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慎吾が映画『人類資金』に出演

■映画「人類資金」奇跡の配役 佐藤浩市、香取慎吾、森山未來…

 戦後史最大のタブー、M資金をテーマにした映画「人類資金」(阪本順治監督、10月公開)の主人公、金融ブローカー真舟役が佐藤浩市(52)に決まった。共演は、Mと名乗る謎の人物にSMAPの香取慎吾(36)。ほかにも森山未來(28)、観月ありさ(36)、オダギリジョー(37)、豊川悦司(51)、仲代達矢(80)…と主演級俳優が勢ぞろい。阪本監督が長年温めてきた企画実現のため、奇跡のキャスティングが実現した。

 監督が05年「亡国のイージス」でタッグを組んだ作家福井晴敏さん(44)の書き下ろしを、共同脚本で映画化する社会派エンターテインメント大作。戦時中、日本軍がアジア全域から集めた金塊財宝がベースとされる秘密基金「M資金」。これをめぐって展開するマネーゲームや陰謀から、人間の尊厳を守ろうとする人々の闘いをスリリングに描く。

 全編オールロケで、2月下旬にロシアのハバロフスクでクランクイン。3月には気温差60度のタイに移動し、その後、日本で、さらに4月にニューヨークで…と4カ国で撮影を行っている。

 佐藤と阪本監督とは94年「トカレフ」以降、20年にわたり、映画や短編など10作で組んできた盟友同士。監督が「(2人にとって)節目となる作品。映画バカを貫き、座長を二分し合って現場をやり遂げている」と明かすように、佐藤は主演俳優の枠組みを越え、現場でのムードメーカー、そして監督の“参謀”として活躍しているという。

 一方、香取は主演作「座頭市 THE LAST」(2010年)に続く阪本作品。今回演じるMは、計画実行のためには命もいとわない男で、その覚悟と苦渋をどう演じきるかが見どころ。派手なシーンは一切ないという。

 8日のクランクアップを目前に、佐藤は「撮影は日程なども厳しかったが、きっと重厚な娯楽作品に仕上がるはず」とアピール。監督もラストスパートに向け「ただ、ひたすら愚直に頑張っている」と燃えている。

 <「人類資金」> 金融ブローカーをかたる詐欺師の真舟(佐藤浩市)は、Mと名乗る謎の人物(香取慎吾)と、腹心の石(せき)優樹(森山未來)から「M資金を盗み出してほしい」と依頼される。多額の報酬と「M資金の秘密を教える」の言葉に興味を持ち、真舟は承諾。全世界を巻き込む前代未聞のマネーゲームに挑む。防衛省エージェントに観月ありさ、CIA構成員に豊川悦司、投資顧問代表に仲代達矢。

 <M資金> GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の秘密資金といわれ、日本を占領中に接収した財産などをもとに、現在も極秘に運用しているともいわれる日本戦後史の闇のひとつ。その存在が公的に確認されたことはなく、M資金の名をかたる詐欺に有名企業や実業家が遭い、自殺者も出たことから一般にも知られるようになった。

◆ロシアで襲撃!?

 2月28日にハバロフスクの路上で撮影中、酔ったロシア人男性が撮影隊に近づきプラスチック製BB弾を発砲、ロシア警察当局に拘束された事件が発生。主要キャストの佐藤、香取、森山、オダギリも現場におらず、その後、撮影に支障をきたすことはなかった。

(13/4/4(木)東京中日スポーツ)


■主役級勢ぞろい!佐藤浩市、香取慎吾、森山未來で秘密資金に迫る

 俳優の佐藤浩市(52)が、阪本順治監督(54)の最新映画「人類資金」(10月公開予定)に主演することが3日、分かった。旧日本軍の秘密資金「M資金」を題材に、世界4か国を股にかけて繰り広げられる社会派エンターテインメント。佐藤演じる詐欺師・真舟に仕事を持ちかける謎の男・MにSMAPの香取慎吾(36)、Mの腹心・石(せき)に森山未來(28)と脇にも主役級が勢ぞろいした。

 2003年にブルーリボン賞の主演男優賞を受賞した「KT」など、これまで数々の作品でタッグを組んできた佐藤と阪本監督が世界スケールの映画を送り出す。

 「人類資金」は、現実の世界でもその存在がうわさされる、終戦前後の混乱期に端を発する秘密資金「M資金」を題材に、その謎に迫る詐欺師の男・真舟と、彼をとりまく人間の物語。アクション、サスペンスだけではなく、マネーゲームがはびこる現代に疑問を投げかけるなど、さまざまな見方ができる娯楽作品だ。

 日本をはじめロシア極東のハバロフスク、タイ西部のカンチャナブリ、米ニューヨークの4か所でロケを敢行。ロシアから直接タイ入りしたチームは、気温差60度の厳しい環境下での撮影となった。そのため、阪本監督は気心の知れた“同志”をキャスティング。今回発表された12人は、いずれも過去に仕事をしたことがある顔ぶれとなった。

 「この作品の世界観を確実に実現するために、私の気質、癖、何をしようとしているのかを、すでにご存じの俳優さんに集まっていただくのが、私の強い思いでした」。中でも、佐藤に関しては「テレビ、短編を含めると10本目の作品。節目となる作品です。映画バカを貫き、(自分と佐藤が)座長を二分しあって、現場をやり遂げたい」と強い信頼を寄せている。

 撮影はクライマックスに近付いているが、佐藤は「厳しい日程と工程の中、『M資金』を扱っていながらも重厚な娯楽作品に仕上がるであろう今作で、阪本演出を楽しむ毎日です」と手応えを得ている様子。香取、森山以外にも、防衛省の秘密組織に所属する紅一点の高遠役に観月ありさ(36)、謎の多い投資顧問会社の代表・笹倉に仲代達矢(80)。若手からベテランまで芸達者が顔を並べ、作品を盛り上げていく。

(13/4/4(木)スポーツ報知)