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木村が新春ドラマ『教場』で警察教官役に@

■木村拓哉、冷酷な警察教官役に挑戦 新春ドラマで『教場』初実写化

 俳優の木村拓哉が2020年新春に二夜連続で放送されるフジテレビ開局60周年特別企画『教場』に主演することがわかった。『週刊文春ミステリーベスト10』(2013年)第1位、『このミステリーがすごい!』(2014年)第2位を獲得した長岡弘樹氏によるベストセラー小説『教場』(きょうじょう)を初実写化。これまで様々な役柄を演じてきた木村が今回挑戦するのは、警察学校のカリスマ教官で“謎に満ちたヒール”。他を寄せ付けない凄みのある圧倒的な姿で、これまでにない冷酷無比な役どころで新境地を開拓する。

 木村は「おそらく見たことのない、味わったことのない作品になると思うので驚く方が多いのではないかと思います。作る側としては、僕らの責務として全力で作品を作るしかないので、楽しみに待っていていただけたら、と思います」と呼びかけている。

 脚本は『踊る大捜査線』シリーズのヒットメーカー・君塚良一氏が木村とは初タッグを組むほか、木村とは『若者のすべて』(1994年)、『眠れる森』(1998年、主演)、『プライド』(2004年、主演)などの人気作を手がけてきた中江功氏が演出を手がける。

 原作の『教場』は、極限状態を生き抜く生徒それぞれのよこしまな思惑を監察力に長けた教官が暴いていくミステリー作品。そしてまた、過酷な警察学校で覚醒していく生徒たちの青春物語であり、厳格なカリスマ教師が個性あふれる生徒たちとガチンコで向き合う人間教育の物語でもある。警察学校という場所がクローズアップされることも新鮮な上、その実態がリアルに描かれ過ぎているとも言える今作の実写化で、どこまでその現実に踏み込んでいくのかもみどころとなる。

 木村演じる警察学校の教官・風間公親(かざま・きみちか)は、「警察学校は、優秀な警察官を育てるための機関ではなく、適性のない人間をふるい落とす場である」と考え、トラブルに見舞われた生徒に容赦なく退校届を突きつける非情な男。厳しすぎる規律のなかで過ごす生徒たちは、やってきた動機も様々。警察学校という名のサバイバルゲームを生き抜くため、秘密と思惑が渦巻いていく。

 計90人の生徒たちかは、果たして何人が最後まで生き残り、誰が卒業証書を手にすることができるのか。風間は、生徒たちが起こす様々な事件、複雑に絡み合った真相をそれぞれ解決していくことはできるのか。そして、生徒たちに非常識ともいえる謎の試練を与え続ける風間の真の狙いとは…。

 クールで落ち着いた物腰の教師であり、卓越した観察眼と推理力を備えた名探偵でもある、謎に満ちた存在・風間を演じる木村。脚本がまだできていない段階から実際の警察学校へ視察に訪れ、本物の『教場』を目の当たりにし、プロデューサーや監督と細かい設定や過去などを話し合い、脚色を加え原作とはまた違う“風間像”をスタッフとともに作り上げている。クランクイン前には警察学校の所作訓練にも積極的に参加、生徒役のキャストと共に厳しい訓練と向き合った。

 生徒役のキャストに対し、木村は訓練を超えて、積極的にコミュニケーションをはかっている。一方で「風間という役は、生徒の立場からすると“睨まれたら終わり”というような、できれば距離を取りたいキャラクターなので、現場では、アンテナを張って間合いを取る必要があると思っています」と慎重な姿勢もみせる。クランクインでは、「一刻も早く撮影したかったので、ようやくゲートが開いて前に進むことができるという思いです。久々にご一緒するスタッフや監督ともハイタッチさせていただいて撮影開始したのですが、非常に心地良い緊張感の中で現場がスタートしたので、すごく楽しいです 」と胸を踊らせていた。

続く→