1 陽花

【オリコン】『地図ノミクス』とは?A



■影響は契約企業以外にまで波及、コアな“地図ノミクサー”もSNS上に出現

 その影響は、契約企業以外にも及んでいる。先述の『72時間ホンネテレビ』では、番組内で香取がファミチキを食べていたことに8500件強のツイートがあり、「買った」という報告が多数。この現象を受けてファミマ澤田社長が香取を自社イベントの特別プレゼンターとして起用したことがさらに大きく話題に。“食べて応援”とばかりに、ファミチキとオールフリーを一緒に買って楽しむというコアな“地図ノミクサー”もSNS上に出現している。

 さらに、草なぎが公開するYouTube動画では、3人がマクドナルドの商品を食べている様子を公開。また、『ユーチューバー草なぎ、今度はマックのクルーになりました?』と、店員として働く動画まで公開し、130万回以上再生されている。

■『スマノミクス』との最大の違いは、より可視化された“ファンとの一体感”

 ファンを中心に、『新しい地図』の3人が広告出演する商品を購入する、という点では“スマノミクス”とさして変化はない。だが、本人たちが積極的にオンラインメディアを使い、等身大の目線で発信することにより、よりユーザーとの距離感が縮まったことが、“地図ノミクス”の特長といえる。TwitterなどのSNSを使うことで、ネット上でのファンコミュニティがさらに盛り上がり、結果としてファン以外へのPR力が加速度的に増加。結果、レビューも含めた商品の魅力や、企業イメージの向上につながる“賞賛の声”といったポジティブな情報が拡散し、商品PRに大きく寄与していると思われる。

 つまり、「スマノミクス=ファンによる応援の気持ちとしての消費」とすれば、「地図ノミクス=本人たちとファンが一体となった情報拡散と消費」という形式だ。

 国民的グループの解散という一大転機を経て、今だからこそ出せる感情の機微や、互いを支え合う姿が、ファンにダイレクトに届くという好循環を生み出した『新しい地図』。SNSという無限の可能性を手に、解放感に満ち溢れるブランド力は、今後ますます他企業も無視できない存在になっていくだろう。


(18/3/23(金)ORICON NEWS)