1 陽花

木村『PRICELESS』制作発表@

■キムタク10作目「月9」で無一文役

 木村拓哉(39)が11日、フジテレビ系主演ドラマ「PRICELESS(プライスレス) 〜あるわけねぇだろ、んなもん!〜」(22日スタート、月曜午後9時)の制作会見に出席した。木村にとって、同局の看板ドラマ枠「月9」の出演は、これで10作目。今回は無一文になりながらも、前向きに生きることをやめない男を演じる。これまでにない設定のキャラクターだが、気負わずに演じるつもりだ。

 多くのヒットドラマを生み出してきた「月9」。中でも木村の主演作からは、若者のライフスタイルも左右する流行も発信され、社会現象と言われた作品もあった。2年ぶりの「月9」登場となったが、今までにない設定のキャラクターに挑戦する。それでもこの日は「非常に楽しいものが出来上がっていると思う」と話すなど、十分に手ごたえは得ている様子だった。

 演じる主人公、金田一二三男は、大手メーカーの課長。部下にも慕われ、仕事も有能だったが、ある日突然、会社を解雇される。所持金も家も携帯電話も失ってしまうが、何とか前向きに生きていく。人生は金だけではないと信じたいが、うまくいかず、奮闘する姿が見どころという。

 取材陣から、ドラマタイトルにちなんだ質問も飛んだ。「収録現場でプライスレス(かけがえのない)なものは」と聞かれると「OKテークです」と答えた。「監督が求める世界を形にするために、職人気質のスタッフが同じ方向に向いている。現場では化学反応に近い共演者のアクションもある。その上で、最終的な監督の『OK!』は一番のプライスレスです」と話した。

 木村は以前から、収録合間も控室などにこもらず、スタッフとの話し合いや交流を大切にしてきた。チーム一丸となって作るスタイルを何よりも好んでおり、陣頭指揮を執る監督からの「OK」にかけがえのない価値を見いだしているようだ。関係者によると、異色の設定だが、気負いすぎることなく、自然体で収録に臨んでいるという。

 「プライベートのプライスレスは」と聞かれると「愛情もそう、家族もそうでしょう。人々との出会いも」とかみしめるように言った後、少し間をおいて「自分の中ではSMAPです」と締めくくった。

 ◇「PRICELESS」 大手メーカー「ミラクル魔法瓶」の企画開発営業部課長の金田一二三男(木村)は、会社の機密情報を持ち出したという身に覚えのない罪を着せられ、解雇されてしまう。携帯電話、自宅マンションも失い、無一文となるが、公園で出会った少年2人から食べるためにはどうすればいいか、お金がなくとも生きていけるすべを学ぶ。同時に人生に大切なことは何かを考えさせる。会社では上司は余計な詮索を避け、同僚、後輩は問題の原因を探ろうとするが、新社長が立ちはだかる。

◆後輩藤ケ谷がキムタクに怒られた

 会見には、上司役の中井貴一や経理部社員役の香里奈、主人公の後輩役の藤ケ谷太輔、藤木直人も出席した。頼りなく影の薄い設定の部長を演じた中井は「役者を初めて32年。こんな存在感の薄い役は初めて。透明人間の映画を見て参考にした。うそです」と笑わせた。藤ケ谷は木村の携帯番号やメールアドレスを交換をさせてもらったとうれしそうに話したが、メッセージの内容まで明かしてしまい、木村に怒られていた。

(12/10/12(金)日刊スポーツ)


■キムタクの“プライスレス”は「SMAPです」

 SMAP・木村拓哉(39)が主演する22日スタートのフジテレビ系「PRICELESS〜あるわけねぇだろ、んなもん!〜」(月曜後9・0、初回30分拡大)の制作発表が11日、生まれ変わった東京駅内の東京ステーションホテルで行われた。

 9回目の月9主演となる木村の役柄は、突然会社から懲戒解雇され、家財を失い、携帯電話も紛失し、都会の難民と化した極貧男。ゼロからのスタートで人との出会いを通じ、大切な“プライスレス”なものを見つけていく−というサクセスストーリー。

 木村は「まだ1話を撮り終えてなく、なかなかハードな状況ですが、楽しんで撮影しています。信じられないくらい、(中井)貴一さんには笑っていただけると思います」とニンマリ。役者生活32年目で初という存在感の薄い役となる中井貴一(51)の演技を見どころに挙げた。自身の“プライスレス”なものについては「愛情もそうだし、家族もそうだし、人との出会いもそう…。ただ、人と違って自分の中で特殊な感覚でこれかな、と思うのはSMAPです」と締めた。

 ほかに香里奈(28)、藤木直人(40)、Kis−My−Ft2の藤ヶ谷太輔(25)らが共演。主題歌はザ・ローリング・ストーンズの「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」。

(12/10/12(金)サンスポ)