1 陽花

『無限の住人』カンヌ公式上映後、木村らが会見B

 −13年ぶりのカンヌ国際映画祭で、木村さんは「メイドインジャパンの作品で来られてよかった」と話していました

 木村 割と日本国内では、時代劇ってものとか、今日は花ちゃんが和装で参加してくれましたけど、そういうものに対して、割と国内のほうが熱が冷めているように若干自分の中で感じていたんですけど、海外では全然そんなことないよ、っていうのはすごく感じましたね。灯台もと暗しというか。自分たちの良さを、もっと光当てていいんじゃないかなって思いました。日本人の良さを。

 −今回は主演映画でカンヌ国際映画祭に来ましたけど、意識しましたか

 木村 それは意識ないです。今回は3人だけでしたけど、本当に今日、現場のスタッフの皆さんも、共演者の皆さんも、共存して歩かせていただいたので。

 −木村さんは常に話題の人ですし、時には一部から批判されることもあります。ブレずにいられる要因は

 木村 それはもう、間違いない三池崇史監督がいるし、杉咲花もいるし、スタッフもいるし、共演者もいるし。みんなが、現場にいた人たちが、できあがったものを見て、自画自賛ということではなくて、何か満足感を得られる時間を、上映後に感じることができたっていうのが、一番の間違いない「答え」なのかなと思うので。まあ本当に、いろんなネガティブキャンペーンじゃないですけど、そういうことがあるのは事実だし、あっても全然構わないと思いますけど、僕らはしっかりとした「答え」を持っているので。

 −杉咲さんは今日、振り袖を着られていました

 杉咲 特別な経験になりました。まだ成人もしていないので、うれしかったです。

 木村 成人しちゃえば? ここで。

 杉咲 ええっ(笑い)。ちょっと考えます(笑い) 海外メディアの方々に、圧倒されてしまって。本当にたくさんの方々が、私たちの目の前でたくさん写真撮ってくれて。

 木村 すごかったですね。メディアのフォトグラファーの方々が「ハナ! ハナ!」って。係の人たちが、相当怒ってましたよ。「いつまで撮っているんだよ」って(笑い)。

 三池 着物と、七三分けがよかった。今日はセンター分けじゃないのね。

 −今後、またカンヌに戻って来たい、という思いがありますか

 木村 戻ってくるというかは、そうなれるように。一度きりのタキシードもなんなので、また袖を通せたらなと思いました。

 −海外メディアからの取材を受けて感想は

 木村 インタビューがあったりしたんですけど、それぞれの視点で作品を見てくれた。もっといっぱい、こういういろんな感想というか、人が10人いたら、10人感想が違うと思うので、そういうお話を聞くのが楽しいですね。明日も引き続き、各国の方の取材があるらしいんですけど、楽しみです。

 −SMAPが解散して初の国際映画祭でした

 木村 その結びつきは強引な(解散と映画祭は関係ない)気がしますけど、どうですかね。ただ、ロンドン在住のアジア系の女性がインタビューしてくれて、「寂しくないの」ってことはストレートに聞いてくれたんですけど。でも、なんだろうなあ…そこをまた、自分の中で引きずっていたら、きっと今日も歩けなかっただろうな、と思いますし。事実は、事実として(受け止めています)。

(17/5/20(土)日刊スポーツ)