1 陽花

【ニッカン】木村『A LIFE』試写会@

■木村拓哉焼き肉呼ばれていた、SMAP決別心機一転

 木村拓哉(44)が11日、SMAP解散後、初めて公の場に姿を見せた。都内で行われたTBS系主演連続ドラマ「A LIFE 〜愛しき人〜」(1月15日スタート、日曜午後9時)の試写会で舞台あいさつに立った。昨年は解散騒動の渦中にあり、複雑な思いを抱えたまま過ごした1年だった。グループは昨年大みそかに解散。心機一転、この日は笑顔も見せ、新たな決意を語った。

 ドラマ第1回を上映する試写会は、医療を扱う作品に合わせ、東京・日本医師会館の大講堂で行われた。上映終了後、出演者による舞台あいさつとなった。会場後方の扉が開くと、登壇する出演者7人の先頭に木村が立っていた。約400人の観客からの拍手と歓声に包まれた。医師役の木村はドラマで着用する白衣を羽織っていた。頭を1度下げ、引き締まった表情でステージに向かって歩いた。無数のフラッシュを浴びながら登壇した。舞台あいさつでは「最後まで絶対逃げずにやり抜きたいと思います」と力強く語ったが、グループ解散について触れることはなかった。

 イベントが終わり、拍手に送られてステージ袖に退場しようとした時、取材陣に声を掛けられた。足を止め、視線を取材陣にまっすぐ向けた。解散後の心境を聞かれると表情を変えず答えた。「やるべきことを、やるのみなんで」。そう言うと、自分に言い聞かせるようにうなずいた。心境に変化があるか聞かれると「それは、変わることっていうのは確実にありますけど」と言った後「もう今は、やるべきことをちゃんとやります」と続けた。そのまま立ち去ろうとしたが、取材陣から声が掛かる。どんな1年にしたいかと問われると、再び足を止めて振り返った。やや大きめの声で言った。「全力で!」。言い終えると白い歯を見せて笑った。

 昨年は解散騒動の渦中に立ち、苦しい1年だった。自分の気持ちを何度か言葉にしたが、状況は好転しなかった。8月に解散を発表後、歯がゆさを「情けない結果」と表現した。グループとしてラストステージとなった昨年12月26日のフジテレビ系「SMAP×SMAP」最終回はファンに向けたメッセージはなく、日本中が期待したNHK紅白歌合戦出場も辞退した。

 グループ最後の日となった大みそかの夜。木村を除いた中居正広(44)稲垣吾郎(43)草なぎ剛(42)香取慎吾(39)の4人と、かつてメンバーだった森且行(42)が都内の焼き肉店に集合した。取材によると、木村には当日連絡があったが、詳しい事情は不明だが合流はしなかった。

 木村はこの日、講堂2階で試写を見た。「方向性、やってきたことが間違いじゃなかったという確認ができました」。心機一転、表情も晴れやかだった。結成から28年間、苦楽を共にしたメンバーと別れ、1人の俳優として新たな1歩を踏み出した。

◆元SMAP草なぎ剛、初ソロドラマで視聴率2桁発進

 大みそかに解散したSMAPメンバーそれぞれの2017年が始まった。木村拓哉(44)が11日、SMAP解散後、初めて公の場に姿を見せた。都内で行われたTBS系主演連続ドラマ「A LIFE 〜愛しき人〜」(1月15日スタート、日曜午後9時)の試写会で舞台あいさつに立った。草なぎ剛(42)のフジテレビ系主演連続ドラマ「嘘の戦争」(火曜午後9時)の10日初回視聴率は、関東地区11・8%(関西地区15・5%)の2ケタでスタートしたことが11日、ビデオリサーチの調べで分かった。中居正広(44)が解散について語った大みそかのニッポン放送の番組が大反響だったことも分かった。

 グループ解散後、草なぎにとって初の主演ドラマとして注目された「嘘の戦争」は、まずまずのスタートを切った。同じ放送枠で昨年10月から12月まで放送された「メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断」は全10回の平均視聴率は8・1%で、1回も2ケタに届かなかった。草なぎへの注目の高さが、好スタートの要因の1つとなったと言えそうだ。

 草なぎは、6日に都内で行われた同ドラマの制作発表で「爽やかにスタートしたい。今持っている力を全て注ぎ込んでいきたい」と作品にかける思いを語っていた。グループ解散後、メンバーで最初に取材陣の前に姿を見せたこともあって、会見中に「緊張しますねえ」と苦笑いする場面もあった。解散後の心境を聞かれると「頑張ります。よろしくお願いします」と言葉少なに決意を語っていた。

 同ドラマは、15年に放送された草なぎ主演の「銭の戦争」のスタッフが再集結した作品。幼い頃に家族を殺された復讐(ふくしゅう)を果たすため詐欺師になった男を演じている。同時期に木村拓哉(44)の主演連続ドラマも放送されるため視聴率も注目されていた。

◆逆境強い木村拓哉!結婚、事故…直後ドラマ高視聴率

 木村は「逆境」に強い。アイドル人気絶頂期だった00年に結婚した。周囲は女性ファンが一気に離れると予想した。木村も後日、本紙の取材に「(周りが)『はい、これで君も終わりだね』という目で見ていた」と当時を振り返った。ところが、翌01年の主演ドラマ「HERO」は、全話の視聴率が30%を超える大ヒット。不動の人気を証明してみせた。

 04年にはアイスホッケー選手を演じた主演ドラマ「プライド」の収録現場で、打ち込んだパックがエキストラの女性に当たって負傷させてしまった。手紙や電話で謝罪もしたが、事故は初回放送前に大々的に報じられ、逆風に立たされた。それでも初回視聴率は28・0%、全話平均25・2%とヒットを記録した。

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