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剛主演舞台韓国公演を慎吾が観劇D

■草なぎ、感無量!「夢だった」第2の故郷・韓国で初公演

 人気グループ「SMAP」の草なぎ剛(38)が主演する舞台「ぼくに炎の戦車を」の韓国公演がソウル市内の国立劇場で初日を迎えた(2月3日まで)。韓国でも「チョナン・カン」として知名度の高い草なぎにとって、初の海外公演。韓国人俳優のチャ・スンウォン(42)らと熱のこもった演技を披露し、満員の韓国人ファンをうならせた。香取慎吾(36)もプライベートで応援に駆け付けた。

 「第2の故郷」と呼ぶほど親しんだ韓国で、草なぎが新たな一歩を踏み出した。スタンディングオベーションの習慣がほとんどない韓国で、満員の1300人が5分間総立ちになり、大歓声で迎えた。草なぎは「ちょっとヤバイですね。ウルッとしましたけどこらえました。韓国の舞台に立つことは夢だった。僕の歴史に残るような舞台になった」とかみしめるように話した。

 日韓併合時代中の1920年の朝鮮を舞台に、草なぎ演じる日本人教師と伝統芸能集団のリーダー(スンウォン)の男同士の友情を描く物語。劇中では韓国語のせりふで会話する場面もあるが「やってるうちに緊張してきました。でもノーブレーキで、100%の力でいきました」と全力で臨んだ。

 国立劇場は、韓国最大規模の劇場。数々の韓国演劇の名作が上演されており、日本の興行では95年、劇団四季がミュージカル「ライオン・キング」を上演している。チケットは全日程完売しており、注目度の高さをうかがわせた。

 本番前に行われた記者会見では、100人以上の報道陣が駆けつけた。会見の席上で草なぎは「あの場に立ったら自然と口をついて出てきた」と流ちょうな韓国語でスピーチ。「韓国は近い国。友情を築き合うことの大切さを観客のみなさんに伝えられたらと思います」と語った。

 韓国とのつながりは深い。01〜10年までフジテレビ系で放送されたバラエティー「チョナン・カン」の企画として、全編韓国語を話す陽気なキャラクターを演じ一躍有名に。02年7月には「愛の唄 チョンマル サランヘヨ」でCDデビューも果たした。「今でもみんなが『チョナン』って呼んでくれる。韓国を愛して、好きなことを一生懸命やってきて、こんなにすばらしいことが起こるなんて。本当に奇跡」。チョナン・カンの歴史がこの日、再び動き出した。

◆「ぼくに炎の戦車を」 昨年11〜12月に日本(東京・大阪)で日本初演。日本人教師・直輝(草なぎ)と伝統芸能集団・男寺党のリーダー・淳雨(スンウォン)の友情、暗い過去に苦しむ清彦(香川照之)とその妻で直輝の妹・松代(広末涼子)らの運命を描く。作・演出は鄭義信氏。日韓両国から26人が出演し、せりふは日本語と韓国語が入り交じる。韓国公演では、両方の字幕がつけられた。

(13/1/31(木)スポーツ報知)