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剛が舞台挨拶後に森さん偲ぶ@

■草なぎが森さん語る「芸能界のお母さん」

 SMAP草なぎ剛(38)が10日に亡くなった女優森光子さん(享年92)を「芸能界のお母さんのような存在でした」としのんだ。主演映画「任侠ヘルパー」(西谷弘監督)が17日に公開初日を迎え、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた舞台あいさつに出席した。CDデビュー前からかわいがってもらった恩人との思い出を明かした。

 黒いスーツに身を包んだ草なぎは赤いシャツに黒いネクタイを合わせ、足元は金色がまぶしいスニーカー。極道に身を置きながら老人介護をする役柄にちなんで、この日はおしゃれな極道ファッションで登場した。

 大勢の共演者と一緒に迎えた主演映画の公開初日。感慨深げな表情であいさつを終えた後だった。取材陣から森さんについて聞かれると、一転して寂しげな表情を浮かべた。「とても残念だし、信じられないし、受け止められないです。たくさんの愛情と笑顔をいただきました。芸能界のお母さん、母親のような存在でした」。

 20年以上にわたる交流があった。89年に森さんが主演したTBS系連続ドラマ「時間ですよ 平成元年」に、SMAPの中居正広(40)香取慎吾(35)と一緒に出演した。「何も分からない僕たちに本当に良くしていただきました」。まだグループのCDデビュー前で、草なぎは当時、中学3年生だった。

 学んだことは多かった。「以前、僕がお箸をプレゼントしたのですが、会うたびに『ありがとうね、ありがとうね』とおっしゃってくださって。小さなことでも気遣いを忘れない方。人に接する時はきちんとしなければいけない。森さんの教えはしっかり胸に刻んでいます」。教えを体現するように、森さんから贈られたカバンを今も大切に持ち続けている。

 森さんの最後の舞台となった10年「新春 人生革命」を観賞している。「今思えば、行けて良かったと思います。楽屋で話もできました。今後は森さんから学んだたくさんのことを伝えていきたいと思います」。そう誓うと、主演俳優らしいキリッとした表情にまた戻った。

(12/11/18(日)日刊スポーツ)


■草なぎ「任侠ヘルパー」で“脱いい人”に照れ

 「任侠−」の舞台あいさつが17日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、草なぎは「続編ができればいい。今後も続けていきたい」と熱望した。

 2009年にフジテレビ系連続ドラマ、11年にスペシャルドラマが放送。元極道で介護施設で働く翼彦一役について、「他の役柄は家に帰るとポッポと忘れちゃうけど、彦一だけは心のどこかに居座っている特別な役。一本筋が通っている任侠道はスカッとしている」と、思い入れたっぷりに話していた。

 97年の同局系主演連ドラ「いいひと。」以来、“いい人”の印象が強いが、共演の香川照之(46)は「この作品で草なぎさんが決して“いい人”ではないと証明された」と“絶賛”。草なぎは「うれしい」とテレていた。

◆草なぎ、森さんは「芸能界の母でした」

 肺炎による心不全で10日に亡くなった女優、森光子さん(享年92)について、SMAPの草なぎ剛(38)は17日、都内で行われた主演映画「任侠ヘルパー」(西谷弘監督)の初日舞台あいさつに出席し、森さんについて思いを語った。

 「まだ信じられないというか、受け止められないですけど…」。舞台あいさつ直後、報道陣から森さんの死去について問われると舞台上の明るい表情が一転、曇った。

 森さん主演の代表作で1970年にスタートしたTBS系人気シリーズ「時間ですよ」。連ドラとしては最後の「時間ですよ 平成元年」(89年10〜12月)に、草なぎが中居正広(40)、香取慎吾(35)とともに出演した。88年に結成されたSMAPは、まだ“駆け出し”だった。

 「何も分からない時に初めての連ドラですごくお世話になりました」。実際には初の連ドラは88年10月からのテレビ東京系「あぶない少年III」だが、“初めて”と思い込むほど印象に残っているようだ。

 2010年1〜2月の遺作主演舞台「新春 人生革命」も観劇し、「その時いただいたカバンを今も大事にしてます」。草なぎは以前、「小さなお箸」をプレゼントしたというが、「会うたびに『ありがとう』と言ってもらった。小さなことから気遣いを忘れない方」と感慨深げ。「たくさんの愛情と笑顔をいただいて、芸能界の母のような存在。森さんから教えていただいたことを、しっかり胸に抱いて生きていきたい」と誓っていた。

(2012/11/18(日)サンスポ)