1 通行人

怖い話が好きですが、何か?

蒸し暑い季節がら、少し涼しくなる話をしてみたくなり、スレ立て致しました。
苦手な方は素通りを。
お好きな方は、実話創作関係無く、背筋がゾクゾクするお話を。
怖い話は、心霊に限ったことじゃないと思います。
生きている人の生の話の方が、恐怖は濃いとも申します。

そう言えば、スレのコメント有効数は丁度100話。
バツコミ版100物語となりますかどうか。
後は成り行きにお任せ致しましょう。
(Android/au)
2 通行人
オカルト好きな法学者の卵君が、ある検証を試みた。

「殺人者は被害者の霊を見るのか?」

殺人を犯した犯罪者に、心理カウンセラーの協力を得ながらリサーチを行うと、不思議なことがわかった。
殺人犯の大半が、被害者に対して悪びれるどころか、「アイツ(被害者)が死ななきゃ俺は捕まることは無かった。死んだアイツのせいで俺は死刑になる。」と言う深層感情をもっていたというのだ。
こんな考えだから、被害者の幽霊などに悩まされたと言う犯罪者は、ほとんどの見つからなかった。
例外は、子供や親を殺したケースを除いて。
血が繋がった関係での犯罪の方が、心因的に重いのではと卵君は考えたらしい。

例としては、子を殺した母親は寝る度に子供の息つかいが耳元で聞こえる。
朝起きると手の甲や、頬や首筋に子供の手の大きさの爪痕が残っていた。
寝ているときに枕元に立たれていた。等々

裁判等で最初自白しなかった犯罪者が、先の例の理由により寝不足になり自白に追い込まれるなどは、よく聞く話である。
(Android/au)
3 通行人
質問

どうやったら幽霊が見えるようになる?

そう質問した子供に、寺の住職がこう答えた。
見ようと思わない方が良い。
見たいと思わない方が良い。
怖い思いは成るべくしない方が良い。
人の心は本来、怖いことには慣れないように出来ている。

それを聞いた子供はまた質問した。

お坊さん(住職)は見たことがあるの?

住職は答えた。

残念だけどある。
仕事がお葬式でお経を上げて亡くなった人を供養する事だから、成仏する前の姿を見ることは、見たくなくともある。
死んだことに気付かず、迷っている者を諭さなきゃ成らない事もある。

また子供は質問する。

迷うってどういう事?

住職は答える。
死とは突然に起こることだから、死んだことに気が付かずに、まだ生きていると勘違いしたまま、現世に残ってしまうこと。これを迷うと言う。

子供は質問する。


僕は生きてる?

住職は答える。

残念だけど、君は交通事故で死んだのだ。
突然だったから仕方ないけど。
1週間前に死んで今日此れから、焼き場に行くのだよ。
迷ってしまうのは、君にとってもご両親にとっても良くないから、ちゃんと成仏しなきゃね。

ここに居てはいけないの?

死んだ者が現世に残ってしまうことは、悲しみから誰も抜け出せなくなってしまうし、見たくない者が見てしまう原因になって、恐怖を感じてしまう事が増えてしまう。

そして次の転生のためにも、君は成仏した方が良い。


子供は質問する。

でも、寂しいよ。どうすれば寂しくなくなる?

住職は答える。

生まれたときと死ぬときは、どちらも独りだから、同じ様にならなきゃね。

子供は一瞬笑みを浮かべた。

じゃあ、同じなら良いんだね。わかった。

住職は怪訝な表情で子供の言葉を聞いた。


暫くして、
救急車のサイレンが聞こえたような気がした。

住職が、子供が双子だと気付いたのは暫くしてからだった。
(Android/au)
4 通行人
某生放送番組内で使用していたボードの裏から、カメラ目線で除く顔が見えたと、YouTube等で話題に成っている。幽霊かどうか真偽は解らないが、いわゆる放送事故には違いない。

昔テレビ局にADとして勤めていた後輩から聞いた話。

徹夜を繰り返して猛烈に眠くなり、控え室で爆睡していたところ、局内専用の携帯で呼び出された後輩は、先輩ADのいる大きなスタジオに目を擦りながら行く。
廊下で赤い服のを着た女性とすれ違う。反射的に「おはようございます」と挨拶をすると、向こうも挨拶を返してくれた。
深夜2時を回っているのに何処の仕事だろうと後輩は考えたが、先輩に怒られたくないので、スタジオに急いだ。

スタジオにつくと先輩ADと数人が、大道具の仕込みを行っていて直ぐに手伝わされた。
大きなコンパネや装飾壁を異動しながら、先輩に「さっき赤い服の女の人とすれ違ったんですよ。何処の仕事ですかね〜」と何気なく話すと、先輩ADの顔色が変わった。
「お前、もう仕事良いから控え室で寝てろ!」と怒鳴るように言われた。
眠いところを起こされて、手伝いをしに来た後輩は、急に何いってんだろ?と不審に思ったが、先輩の語気が尋常でなかったために、素直に控え室に戻ることにした。
戻り際、先輩に呼び止められ、控え室に戻る道は来たときとは違う導線で帰るんだぞ!!とまた怒鳴られた。
理由を聞くとまた怒鳴られそうだったので、素直に指示にしたがって遠回りをして控え室に戻った後輩は、そのまま爆睡をしてしまった。
夢を見たという。
赤い服を着たあの女性が、「何で戻ってきちゃったの?」と後輩の背中に立って聞いてきたらしい。

暫くして先輩ADが控え室に戻ってきて、後輩を起こして言った。

この局には、毎年特番が重なるこの時期に、夜中に仕込みをするときに、赤い服の女を見て挨拶をした奴が、必ず大きな怪我をするって都市伝説みたいな話があるんだ。
その女は、狙った奴が逃げ出さないように、挨拶をした場所で待ち伏せをしてるって。

後輩は夢で見ちゃいましたと言って、直ぐにお払いに行ったらしい。

テレビ局のように電波を使う場所には、種々な者が集まりやすい。
(Android/au)
5 通行人
YouTubeから

ある合コンに参加した女性が、風貌は好みではないのだが、やたらと話や趣味が会う男性に会った。
女性は感性の合い方に驚き、運命の人かもと思い携帯の番号を交換する。
登録すると、不思議なことにすでに登録してある番号と一致した。
登録してあった番号には

「危険!!ストーカー!?」と書いてあった。

それは、女性が数ヶ月前から悩まされていた、無言電話の番号であり、かかってきたときに判るように登録した番号であった。

何から何まで趣味や嗜好が会う理由が解ったとき、女性は小さな叫び声を上げた。
(Android/au)
6 通行人
昔聞いた話

ある都心部の繁華街で男がナンパに成功した。
カラオケと居酒屋に行き、バーで女性を口説き落とすとそのまま、ラブホテル街に行った。
週末でどこも混んで満室だったが、少し外れた場所にある「M」というホテルが空いていた。
古いスタイルのラブホテルで、受付に行き金と鍵を交換するタイプだったので、男は受付に行くと受付の女性が、「スミマセン。うちは3人様の受付はやってないんですが。」と言ってきた。
男は2人ですよ。と説明すると、受付の女性は防犯カメラに3人写っていたと主張された。再度男が説明して部屋に通されたが、部屋に入るとナンパした女が急に気分が悪いと言って、トイレに入ってしまった。
男は、折角成功したナンパが不意に成らない事を祈りつつ、ベッドで煙草を吸い始めた。

ベッドの横の電話が急に鳴った。
フロントからさっきの詫びの電話かと思った男は、電話に出てみた。

「もしもし」

「ジー…ジー…ジー…」

何か雑音のような音以外は聞こえない。

「もしもし!?」

男は電話の故障か?と考えて受話器を置いた瞬間、トイレから女の叫び声が聞こえた。

「キャーーー!!」

叫び声と同時にトイレのドアが開き、女が飛び出してきた。

「どうした?」

男が聞くと女が、青い顔をして「女の人に背中から襲われた!!」と言い始めた。

狭いトイレにもう一人女が居るわけがないと、男がトイレを覗くが誰も居なかった。
女が言うには、用を足して立った瞬間に、背中から女の細い白い腕が伸びて、女の首に腕を巻き付けてきたという。
長い髪の毛の感触まで覚えていると言って震えていた。
男は女を落ち着かせようと隣に座り、肩を抱きしめた。その瞬間、また電話が鳴った。
男は電話に出ると今度は声がした。

「何でその女なの?」と

声に驚いた男は反射的に受話器を叩きつけるように切る。
そして女の方を見ると、そこに座っていたのはナンパした女ではなく、髪の長い別の女だった。
男はビックリしてベッドの枕を女に投げつけようとしたが、体が硬直して動かなくなっていた。
髪の長い女がゆっくり立ち上がり男に迫ってくる。
男はそこで気を失った。
(Android/au)