のひとりや…それと俺たち3人は幼馴染みなんすよ…。」

沙「なんやと?」

こ「や組には関東本部と関西支部があるんやけど、レジスタンスの拠点は関西支部にあったんすよ。だから本部の情報を信用のおけるこいつからもらって、関東のレジスタンスもまとめてもらう…という形をとってたんやけど…。」

NA「おまえか……情報を漏らしていたのは……!!なぜっ!!」
(L01A/FOMA)
17 リュカ◆Lv99
ジ「…そうさ。俺だよ。…おまえらはいいよな?呑気なもんでよ…。こっちは総統の真横で毎日神経磨り減らして反逆の時を待ってたってのによ…。」

ジ「そしてある時、俺の妙な動きに参謀が気付いてな…とりあえず俺の家族は軟禁されちまったわけ。それでもこっちは情報を送り続けてたってのによ……おまえらは……おまえらは……!!!」

NA「そんな…そんなことにまでなっていたとは…。」

ジ「今頃気付いたかい?おまえがそんなだから…だから…俺はおまえらを売ったんだよ!家族の安心が欲しくてな!!おまえらに俺を責める権利なんてあんのか?え!言ってみろよ!!」

ジ「おかげで俺は今や特務部隊の一員さ…おかげで今は…晴れやかな気分だぜ…。」

NA「ホントにそうか…?」

沙「おまえは間違っている!(ビシィ!)」

一同「!?」
(L01A/FOMA)
18 リュカ◆Lv99
ジ「…なぜだ。つか誰だおまえは…。」

沙「俺はただのおっさんや。おっさんやから一言いわしてもらうわ!…スケールが小さぁぁぁい!!」

ででーん!

沙「守るものがあるんやったら根こそぎ守らんかい!そんな組織の元におかれた家族に安心なんかあるわけないやろが!!」

ジ「う、うるさい!部外者が…ごちゃごちゃと…。」

沙「おまえは本当にそれでいいと思っとんのか?な?」

ジ「…ぐっ。」

「おまえら…、ごちゃごちゃとうるっさいわ。暑苦しいのは好きやないねん。ひとまずこのおっさんを…」

ドォォーーン!!

沙「ぐわっ!」

こ「さ、さごさん!!貴様ぁー…!ッ!!る…悪魔の鉄槌…!!」

NA「誠……。」


不二家──
悪魔の鉄槌(ルシファーズ・ハンマー)の通り名で知られる、鬼のや組において唯一、総統や参謀の指示を仰がずとも、自由に動くことが許された人物。本名は誠。
獲物はドデカいハンマーで、戦闘能力は組随一。

不「いつまで待たすねん!また総統にどやされるわ!」

この男はレジスタンスではなかったが、NASAとは仲が良かった。
よってNASAの新しいケータイ番号も知っていたのだが、追跡の途中に「もう電話メールせん」と断ったため、総統の怒りをかったのだった──

不「NASA、こすてろ…悪く思うなよ、これも仕事やからな。ジョジョもやっぱ使いもんにならなさそうやな。さっさと片付けるわ。」

NA「ちぃッ……!!」

不「おりゃっ!」

ドオォォーーン!!
ドオォォーーン!!
ドオォォーーン!!

一同「ぐはぁ!!」
(L01A/FOMA)
19 リュカ◆Lv99
不「ふぅ。大川、報告は頼んだぞ。そのおっさんはそのへんに捨てとけや。」

大「了解。今総統は関西か?」

不「あぁ。面倒やけどこいつらそこまで引っ張っていかねーとな…。俺どーせそっち戻るから、おまえは本部戻れや。Mによろしくな。」

大「らじゃー。」

こうしてNASA、こすてろ、ジョジョの3人は不二家と共に鬼のや組・関西支部へと連行されていった──

沙「ぐ…いたた…あの野郎…思いっきり殴りおって…。まだ朦朧としとるけど、どうやらアイツらは関西支部にもっていかれたようやな…。」

沙悟浄はふと自分の車の方に目をやると、ドリンクホルダーに飲みかけの缶コーヒーが2本刺さっていた。
それを見ると、なぜだか無性にやる気がみなぎって来た!

沙「これはどうやら久々にアイツらの力を借りなあかんようやな…。」

ピポパッ

プルル…

沙「おぅ!ハルか?」

  …………………
(L01A/FOMA)
20 リュカ◆Lv99
─鬼のや組・関西支部─

「…誠、ご苦労だったね。ただ、携帯の使い方だけは見直しておいてね。」

不「へぇへぇ。やっち総統様。」

総統やっち──
暗黒組織すべてを束ねるだけの圧倒的カリスマ性と、圧倒的黒さをも兼ね備えた、暗黒界においてパーフェクトな男。
潜在能力を解放した彼の前には、屍の山のみが転がる。
表の顔は普通の大学生。

や「やぁ、NASAにこすてろ。久しぶりだねぇ。気分はどうかな?…それにしても今まで随分とナメた真似をしてくれてたみたいだねぇ…初めてだよ、ここまで僕をコケにしてくれたおバカさんたちは。さすがにちょっとカチンと来たよ…。」

NA「けっ!ペッ!」

や「やんちゃ丸もご苦労だったね。おまえからの一報のおかげで、随分捕獲が早まったよ。」

丸「これはどうもー♪もし出店でNASAがニューロンをくれてたら、告げ口しなかったかもしれないんだけどなー♪あ、ウソですよーもち♪」

や「おまえはマイペースでいいな(笑)まぁでも正直、NASAに関してはちょっと泳がせてたって節があったよね、リュカ。」

リ「はい。NASAさんはケータイを変えたようでしたが、こちらもその新しいGPS電波を捉えておりましたので、大体の居場所の見当はついていました。」

参謀リュカ──
表向きには非常に紳士的な人物。だが裏の顔は冷酷非道な悪の参謀。
やっち不在時には、や組のすべてを取り仕切る。

こ「…貴様だけは100年かかっても好きになれそうもないわ!」

リ「光栄です(笑)」
(L01A/FOMA)
21 リュカ◆Lv99
や「それとジョジョ。おまえには失望したよ…。結局レジスタンス気分が抜けてないようだね。家族…殺しちゃうよ?」

ジ「……。」

リ「まぁどちらにしましても、こうなってしまったらもう使い物にはなりませんね。皆さんにはまとめて消えてもらいましょう。」

や「うん、やっぱりそれがいいよね。さーて、どうしよーかなー。」

「その役目、私にお任せ頂けないでしょうか。」

見るとそこには、ひざまずくひとりの覆面をした男が──

や「ん…?誰かな?」

覆「私は総統に心酔し、この度鬼のや組の末席に加えて頂きたく馳せ参じた者です。この役目をもって、や組入りの許可を頂きたい。」

リ「ほぅ…。ここまでには何人もの監視がいたはずですが、それをひとりで切り抜けてきたというわけですか…素晴らしいですね。しかしその覆面は?」

覆「は、ご無礼な格好をお許しください。末席に加えて頂けた暁には、イの一番に素顔をお見せ致しますので何卒…。」

や「わかったわかった。よしっキミに任せるよ、好きにやってごらん。」

覆「ははっ。では、3人を殺ります前に、総統以下皆様に人間の心理を利用した、面白いショーをお見せしようと思いますので、この部屋には私たち4人だけにして頂けますでしょうか?別室のモニターにてその様子を御覧ください。」

や「はいはい、それじゃ楽しみにしてるねー。」

リ「うーむ…。」

こうして部屋にはNASA、こすてろ、ジョジョ、そして覆面の男の4人だけが残された──
(L01A/FOMA)
22 リュカ◆Lv99
覆「よし、では始めるか。」

NA「なんかしらんが、はよせーや!」

こ「ひと思いにやれー!」

ジ「くそぅ…俺は結局なにをしていたんだ……。」

覆「そう慌てるな。今から説明することをよく聞け。ここに黒と白の帽子がある。これからおまえらにこの帽子のどちらかを被せるわけだが、自分以外のふたりの帽子の色は見ていいこととする。

  …………………

制限時間は1分だ。ちなみに1分が経過した場合、黒の帽子の者はもちろんだが、白の帽子の者で名乗り出なかった者の頭もこの銃で撃ち抜く。以上だ。では、目をつぶれ。」

覆面の男はそう言い終わると、3人に帽子を被せて行った──

覆「与えられた時間中、様々なことを考えるがいい。では…目を開けろ!」

3人は目を見開いた!

チッチッチッ…

しかし、誰も名乗り出る者はいない──

覆「時間だっ!!」

覆面の男は、素早く銃の撃鉄を起こす!
その瞬間──

一同「待ってくれ!こいつらだけは!……って、えっ?」

3人はほぼ同時にそう答えた!

すると、覆面の男は銃口を上に向け、引き金を引いた──

カチッ!!

一同「なっ!空砲…!?」

覆「はっはっは。思ったとーりや!今の気持ちを忘れるなよ、お3人(笑)!」

そう言うと、男は覆面を脱いだ──

NA「お……おっさん!!
(L01A/FOMA)
23 リュカ◆Lv99
沙「おまえらにバレんかヒヤヒヤしたわ(笑)せっかく一芝居うったんやからなぁ(笑)でももう心配いらん、おまえら3人の気持ちは、やっぱりガッチリ合っとった。多分ここからは全員の気持ちを合わせていかんとこの組織は叩き潰せん。せやから確認しときたかったんや!」

NAこ「ジョジョ…。」

ジ「へっやっぱり削ぎ落としていったら俺もバカなんだな…やろうぜ!もう迷うことは何もない!今がその時だ!!」

一同「おぅっ!!」

沙悟浄は一芝居うち、3人が掛け違っていたボタンを正しく掛け直したのだった!

さて、ここで沙悟浄が行った、帽子を使った心理戦の一連の流れとは、一体どんなものだったのだろうか!?

そして、物語はいよいよクライマックスへ!
今こそ、反逆の狼煙が上がる!!
(L01A/FOMA)
24 リュカ◆Lv99
NA「しかしおっさん……ホンマによう来てくれたな…一日一緒だっただけやのに…。」

沙「ばかもん!大海原を旅するもんに違いなんかあらへん!困ってるもんは助ける。正義の海賊ってのは、そーゆーもんやろ?(笑)」

NA「……。グスン。」

こ「さごさん言うことちゃうな!」

ジ「俺も礼を言うよ…。どうやら俺は大切なものを失わなくて済んだようだ…。本当にありがとう。」

沙「なんのなんの(笑)」

こ「でも凄いすね、ひとりで乗り込んで来るなんて!どうやってここが?」

沙「ん…ちょっとな…昔の仲間の力を借りたんよ(笑)」

ジ「昔の…?」
(L01A/FOMA)
25 リュカ◆Lv99
   ──別室──

や「ははは。逆の意味で面白い感じになったみたいだね(笑)こういうのは嫌いじゃないよ。盛り上がるだけ盛り上ればいいのさ…どーせ僕が勝つんだから…!」

リ「あの男の銃は…なるほど、そういうことか…。」

や「ん?リュカあいつ知ってるの?カメラに背中しか映ってないみたいだけど。」

リ「えぇ…どうやら昔の友人のようです。そろそろこちらも行きましょうか?茶番も見飽きたことですし。」

や「そうだね…。誠、漫画を読むのはあとにしてくれないかな?」

不「今いいとこだからさー先やっててよ。俺いなくたって楽勝っしょ?やばそうになったら行くからさ。」

や「ふぅ、誠を動かすのは日本を動かすのより大変そうだね…じゃあやんちゃ丸、行くよ。」

丸「はいなー♪」
(L01A/FOMA)
26 リュカ◆Lv99
 ──先程の部屋──

こ「なるほどーじゃあ昔の仲間の人ってすごかったんすね!」

沙「まぁね(笑)でもどうやらあちらさんにもひとりいるようだがね…。」

ジ「えっ?」

沙「まぁじきにわかるさ(笑)それより、そろそろくるぜ?こっちの動きは筒抜けやからな…。まず、組織全体が動き出す前に、頭を抑える。これでいくで?」

NA「だな。おっさん…こすてろ、ジョジョ!勝つぜ!」

一同「おぅ!!」

ウィーン(自動ドア)

や「やぁまた会ったねぇ。無駄な努力というのがこれほど似合う人たちも珍しいね…。」

リ「お久しぶり。…沙悟浄。」

沙「やはりおまえがついてたか…リュカ。」

リ「思い出すなぁあの頃を。ここまで来られたってことはハルも動いてるんだろ?」

沙「…あぁ。」

リ「まぁ想定内だよ。ちなみに聞くけど、君たちはここでこれからどうするつもりなのかな?ここは組織の中枢。まわりは敵だらけなわけだけど?」

NA「やかましい!刺し違えてでもおまえらの首とったるわ!あとはレジスタンスの仲間たちに任せる!」

リ「根性論おびただしいですね…。いいですか?あなたたちの動きはすでに組織全体に筒抜けです。すぐに支部前に兵隊がわんさかやって来ますよ?」

「それはどうかな…?」

そこで部屋のモニターに、サングラスをかけた男が映し出された──
(L01A/FOMA)
27 リュカ◆Lv99
沙「……ハル。」

ハ「すでにそちらの指揮系統の一部は乗っ取った。しばらく時間稼ぎは出来るぜ!」

スーパーハッカー・ハル──
沙悟浄の昔の友人。かつてコンピュータを触らせたら、この男の右に出る者はいないとまで言われた偉人。
現在は、ある会社の代表取締役。

リ「な、なんだと!?そんなバカな!俺は…対おまえを想定して何重にもブロックをかけていたんだぞ!その俺のプログラムをあっさり…。」

ハ「おまえはそれが本職じゃねーだろーが。本職ナメんなよ(笑)参謀とは随分小洒落たことやってるみたいだな?微笑のヒットマンさんよ…。」

リ「…ちっ…。」

微笑のヒットマン──
リュカのかつての通り名。
現在は参謀に落ち着いているが、かつてはかなりの腕利きと評判であり、リュカの微笑を目の当たりにして、生還した者はいない。

や「ははは。リュカが一本とられたみたいだね(笑)まぁいいんじゃない?僕らが負けるわけないし。」

リ「すみません…。」

ハ「でも、あんまり時間がないっていうのはホントだ。出来るだけ早く決着をつけてくれ!あとは頼んだぞ!沙悟浄、キミたち!」

沙「ハル…新たな幸せな生活中に邪魔して悪かった…無駄にはしないぜ!」

NA「あったり前や!まかしとき!」
(L01A/FOMA)
28 リュカ◆Lv99
沙「リュカは俺が止める。おまえら3人はやっちに全力を注げや!」

丸「チッチッチ…。この俺を忘れてもらっちゃ困るな…。」

やんちゃ丸──
特務部隊のない関西支部において、諜報活動を行う人物。その存在は、総統以下数人にしか知らされていない。

丸「総統、まずは俺が。」

や「うん。おまえの力、見せてもらうよ。」

丸「NASAはこの俺が獲る…。」

NA「…ゴクリ。」

ヒューウー……

丸「いくぜっ!!でやーっ!!」

一同「!?」

丸「だいなまいときーっく!ていていてい!くのやろくのやろぉー!ぴしぴし!えいえいえーい!まいったかまいったかー!!」

NA「……うるさいっ!」

ペシッ!!

丸「ぐわーーー!!」

どごーーーん!!

一同「……。」
(L01A/FOMA)
29 リュカ◆Lv99
沙「リュカは俺が止める。おまえら3人はやっちに全力を注げや!」

丸「チッチッチ…。この俺を忘れてもらっちゃ困るな…。」

やんちゃ丸──
特務部隊のない関西支部において、諜報活動を行う人物。その存在は、総統以下数人にしか知らされていない。

丸「総統、まずは俺が。」

や「うん。おまえの力、見せてもらうよ。」

丸「NASAはこの俺が獲る…。」

NA「…ゴクリ。」

ヒューウー……

丸「いくぜっ!!でやーっ!!」

一同「!?」

丸「だいなまいときーっく!ていていてい!くのやろくのやろぉー!ぴしぴし!えいえいえーい!まいったかまいったかー!!」

NA「……うるさいっ!」

ペシッ!!

丸「ぐわーーー!!」

どごーーーん!!

一同「……。」
(L01A/FOMA)
30 リュカ◆Lv99
や「あいつ……諜報部員とはいえ…あそこまで弱かったとは……。」

リ「……忘れましょう。……永遠に。」

沙「かっかっか(笑)おもろいなーあいつ(笑)」

ジ「はっはっは…だが、笑ってられるのも今のうちだろうな。」

こ「あぁ。」

や「…ふぅ…。ちょっと興が削がれたけど、やるならやろうよ。…もっとも、何秒もつかは知らないけどね…。」

ドガーーーン!!!

NA「チッ…本性現しやがったな…!!」

こ「前に立ってるだけで寒気がしてくるぜ…。」

ジ「…だが、俺はもう迷わん。」

沙「NASA。…死ぬなよ。」

NA「あぁ…おっさんもな。…いくぜっ!!!」

3人「うおぉぉぅりぃやぁぁあああ!!」

や「はっはっは!己の未熟さを呪うがいい!!」

NA「オラオラオラオラオラオラオラオラッ!!」

ジ「ドラドラドラドラドラドラドラドラッ!!」

こ「やっちがッ!!泣くまでッ!!殴るのを止めないッ!!」

や「むぅーだ無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァーー!!貧弱、貧弱ゥーッ!!」

  …………………
(L01A/FOMA)
31 リュカ◆Lv99
リ「…どうやら始まったようだな。」

沙「あぁ。」

リ「助けに入らなくていいのかい?」

沙「おまえと遊んでからな。…でも、あいつらは必ず勝つ。」

リ「ほぅ…。随分とかってるんだな。」

沙「さぁ、俺たちも乗り遅れんうちにやろうや。」

リ「ふっ…まさか死者の宝箱と直接やり合うことになるとはな…。」

死者の宝箱(デッドマンズ・チェスト)──
沙悟浄のかつての通り名。
超一流の運び屋兼バイヤーで、当時ありとあらゆる裏モノを運び、片っ端から売り捌いた。
ハル、リュカらと組んで、日本中の裏組織を席巻したが、活動期間は短い。
正義の悪党を自負し、悪どい組織をいくつも壊滅にまで追いやったが、
「悪の中にやはり正義はなかった。」
その言葉だけを残し、彼は裏の世界から忽然と姿を消したのだった。

沙「はじめっからとばしていくつもりやろ?」

リ「もちろんだ…。」

沙「いくぜ。」

リ「あぁ。」

沙リ「うおぉぉぉお!!」

ドガッバギッ!!
バゴォーン!!

  …………………
(L01A/FOMA)
32 リュカ◆Lv99
NA「ちくしょう…こいつ……バケモンか…。」

や「はっはっは。口ほどにもない。愛?友情?そんなものが何になる?この世に必要なのは悪であるこの俺!この俺だけだ!!はーはっはっ!!」

ジ「!!ヤツは油断している!今しかない!こすてろ!NASA!耳を貸せ!俺が最後に手に入れた、やっちに関する最重要機密を伝える!勝つにはもうこれしか方法がない!!」

ジ「ゴニョゴニョ…。」

こ「よし…。もうそれっきゃないみたいやな!賭けよう!それに!」

ジ「あとは任せたぞ…NASA。ヤツの蹴りをかわせるのはおまえしかいない!」

NA「おまえら…。」

や「なんだなんだ今更作戦会議か?(笑)遅い遅い!貴様らがひざまずくまでのカウントダウンは、もはや大詰めだ!」

ジ「…行こう!」

こ「おう!」

ジこ「ぬぉぉぉおお!!」
(L01A/FOMA)
33 リュカ◆Lv99
ふたりは、やっちの目前へと一直線に走る!
そこにやっちの拳の連打の雨が降り注ぐ──

や「無駄無駄無駄無駄ァーッ!!」

そこでジョジョはやっちの左突きを片腕を犠牲にして止める!
その一瞬の隙に、こすてろが右突きに合わせ、体を半時計回りに捻りながらかわし、左腕に全体重を乗せた渾身のバックブローをやっちの顔面に炸裂させた!!

こ「うおぉぉおおお!!」

バギィィッッ!!

や「ぐっ…。」

そしてやっちが怯んだその一瞬を見逃さず、ふたりはうしろへと回り込んでしがみ付き、ジョジョはやっちの左腕、こすてろは右腕を封じることに成功した!

ジこ「NASAーー!!やれーー!!!」

NA「うおぉっしゃぁぁああああ!!!」

NASAが一直線に走る!

や「くそがぁぁぁー!」

そこに、ふたりを背負っているとは思えない速度の右ハイキックが飛んでくる!

しかしNASAは怯まず、ギリギリまでその脚を引き付けてから前方に前回り受身の要領で飛び込んだ!

や「まだまだぁーッ!!」

その起き上がりを、今度はハイキックの反動を利用したやっちの左回し蹴りが襲う!

そこで!
NASAはその蹴りをかわしつつ、状態を低く保ったまま半時計回りに回転し、体重を乗せた足払いを、回し蹴りの反動が残るやっちの軸足へと放った!

NA「うるぁぁぁああ!!」

や「ぐっ!!」

バターン!

たまらず倒れるやっち!
そしてその一瞬に、やっちと共に倒れたジョジョが、懐からあるものを取りだし、やっちの鼻先に突き付ける!!

その、「あるもの」とは……!!

猫じゃらし!!!───
(L01A/FOMA)
34 リュカ◆Lv99
NAこ「っしゃ!!」

ジ「コチョコチョコチョ…」

や「ふぇっ…へっ…へっくしょんっ!!……あれ?ここどこ?キミたち誰?今日は試験の勉強をしないとならないんだけど…。離してくれない?」

ジョジョが手に入れたやっちの最高機密──
それは、総統やっちは、くしゃみをすることによって、善と悪の人格が入れ替わるというものだった…
善と悪の人格は記憶を共有せず、善の人格の戦闘能力は皆無。
これがジョジョが苦労に苦労を重ねて手に入れた、最後の情報であった…。

ジ「へっ…へへっ…や、やった…。やったぞーーー!!」

こ「ざ、さまぁーみやがれ…!」

NA「…よしっ!!」

や「??」

   ………………
(L01A/FOMA)
35 リュカ◆Lv99
リ「なっ!!やっやられた…!最高機密が漏れていたとは……。」

沙「あいつら…やりやがった!!つーかよそ見してんじゃねーぞっと…オラァァァ!!」

リ「ぐはっ!!」

ズガーン!!

沙「おまえらーー早いとこケリをつけろーー!!」

こ「な、NASA…今こっちでギリギリ動けるのは…おまえだけだ…やれ…!!」

NA「…よし、い、行くぜ……!」

その時!───

「動くな。」

一同「!?」

M「鬼のや組・特務部隊だ。今、貴様らに銃口が向いている。」

ジ「な、なんだと…?特務部隊!?な…なぜ関西に…。」

大「我々をナメてもらっては困る。肩書は隠密諜報部隊だぞ?あの時、NASAと共にいたのが沙悟浄という男だということはすぐに調べはついた。よって我らは様々な危険を想定し、関西支部へと急行したわけだ。」

特務部隊・大川──
本来は直情的な性格だが、カネのためと割り切って冷静冷酷に努めている。
すべてにおいて万能。

M「……総統の首は穫らせん。」

特務部隊・M──
有能な諜報部員であると共に、狙撃手としての腕も一流。また、強靭なスプリント力をも併せ持ち、静と動、2極で活躍を見せる。
総統への忠誠心が強い。

リ「…ふ、ふははは!特務部隊…よくぞ来てくれましたね…!」

大M「ハッ。」
(L01A/FOMA)
36 リュカ◆Lv99
M「速やかに総統を解放しろ。さもなくば…撃つ。」

沙「……それは、しなくても同じなんやないか?」

M「ッ?」

沙「今撃てば、万が一にでも総統にあたっちまう可能性がある…ただそんだけのことやろ。」

大「…何が言いたい?」

沙「カッコつけた言い方しとるが、所詮はこずるい悪党の集まりやのぉってことや!おまえらはいっちょまえに組織気取りのようやけどな、これっぽっちもカッコイイとは思わんわ!!」

M「組織を…総統を愚弄するヤツは許さん…!」

バシューン!!

沙「よっと!なんか動揺しとるみたいやな?基本はどした?まずは脚を狙わんかい、脚を!!」

M「チィッ!」

ガシャンッ!

バシューン!!

沙「ぐっ…。効かんなぁ…。中身のない組織になんの意味がある?そもそもおまえらの目的ってなんや?国家転覆?世界征服?俺はちーとも魅力を感じんわ。おまえ…ホントにそれやりたくてやっとんのか?」

M「貴様……!」

大「ほぅ…それで?」

沙「懸命に暮らす人たちの幸せを踏みにじってまで、手に入れた国家に何の意味がある!頑張っとんのはおまえらだけやないんや!皆、毎日汗水垂らして頑張っとんねん!!おまえらみたいな…おまえらみたいな自分らだけは特別…みたいな考え方をするヤツらに、俺は心底腹が立つんや!!」

バギィッ!!

沙「ぐっ…。リュカ…。」
(L01A/FOMA)
37 リュカ◆Lv99
リ「おまえはいつもそうだ…。綺麗事ばかり並べやがって……。じゃあなにか?おまえは悪どいことをしなかったとでも言うのか!?死者の宝箱とまで呼ばれたおまえが!!」

沙「後悔はしとらん。俺は俺の信じるもののためにやった。それだけは言える。」

リ「ふざけやがって……!!自分の都合で消えてったと思ったらこれか!!俺が…あのあとどれだけ苦労したか……!!」

沙「おまえは裏の世界の魅力に取り憑かれてしもたんやな…俺たちがかつてやっていたことの意味を忘れてしもたら、俺たちはホンマもんの悪党になってまうな…。…だが、もとより悪の中に正義はない。それは間違いないんや。悪党の汚名は喜んで着よう。」

リ「……それが綺麗事だと言ってるんだ……!!!」

バキィッ!!

沙「ぐはぁっ!!」

リ「M!大川!今すぐコイツらを抹殺しろ!」

M大「……ハッ!!」

「沙悟浄さんの言っていることは綺麗事だね……。」

その時、一陣の風が特務部隊の銃を蹴り飛ばした──

M「くっ…。」

大「誰だ!?」

「でも…、俺はそんな綺麗事の方が好きだな!」

ポンポン

リ「ッ!!」

肩を叩かれたと同時にリュカが振り向くと、待っていたのは光速の拳だった──

ズンッ!!

リ「ぐはっ……。」

NA「ッ!!に……、ニー!!!」

二「遅くなってすまなかった。間に合ってよかった…。」

神速のニット──
レジスタンスのエース。
その徒手空拳や身のこなしは、見る者を圧倒する。
愛称はニー。

沙「き、…来てくれたんやな…ニーさん!」

二「沙悟浄さん、本当にありがとう。ハルさん伝いで一報を受けられて、すぐに動き出すことが出来ました。反逆の狼煙は俺が上げておいたぞ、皆!今頃そこら中で決起が起きてるはずだ!」

こ「に、ニー…へへっ!」

ジ「さすが……!」
(L01A/FOMA)
38 リュカ◆Lv99
二「さて…参謀さん、あんたには今まで随分世話になったな。」

リ「ニー…。俺と戦うつもりか?」

二「違う。貴様を殺すつもりだ。」

ボゥッ!!

……。

二リ「っしゃあっ!」

ズババババババババババババババババババ………

二「ふっ。ニヤリ。」

ガッ!ドガッ!ズンッ!

二「うおりゃーーっ!!」

バグォーーーン!!

リ「はぁ…はぁ…ちぃッ!!」

二「こっちだ、ウスノロ…。」

リ「こ、こんな……こんなことが……くそぉぉぉおおお!!」

二「勝てんぜ、おまえは…。」
(L01A/FOMA)
39 リュカ◆Lv99
リ「こ、こうなったら…特殊回線で本部から応援を……!!」

「無駄だ。」

ハ「この映像をよく見るんだな!」

モニターには、特務部隊の留守が響き、決起した関東レジスタンスによって壊滅した関東本部中枢の映像が──

大「そ…そんな!い、いくら俺たちが留守だったからといって、や組の総本部だぞ!?そうやすやすと穫られるはずは……。」

沙「フッ。」

沙悟浄は、その映像の端に映る、ジャージ姿の男の後ろ姿を見逃さなかった。

沙「……あいつ……俺の電話には出なかったくせしおって……。」

ハ「沙悟浄。ヤツからの伝言だ。『俺は忙しいんだ。あんまつまんねーことで電話よこすな。』以上だ。」

沙「ふっ。…サンキュー…トラボルタ……。」
(L01A/FOMA)
40 リュカ◆Lv99
リ「な、なんてことだ……。」

やっちは、あまりのことにすでに目を回している──

沙「もう選択肢はねーぞ。リュカ、来いよ。ダメージはトントンや。思い出に決着をつけようぜ。皆は手出さないでくれな。」

M大「そうは行くか…!」

NA「おっと、待ちな!おまえらの相手は俺たちや!」

二「そーそー。」

NA「こすてろ、ジョジョの分までやったるわ!」

ジ「あぁ……。」

こ「頼んだ…。」

  …………………
(L01A/FOMA)
41 リュカ◆Lv99
リ「ふっ…、結局はこういうことになるのか…。」

沙「あぁ、きっと共に動いたあん時から決まってたんかもしれんな。」

リ「あぁ…。」

沙「お互い、体力的にあと一撃や。一撃の勝負やな。」

リ「…そのようだ。」

沙「いくでっ!」

リ「おぅっ!」

ふたりにはお互いの動きがスローモーションに映った。

リュカが右の拳を繰り出した瞬間に、沙悟浄は勝ちを確信し、そしてリュカは敗けを確信した───

ドゴォォーン!!

リュカの拳を屈んでかわした沙悟浄の、すべてを込めたボディーブローがリュカの腹に突き刺さる!!

沙「……紙一重やったな。」

リ「ふっ……あぁ。……ぐっぐはぁ!!!」

そのほぼ、同じ瞬間──

NASA「はぁはぁ…どや……正義は勝つんや…!あ、でもおっさんの理論では、悪の中の正義は正義ではないわけで……ってえぇーーいまどろっこしー!とにかく勝ったわ!文句あるかいっ!」

二「誰に言ってんだよ(笑)」

大M「く、くそぉ……ぐはっ。」

  …………………
(L01A/FOMA)
42 リュカ◆Lv99
沙「おまえとは全然会っとらんかったな。」

リ「……あぁ。」

沙「俺のせいで迷惑をかけてしもたのは事実や。ホンマにすまんかった。」

リ「……もういい。おまえは、おまえの道を行け……。」

沙「……おぅ。」

リ「ちっ立つ瀬ねーぜ……ガキにおべっか使ってよ…ここまで大きくした組織ごと、おまえに潰されるとはな……。まぁ……今ももし…おまえと動いてたとしたら、真っ先に潰しに行った組織だったのかもしれんな……。」

ユラリ……

M「そ、組織を……総統を愚弄するヤツは……許さん……。」

ガシャン…

NA「!!」

二「ッ!危ないッ!」

バシューン!

……その弾丸は、沙悟浄の脇をかすめて、リュカの胸を貫いた……。

リ「ッ!!」

沙「なっ!!」

リ「ぐ…ぐはっ」

沙「しっかりしろ!オイ!!」

リ「お…俺らしい最期で……いいんじゃねぇか……ぐっ。悪党の最期なんてのは……どの時代でもこんな……もんだ……。」

沙「おまえは悪党なんかやないっ!ちょっと寄り道しとっただけやっ!……俺が……俺が、一番それを知っとんねん!!!」

リ「ふっ……昔の皆に会ったら……伝えてくれ………。『またな。』と………。」

沙「い、逝くな…リュカーーー!!!」

ハ「……リュカ……。」

一同「……。」
(L01A/FOMA)
43 リュカ◆Lv99
M「へっ……へへっ!やったぜ…!敗けを認めやがるからそうなるんだ……お、俺はまだ闘える……や組はま、まだ敗けてなんかいねー……!」

大「お、俺だって……こ、このまま…引き下がれるか……。」

NA「きっ…貴様ぁらぁぁあああ!!」

「おまえら……、もうええ。もう、十分やろ……。」

NA「ま、誠……。」

不「……しばらく眠っててもらうで!」

ドオォォーーン!!
ドオォォーーン!!

M「ぐあっ…。」

大「なっなぜ…。」

不「ついでにコイツも…!」

ドオォォーーン!!

や「ぐえっ!」

不「ふぅ…。おまえらの闘いはすべて見せてもらったわ。暑苦しいのは好きやないねん。でも……嫌いでもないねん。」

NA「誠…!!」
(L01A/FOMA)
44 リュカ◆Lv99
不「沙悟浄っておっさん……ホンマすまんかった。なんて言ったらいいのか、ようわからんけど。」

沙「……。しゃあないわ。誰のせいでもない。」

不「うん…。そや、そろそろサツが動き出すんやないか?あんたらも新しい生活があるんやろ?だったら、はよせい。」

ハ「もう時間の猶予はほとんどないぜ!急げ!」

沙「ホンマ最後までサンキュー、ハル!」

NA「おまえはどうすんのや……誠?」

不「とりあえずコイツらを引っ張ってくわ。しばらく俺が面倒見る。……コイツらまだ若いねん。まだまだやり直すチャンスがあんねん!……頼む、皆……コイツらの命……助けたってや!!」

沙「……誰も文句ないだろ?」

NA「あぁ。任したで。」

二「しっかり面倒見ろよ。」

こ「やっち抑え込むんはしんどそーやな…(笑)」

ジ「でも、どこへ…?」

不「まだなーんも決めとらん。ただ、コイツらをもう悪の道には進ません。そんだけは約束するわ。」

NA「おぅ。ほな達者でな!たまには連絡せーよ?」

不「もう携帯せん。そんじゃなーーー。」

丸「ま、待ってー!俺を忘れないでよーぅ。」

沙「……そこそこ楽しそやな(笑)…さて、俺たちも行くか。」

一同「おぅ。」

沙「……。(リュカ……忘れへんで………。)」

  ……………………
(L01A/FOMA)
45 リュカ◆Lv99
その後、全員は無事、支部から脱出。
とりあえず、怪我のひどいこすてろ、ジョジョはその足で病院へ直行することとなった───

こ「さごさん、ホンマお世話になりました…。感謝してもし足りないですわ。」

ジ「こんな日が本当に来るなんて……本当にありがとうございました……。」

沙「なんもなんも、おまえらが自分で勝ち取ったんや、胸張り!それと…こすてろ、裏拳の感触忘れてへんで〜〜(笑)」

こ「ひぇーースンマセーン(笑)」

NA「おっさんはマジに診てもらわんと平気なんか?」

沙「あぁ。弾は貫通してるしな。もうどってことあらへん。」

二「よしっ、じゃあ俺もそろそろ行こうかな、レジスタンスもまとめないといけないし。」

NA「おっそんなら俺も二ーと一緒に行くわ。」

沙「そーか、そんならここで皆お別れやな!」

NA「おっさん……。俺……おっさんになんて言えばいいんか……。言葉ではうまく表現できん。おっさんには、それくらいのもんをもろうたわ……。」

沙「俺の方こそ、忘れかけていた熱い気持ちを。おまえらに思い出させてもろたわ。ホンマありがとう。」

NA「……。おっさんのかつての仲間たちとの絆、確かに見してもろた。……美しいもんやな。……例えそれが、その時敵同士だったとしても。」

沙「……あぁ。」

NA「俺……落ち着いたら、やっぱり一度旅に出てみよう思う。自分自身と、そして仲間たちとのこと、もう一度じっくり考えてみよう思うんや。」

ニ「NASAはそれがいいのかもね。あとのことは俺がなんとかしとくよ。もっとも、俺自身もいつまでいるかは分からないけどね。」

NA「二ー…ホンマおおきに!せやけど、しばらくはこっちで頑張りますわ!」

二「…うん。」

そして沙悟浄は、自分の車に乗り込んだ──

NA「おっさん……。また、会えるか?」

沙「さぁな(笑)俺に会いたくなったら、またわけのわからんところで親指立てとき(笑)」

NA「……あぁ(笑)そうするわ(笑)」

二「本当にお世話になりました、帰り道、お気を付けて!」

沙「ありがとー!ほな!」

ブルゥゥゥン……ブゥーーン…!

NA「おっさーーーん!!一生忘れへんでーーー!!またなーーー!!!」
(L01A/FOMA)
46 リュカ◆Lv99
こうして、暗黒組織・鬼のや組は壊滅。
そしてそれを成し遂げた戦士たちは、またそれぞれの日常へと戻っていった。
彼らは、彼らなりの明日への新たな一歩を、それぞれの形で踏み出して行くのであろう。今までも。そして、これからも───


 ──数ヵ月後───

沙「うぃ〜さーみー…て、冬は寒いねん!当たり前や!…と、ひとりノリツッコミしてみたとこで…やっぱさ〜みー!」

街はクリスマスが近付き、活気に満ちている。

沙「あいつらー!俺がこの積み荷運ばんかったら、プレゼントに影響出るかもしれんのやぞー!そや!俺はサンタの下請けや!おっ自分でいいこと言うたな!(笑)若干やる気アップした(笑)」

沙悟浄は今日もいつも通りに高速をひた走る。
ラジオはお気に入りのラジオ局。

DJ「さぁーて!今週もやって参りましたー!DJウンモの、ふんばりモーニング♪クリスマスももう目前!でもでも、今日の一枚目は、ちょっと季節外れなお便りから!ででん♪ラジオネーム海賊さん!おっ、このお便りは誰かに宛てたもののようですね!よし!そのまま読んじゃいましょう♪」

DJ「『おっさん!久しぶりやな!調子はどないや!今日もきっとどっかの高速をぶっとばしとんのやろな〜!俺の方はバリバリやで!どっかの旅先でバッタリ会うたりしてな(笑)おっさん…俺たちの心の海賊船は不沈艦や!いつでも出港出来るよう、俺は今日も燃えとるぜ!きっと大海原も快晴やな!がんばれーー!おっさーーん!!』だそうでーす♪うーんなにやら熱いお便りでしたねぇ!」

沙「ぶっ!!アイツ……粋なことしおってからに……(笑)」

DJ「それでは今週の一曲目はこの曲っ!!海賊さんのリクエストで、『ウィーアー!』!!」

沙「おっしゃーー!!ありったけの夢をぉーーかきあーつーめぇぇー!!♪」

この人はノブ林…
ではなく、沙悟浄。
長距離トラック運転手。
妻子持ち。
おまけにかつてはヤンチャ経験アリ。

生きていれば色々なことがある。

職場のこと、嫁浄とのこと、小サゴの反抗期。
憂鬱の種には事欠かない。

しかし!人生というのはなかなか捨てたものではない。

この人が、汗水を垂らして必死に働いて財を成し、人々から「ゴールド・のぶ」と呼ばれるのは、もう少しだけ先の話であった。

沙悟浄は、積み荷と胸いっぱいの夢と情熱を抱え、今日もどこかの高速をひた走る。
彼らの心の海賊船は、いつまでも輝きを放ち続けることだろう。…きっと──

「ポケットにロマン、それとYou wanna be my friend?」

    〜fin〜
(L01A/FOMA)
47 リュカ◆Lv99
やべ、ふたつくらい被って投稿してもうた(^^;)
(L01A/FOMA)
48 。o@(・_・)@o。
ちょい長くて読むのに時間かかるな(笑)NASAが主人公なとこに吹いた(笑)ニーはあんま意味なく登場してるやん(笑)(笑)(笑)

続き読むわ(笑)
(P04B/FOMA)
49 リュカ◆Lv99
(L01A/FOMA)
50 リュカ◆Lv99
(L01A/FOMA)
51 リュカ◆Lv99
>>48ふふふ、お楽しみに♪
(L01A/FOMA)
52 虎ノ門◆TORA
おいリュカ長すぎる(笑)
読みきるのに一時間くらいかかるやんけ(笑)こんな長文読んだの初めてやわ(笑)

コステロ裏拳が一番おもろかったわ(笑)

てかクイズねーじゃん(笑)(笑)(笑)
(P04B/FOMA)
53 リュカ◆Lv99
すいません(笑)なんか書いてるうちにノってきて(笑)
クイズは一応さごさんが3人に行ったのはどんなことだったでしょう?ってあたりです(笑)
(L01A/FOMA)
54 虎ノ門◆TORA
これは長すぎる(笑)(笑)
読みはじめてから読みおわるころには首痛くなったわ(笑)(笑)
てか、なんでワンピースが舞台なのに、NASAにハケハゲの身を食べさせなかったんだよ(笑)ハケハゲの身を食べたアデランス人間にしとけよ〜(笑)
(P04B/FOMA)
55 リュカ◆Lv99
俺実はワンピース全然詳しくないんですよ(笑)
アーロンくらいまでしか知らない(笑)
(L01A/FOMA)
56 虎ノ門◆TORA
てか、クイズがどの部分かわからん(笑)(笑)

まぁとりあえず寝るが(笑)
明日クイズ探すわ(笑)てか、読み返すのに量がぱねー(笑)
これだけの長文は龍球に来てから初やぞ(笑)リュカ長すぎ(笑)
(P04B/FOMA)
57 M◆7qip
一時間前にテキトーなテンションで読み始めたらクッソ長くて吹いたわ(笑)沙悟浄事故るわ

オレもこすてろ初登場らへんが一番吹いたわ!
あとはやっち全般(笑)
そしてクイズどこか分からん(笑)アクルト小説やん(笑)

泣かせどころも上手くてよかった!楽しかったいい夢が見られそうだ
(N905i/FOMA)
58 リュカ◆Lv99
今読み返してみたんですが、確かにクイズのところあのままでも意味通ってそうでした(^^;)
今回は忘れて頂いても結構です(笑)
虎さんMさん、ご静読感謝m(__)m
(L01A/FOMA)
59 沙悟浄◆GOLD
作品完成してるやん(笑)

30分寝るつもりが起きたの今やし(笑)

大阪着いてからゆっくり見さしてもらいまーす(笑)
(CA003/au)
60 。o@(・_・)@o。
全部よんだけど普通に面白かったわ(笑)

小説とか書いたことあるのか?りゅかは
(N906i/FOMA)
61 沙悟浄◆GOLD
ホンマに長いな(笑)

でも大満足(笑)

おれの格好良さバッチリ出てるー(笑)


丸「だいなまいときーっく!ていていてい!くのやろくのやろぉー!ぴしぴし!えいえいえーい!まいったかまいったかー!!」


ココ一番好きやねん(笑)

もうやんちゃ丸は立派なアクルターやな(笑)


リュカくん
楽しい作品ありがとう!

次の作品も楽しみに待ってます(笑)


Mやんと同じく
いい夢見れそうや(笑)
(CA003/au)
62 ジョジョ
今、全部読み終わったんだが、やっちの悪党っぷりにウケた(笑)
あと、最後のDJウンモがいい味出してる(笑)
リュカが死ぬシーンは泣けるわ
(P905i/FOMA)
63 ジョジョ
少し寝よ
(P905i/FOMA)
64 虎ノ門◆TORA
今度は俺がクイズ出すわ(笑)夜な
(P04B/FOMA)
65 M◆7qip
下ネタじゃねーか!
(N905i/FOMA)
66 M◆7qip
あぁ、やっち丸もDJウンモも良かったわ(笑)
とにかく要所要所で良い味出してるキャラが出てくるし、展開も普通の短編小説っぽくて読んでて面白かった
(N905i/FOMA)
67 虎ノ門◆TORA
なげーわ(笑)
(P04B/FOMA)
68 虎ノ門◆TORA
夜までにパクリクイズ作るわ(笑)
(P04B/FOMA)
69 虎ノ門◆TORA
下ネタやない
(P04B/FOMA)
70 M◆7qip
ハァハァ…
(N905i/FOMA)
71 M◆7qip
>>22-23
クイズはここか(笑)
(N905i/FOMA)
72 M◆7qip
虎ノ門のクイズスレには完成まで書き込まない方がいいのか?(笑)
一気にクオリティが下がって吹いたがな
(N905i/FOMA)
73 虎ノ門◆TORA
書いてくれ(笑)続きも(笑)
(P04B/FOMA)
74 沙悟浄◆GOLD
みんなで繋げていったらええんちゃうのん(笑)

とりあえず次にMやんが書いて書き終わったら次に書く人指名するみたいな感じで(笑)

スペルマクルロマンの超大作出来上がるでってよー
(CA003/au)
75 。o@(・_・)@o。
シャープ090シャープ 本文 シャープシャープ

が黄緑な

900が赤
009が青

色分けすると読みやすい。ナレーションは青で統一な(笑)
(P04B/FOMA)
76 。o@(・_・)@o。
ホンマですのんそれ #
(CA003/au)
77 虎ノ門◆TORA
シャープ一個おおいやん(笑)最後二個やで(笑)
(P04B/FOMA)
78 沙悟浄◆GOLD
うわホンマや
(CA003/au)
79 虎ノ門◆TORA
わいは嘘はつかん
(P04B/FOMA)
80 沙悟浄◆GOLD
まちがえた(笑)
(CA003/au)
81 虎ノ門◆TORA
沙悟浄はタグとかまったく使わんからな〜(笑)

それZ-Z板でしか使えないタグな(笑)

リンクはるときとかは、これ使うといいぞ(笑)
(P04B/FOMA)
82 沙悟浄◆GOLD
これや噂の便利ツール(笑)

ええなぁ思とってん(笑)
(CA003/au)
83 沙悟浄◆GOLD
(CA003/au)
84 沙悟浄◆GOLD
おぉーできた(笑)
(CA003/au)
85 虎ノ門◆TORA
(笑)(笑)
(P04B/FOMA)
86 沙悟浄◆GOLD
(CA003/au)
87 虎ノ門◆TORA
いらんわ(笑)それ
(P04B/FOMA)
88 虎ノ門◆TORA
数字の意味は
左が赤の強さで
真ん中が黄緑の強さ
右が青の強さや
だから009なら青が9の強さってこと。数字かえれば他の色もできるぞ

100
200
300
400
500
600
700
800
900

010
020
030
040
050
060
070
080
090

001
002
003
004
005
006
007
008
009

990
909
099
550
505
055
(P04B/FOMA)
89 沙悟浄◆GOLD
すげぇ(笑)

ってオレ以外皆知ってるんやろな(笑)
(CA003/au)
90 虎ノ門◆TORA
(笑)
(P04B/FOMA)
91 沙悟浄◆GOLD
そんなコンボ技もできるんや(笑)

どないやってんの?
(CA003/au)
92 リュカ◆Lv99
うおっなんかすげーカラフル(笑)
さごさん今回は主役お疲れ様でしたm(__)m気に入って頂けたようで安心しました(^-^)v
ジョジョさんはドラのみ仗助っぽく(笑)
あと虎さんのちょい出しとDJウンモは気に入ってますねー
大川さん、ここまで長いのはさすがに処女作です(^^;)
(L01A/FOMA)
93 。o@(・_・)@o。
これを説明するとな
青に変えるやつと点滅と左から右に流すやつ繋げるだけ

要は

#009##6##2#本文######

こういうこと
(P04B/FOMA)
94 リュカ◆Lv99
やっちさんとMさんのエピソードとかも入れたかったなーでも長すぎ(笑)
(L01A/FOMA)
95 虎ノ門TORA
リュカ、おまえ水嶋ヒロやろ?
(N905i/FOMA)
96 リュカ◆Lv99
水嶋ヒロが「だいなまいときーっく!」とか言わせてたら引く(笑)
(L01A/FOMA)
97 虎ノ門◆TORA
おい(笑)そこを成り済ます必要ないやろ(笑)
(P04B/FOMA)
98 M◆7qip
虎ノ門のアナル処女作まだ〜?
(N905i/FOMA)
99 リュカ◆Lv99
まだ〜?
(L01A/FOMA)
100 虎ノ門◆TORA
続きかくか。てかクイズださんとな(笑)
(P04B/FOMA)