1 陽花

【サンスポ】慎吾×氣志團対談1@

■【香取慎吾×氣志團 バリバリ音楽談議全文(1)】綾小路、香取と歌詞共作に興奮「ゾクゾクしながら」

 元SMAPの香取慎吾(42)とヤンキー系ロックバンド、氣志團の紙上初対談がサンケイスポーツで実現した。香取が元日に発売した初ソロアルバム「20200101(ニワニワワイワイ)」の収録曲「I’m so tired」で氣志團とコラボした縁。サンスポコムは昨年12月に行われた対談の全容を3回にわたって掲載する。

■デモを聴いて「翔君、こんな世界観が見える」

 −−香取さんが新たな試みに挑戦した初のソロアルバムを発売します

 綾小路翔「僕らはまだすべてを聴けていないんです。ファンの皆さんと同じタイミングで聴こうかなという気持ちでいるんです。はやる気持ちは抑えられないところでいるんですよね。あれだけのそうそうたるメンツなので、どんな曲をみんなが書いているのか、ニュアンスは聞いているけれども実際は分からない。ただ、確実に僕らの曲は浮いていると思います」

 香取慎吾「浮いていないですよ。めちゃくちゃいいですよ。楽しかったですね。本当に才能あふれる皆さんが集まってくれた。自分は曲と歌詞とか1人で作れないので、一緒に作ってくれる方々がこんなにたくさん集まってくださった。いろんなジャンルと思ったわけでもないのに、最終的にこういう形になって。ノンジャンルで選べないぐらい結局、音楽が好きだから(多ジャンルで幅広い世代の人たちとコラボする)こうなったのかなって思います」

 −−すごい幅広いジャンルのアーティストとコラボしていますが、テーマはありましたか

 香取「いや、まず一緒にやってくださる方を募ったんです。僕はあまり先を考えない方なんですね。翔さんとも会ったときはまだ何もないまま、まず最初に皆さんにお会いしたいということで会うだけの時間を作っていただいた。そこで、どういう風な曲にしましょうかという話になっていきました」

 −−オファーは香取さんサイドからですか

 香取「はい。そうです。すべて僕のほうからです」

 −−氣志團とは昨年9月の気志團万博でコラボもしていましたね

 香取「話をしたのは気志團万博よりも前ですね」

 −−氣志團は話を受けてどんな反応だったのでしょう

 綾小路「最初は僕でいいんですかって。それはもうびっくりしましたね。さあどんな曲を書こうかなと思いながら、勝手に自分の中で広げていっちゃって、まだ話し合いもしていないのに、こんな感じじゃないかと、ワンコーラスぐらい作っていったんです。打ち合わせしている最中にディレクターさんたちと話していたら、あれ俺だいぶ違うことやってきちゃったかなって。それでご本人に聴いてもらったら、いいじゃんということになって、『翔君、こんな世界観が見える』という風に言っていただいて、じゃあ歌詞を書いてみようっていう風にやっていった」

■香取が疲れ切った男の歌を…「ゾクゾクしながら書いていた」

 −−氣志團とのコラボ曲の歌詞は綾小路さんが書いています

 綾小路「僕が原案脚本という感じですね。慎吾君の話すイメージを歌詞にしていくという。作曲は僕ともう1人、木内健くんと2人。木内君は氣志團の周りを手伝ってもらっている友達です。それで何度かやりとりしながら曲が出来上がっていったところで、慎吾君が『よかったら演奏も氣志團がやってよ』っていう風に言ってくれて、そこからみんなで演奏も練習するようになった」

 −−イントロがジャズっぽい。タイトルを見たときに、ビートルズで同じタイトルの曲があるのでカバーかと思いました

 綾小路「なんかね。そんなちょっと匂いとか出してみました。本当に慎吾君に曲を聴いてもらったら、映画のストーリーみたいに話してくれたんですね。『こういう人が見える。仕事に疲れちゃっている。いろんな人にいろんなことを頼まれて頑張っている。でも冗談じゃないよと思っている。けれども結局、最後は自分がやっちゃうっていう、そういう男が見えるね』っていうところからです。自分はどちらかというと、みんな仲間だぜっていうところを気志團でやってきたので、(歌詞の中の人物が)全く真逆な感じだから楽しかったですよね。疲れ切った男の歌を香取慎吾が歌うっていう。すごいゾクゾクしながら書いてましたよ。これを歌わせちゃっていいのかなって。ファンの皆がざわざわするんじゃないかと。でも、それがかっこいいなって思って、曲作りに没頭しました。いろいろアドバイスをもらいながら修正して完成していきました」

 −−アルバムでこだわった点は

 香取「結構、全体的に僕らよりも年齢が若い人が多くて、今(のデジタル音)が好きなので、そういうことになったと思うんですけど、音的にデジタルの音(を使って歌うこと)が多い中で、氣志團の皆さんが弾いてくれるのはすごくうれしかったし、実際に出来上がったのもすごくいいですよね。今のデジタルの音がかっこいいなと思っていても、どこか生演奏の音にも気持ちが入っている。アルバムを聴いている中で、氣志團さんとコラボした曲が入ると世界がパッと広がる。いいなってこの強さがデジタルに出せるのかなって思いつつ、次にデジタルの曲が来るといいなと思ったり。音楽全体的に好きで、1つで終われない自分がアルバムになったのかな。それを支えてくれたのが気志團の皆さんです」

続く→