1 イレイザー健◆X0GH

スキルマニア〜REAL〜神の章

プレイヤーのぶんだけリアルがある。リアルのぶんだけドラマが生まれる。
神につきつけられたサッドネス、今彼は決断を迫られる。
スキルマニア〜REAL〜神の章
2 ◆X0GH
小雨がサイレントキリングのように降っている。僕は新宿のとあるファミリーレストランにいて、向かいには女友達の裕子が座っている。彼女はさっきから僕の顔をまるでキルヒアイスの写メでも眺めるかのようにじろじろと見ている。僕はその視線に気付かないふりをして窓の外の通りを行き違う色とりどりの傘をぼんやりと目で追っていた。
「また、麻美のことを考えているんでしょ。」
裕子がストローでオレンジジュースのiceを掻き混ぜながら言った。
「ん?いや。」
僕は窓からは視線を外さずに答えた。
その時本当を言うと僕は麻美のことを考えていた。この新宿の町に来て、麻美のことを考えるなと言う方が僕には無理だった。
僕が麻美と出会ったのはスキルマニアという携帯オンラインゲームがきっかけだった。僕は神、という名前を使っていてそこで彼女とメールを交わすうちにお互い意気投合した。住んでいる場所が近かったこともあってそれからすぐに僕らは実際に会って付き合うことになり、そして僕はその日の夜のうちに彼女にジャックインした。
3 ◆X0GH
僕は彼女を愛していた。けーたとかいう化け物のレベルかそれよりももっと愛していた。彼女にならJを全部あげても良かった。彼女が、僕の全てだった。
「死んじゃった人のことなんか考えてもしょうがないじゃない!リアルで死んじゃった人はスキマニみたいに病み上がりってことにはならないんだからね!」
裕子がテーブルを強く叩いた。オレンジジュースのiceがグラスとぶつかって甲高い音をあげた。周りの客がこちらを見ているようだった。僕はその中にとんぬらが居るような気がしてならなかった。
そう、麻美は死んだ。彼女は僕と付き合ってから半年後くらいに、ふと思い立ったように自殺してしまった。僕には彼女が何かを思い詰めてる様には見えなかったし、思い当たる節さえも無かった。彼女は自殺する直前まで、僕に対しては常に笑顔を振りまき、とても生命力に満ちているように見えた。だから僕は麻美の死に納得することが出来なかった。ともすれば彼女は、僕の目の前に何事も無かったかのようにひょっこりと現れるんじゃないかという気さえしていた。あれから僕はスキマニにJIしていない。麻美の居ないスキマニにはとてもJIする気にはなれなかった。
4 ◆X0GH
裕子はさっき怒鳴ったきりもう喋ろうとはしない。何を怒っているのだろうか。彼女も麻美が死んでしまってから少しおかしいように思う。
裕子と麻美はリアルな友達で親友だった。彼女も麻美の紹介でスキマニをやっていて、僕らはたまに三人で遊ぶこともあった。麻美が死んでからは、心配してくれているのか今日のようにちょくちょく僕を遊びに誘ってくれる。
オレンジジュースはiceが全部溶けてしまって半透明な黄色をしている。彼女は椅子にもたれかかったままじっとうなだれて顔を伏せていた。肩まである真っすぐな黒い髪が彼女の顔を覆い隠していて、僕には彼女が、泣いているのか何かを考えこんでいるのか、又はその両方であるのか分からなかった。ただ彼女は、時々机の上に置いていた自分の右手を強く握った。
そのうち彼女は、立ち上がると、帰る。と言って帰ってしまった。僕は何も声をかけられず、呆然と彼女の後ろ姿を見送っていた。彼女は泣いていた。僕は、やはりとんぬらが居るような気がしてならなかった。
5 ◆X0GH
ファミレスに一人残された僕は、麻美と初めて新宿に来た日のことを思い出していた。彼女は白いワンピースを着ていて、ヒールのあまり高くない上品なパンプスを履いていた。その日は休日で、新宿の町は変な格好をした若者や中年夫婦、外国人など色んな人々でごったがえしていた。そんな中に居ると、僕は時々ここが日本でなくてどこか違う国であるように感じることがある。
僕と麻美は雑踏の中を並んで歩いて、色んな話をした。
「私ね、新宿の町って好きよ。」
彼女が笑いながら言った。彼女は僕に話し掛ける時は必ず笑顔で話す。それは誰に対してもそうなのかもしれない。でも僕はその笑顔がとてもいとおしかった。
「そうかな、汚いだけじゃん。臭いし、人多いし、それにとんぬらが居そうだし。」
「うん、でもそういうところが好きなの。なんか新宿って、スキルシティに似ていると思わない?治安悪そうで、周りの人が今にも襲い掛かってきそうで。そこが好き。まあとんぬらは居そうだけど。」
「ふぅん、麻美は変わってるな。まあ誰かが襲い掛かって来たら俺が守ってやるよ。そりゃ!ドレイクファング!」
僕は足を開いて手を前に出し、ドレイクファングを撃つふりをした。麻美は、口に手をあてて、ふふふ。と笑った。彼女の長い髪が少し揺れた。僕も笑った。僕らは幸せだった。ただとんぬらは居そうだった。
6 名無し
とんぬらwwwww
7 ◆X0GH
そのうちに雨が降りだしたので僕らは近くのファミレスに入った。しばらく様子を見たが雨のあがる気配は全く無かった。
「せっかくのデートなのに雨降っちゃったな。」
と僕は言った。
「そうね。でもここは民宿だからとても安心出来るわ。」
と彼女は言った。
僕は彼女の言ってる意味がよく分からなくて、民宿?と聞き返した。
「そうよ、なんかここって安心出来るじゃない?雨からは守られてるし、外の人からも守られてるし。私ね、恐くてPKなんか出来ないからずっと民宿に居るの。だって外に出たらすぐにやられちゃうんだもの。お陰でPK数0、被PK数500よ。」
彼女は少しはにかんで笑った。
「うむ、だけどそれじゃ全然面白く無いんじゃない?ずっと民宿じゃ。」
「ううん、そんなこと無いの。民宿に居て支援とかしてね、お礼とかされるとそれだけですごく幸せな気分になれるの。それに、ね・・」
8 ◆ELou
 _   ∩
( ゚∀゚)彡はっち
 ⊂彡はっち
9 ◆X0GH
そのうちに雨が降りだしたので僕らは近くのファミレスに入った。しばらく様子を見たが雨のあがる気配は全く無かった。
「せっかくのデートなのに雨降っちゃったな。」
と僕は言った。
「そうね。でもここは民宿だからとても安心出来るわ。」
と彼女は言った。
僕は彼女の言ってる意味がよく分からなくて、民宿?と聞き返した。
「そうよ、なんかここって安心出来るじゃない?雨からは守られてるし、外の人からも守られてるし。私ね、恐くてPKなんか出来ないからずっと民宿に居るの。だって外に出たらすぐにやられちゃうんだもの。おかげでPK数0、被PK数500よ。」
10 ◆ELou
そこのおふたりさん
俺と卓球しないか?
11 ◆X0GH
そのうちに雨が降りだしたので僕らは近くのファミレスに入った。しばらく様子を見たが雨のあがる気配は全く無かった。
「せっかくのデートなのに雨降っちゃったな。」
と僕は言った。
「そうね。でもここは民宿だからとても安心出来るわ。」
と彼女は言った。
僕は彼女の言ってる意味がよく分からなくて、民宿?と聞き返した。
「そうよ、なんかここって安心出来るじゃない?雨からは守られてるし、外の人からも守られてるし。私ね、恐くてPKなんか出来ないからずっと民宿に居るの。だって外に出たらすぐにやられちゃうんだもの。おかげでPK数0、被PK数500よ。」
12 名無し
   /\___/ヽ
  /   :::::::\
 |r――  ――、:|
 |、_(o)_ _(o)_,:|
 |   <    :|
  \ /([三])ヽ:/
  /`ー―――-´\
13 ◆X0GH
彼女は少し赤くなって言葉を濁した。
「それに?」
と僕は聞き返した。
「うん、それに。何より君が居てくれるから。」
彼女はそう言い終わると恥ずかしそうにコーヒーを飲んだ。僕は有頂天になってしまい店員呼び出しボタンを連打してしまった。店員が来たので、僕らは仕方無く鶏の唐揚げを頼んだ。
それからというもの僕らは新宿でデートをする時は必ずそのファミレスを待ち合わせ場所に選んだ。彼女を待たせてしまった時に一人にしておける場所はやはり安全な『民宿』であったし彼女もその待ち合わせ場所を喜んでくれた。その頃の僕はまさか彼女がその後自殺してしまうなんて全く想像だにしていなかった。
14 ◆X0GH
時計を見るとすでに夜の八時を回っていた。裕子が帰ってしまってから一時間以上が経っていた。僕はタバコをもみ消して短くため息をつくと席を立ち、傘をさしてファミレスを出た。
夜の新宿は相変わらず騒がしかった。いつになっても人は途切れず、雨が降っているというのに狭い道を彼らは蟻のように行列になって歩いている。どこを見渡しても人しか居なかった。ただいくら探しても僕はその中に麻美の姿を見つけることは出来なかった。しかしとんぬらは居そうだった。
僕は麻美がAステーションと呼んでいた新宿駅に向かった。切符を買って、改札に入ろうというところで突然携帯が鳴った。メールの着信音だ。受信箱を開いてみるとスキマニのメールだった。長らくJIしていないのに誰だろう、と不思議に思いながら僕はメールを開いた。
15 ◆X0GH
『会いたい』
休止になっていて二度と動くことの無いはずの麻美のキャラからだった。
僕の頭の中は真っ白になった。何が起こったのか分からなかった。僕はメールを何度も読み返して必死にこの現象を理解しようとした。すると頭の中にマイドゥームが三人出てきて阿波踊りを始めた。僕は尚更訳がわからなくなってとりあえず阿波踊りが終わるまで待った。阿波踊りが終わったので頭を働かせようとすると今度は矢野が五人出てきた。しかし矢野は無視した。
16 ◆X0GH
僕は舐めるようにメールを見なおした。確かに麻美からだった。会いたい。麻美が僕に会いたいと言っている。麻美が待っている場所といえば『民宿』しかなかった。僕は傘を捨てて44リボルバーマグナムのように駆け出した。
こんなに人ごみが邪魔だと感じたことは無かった。僕はショットガンエアシュートしながらようやくファミレスに辿り着いた。
僕は雨で全身びしょ濡れになりながら必死に麻美を探した。しかし、ファミレスの入り口に立ち、同じくびしょ濡れで僕を待っていたのは麻美ではなく裕子だった。彼女は僕を見て、
「やっぱり来ちゃったんだ。」
と言って悲しく微笑んだ。
17 ◆X0GH
僕は訳が分からずぽつりと、お、お前がラスボスか、と言った。
彼女は傘を広げて僕にさすと、また悲しく笑った。
「ラスボスとか意味が分からないけど、麻美がね、自殺する前の日に突然私にキャラを送りつけてきたのよ。私も初めは意味が分からなかったわ。でも彼女が自殺してしまってからよく考えてみたの。」
彼女は傘を持っていない方の手で雨に濡れた自分の前髪を掻き上げた。
「きっとこういうことだったと思うのよ。彼女は自分のキャラを私に渡すことで、これから神のことをお願いね。って私に言いたかったんだと思う。」
僕は傘に当たる雨音と彼女の声をどこか遠くの方で聞いている気がした。
でも、と彼女は言った。
18 ◆X0GH
「でも、私にはどうやら無理みたい。だって私はその気でもあなたは死んでしまった麻美のことしか見ていないんだもの。私とあなたが結ばれることで少しは麻美への供養にもなるかと思ったんだけど、駄目ね。残念。」
僕はそっとドッキリの看板を持った人を探したがそんな人は周りには見当たらなかった。
「何をきょろきょろしているの?そういえば、あなた最近スキマニやってないでしょう。駄目よ。あなたは神龍会のリーダーでしょ?神龍会はとても素敵な組織よ。メカに、ヴァイパーに鮭とば、白マ茶、それから、えっと誰だったかしら、ええと・・・ああ八頭身。みんな強くて男前よ。あんな組織他には無いんだから。神龍会が無くなったらきっと麻美だって悲しむわ。またやるって約束して!」
19 ◆X0GH
僕は、約束するよ、と言った。
「よし、じゃあ最後に一回だけ聞くわよ。チャンスを与えてあげる。麻美のことは忘れて、私と付き合いなさい。」
僕はゆっくりと目を閉じて麻美の顔や声や笑顔などを一つ一つ思い出してみた。どれもが記憶の中に鮮明に残っていて、僕の心を優しく包み込んだ。きっとそれが風化するのには相当の時間を要するだろう、と僕は思った。僕は目を開くと、ごめん、と彼女に言った。
「言わないで!こんなにずぶ濡れでこんなに哀れな私を更に振る気?それじゃ私が浮かばれないわよ。だからいい?私があなたを振るの。」
彼女はそう言うと大きく息を吸い込んだ。
20 ◆X0GH
「あなたなんか大嫌い!ほんとに嫌いよ!もう二度と私に近寄らないで!」
彼女は叫びながら僕に抱きついて、頬にキスをした。そしてバイバイ、と言ってから傘を落として人ゴミの中へと走り去って行った。
翌日、麻美のキャラと裕子のキャラは両方とも削除されていた。あれから何度も裕子に電話やメールをしたが、一向に連絡はつかない。何日かした後、裕子は電話番号もメールアドレスも変えた。僕と彼女は完全に切り離された。
昨日、スキマニからメールが来た。『バイスが暴れているから助けてほしい』
といった内容で、差出人はスキマニの仲間だった。
僕は立ち上がり洗面所に行って顔を洗い、ヒゲを綺麗に剃った。そしてソファーに座って携帯を開くと、掲示板に『目梨討伐隊』のスレを立てた。
終わり
21 名無し
22 名無し
なんというクオリティの高さwwwwww

乙ですwwwww

VIPに立てたらもはやライアンの人?と言われる位だぜwwwwww
はっちすげーよwwwwww
23 名無し
24 名無し
25 名無し
26 名無し
27 擂善
28 名無し
age
29 名無し
で、お前ら神龍会入ろうぜこ
30 名無し
>>22
うるせぇ。お前が死ねよ
31 名無し
>>30
>>22は死ねなんて一言も言ってないわけだが
 
それはともかく神童age
32 名無し
入るぜこwwww
33 名無し
今回だけは卓球マジ死ねって思った
34 名無し
卓球は 強いとこにしかつかないよ
35 名無し
卓球はチャットでしか吠えれない屑。

口先と懸賞金だけじゃなくA行ってやり合えばいいのに、あのレベルでそれが出来ない糞チキン
36 名無し
>>35
高レレなんてそんなもん
レレ753でA…
37 名無し
age
38 名無し
>>36が全てを物語っている
39 名無し
40 名無し
>>35
低レレは板でしか吠えられないwwwwww
41 名無し
つまんね
42 名無し
わ〜い♪
八っちゃん有難う
43 名無し
誰か昔あった小説スレ上げてくれ
44 名無し
45 名無し
やだwww
46 名無し
age
47 名無し
イレイザー先生はこのために休止にしないんだな。さすがだぜ!
48 ◆hmEy
暇なんだな・・・
49 名無し
先生の暇ではない。執筆活動で忙しいのだ
50 名無し
つか、ミルクにメールしてるらしいな?wwwww
51 名無し
イレイザー先生、次回作も期待してます
52 ◆X0GH
>>50
おいお前!そういうこと言うな!
53 名無し
>>52
必死だな
54 名無し
>>52
きんめぇ
55 名無し
>>52
可愛い
56 名無し
>>52
ヽ( ・∀・)ノ ●ウンコー
57 名無し
先生の神聖なスレを汚すなお前ら
58 名無し
駄作じゃんこの小説
59 名無し
八はしゃもじでも作ってりゃいいんだよ
60 名無し
はっち小説まだですか
61 ◆X0GH
しゃもじ工場は陰湿なイジメにあっていたので辞めた。
今はラブホの受け付けしてる。

生きるって、すごく苦しい。
62 名無し
はっつぁんガンガp(*^‐^*)q
63 名無し
>>61

こらはち!
保険代理店の仕事はどうした
64 名無し
>>61
童貞なのにラブホは生き地獄だなwwwww
65 名無し
>>61
早くヒヨコの雄と雌を見分ける作業に戻るんだ
66 名無し
>>65
67
1050年近い気