1 陽花

木村がテレ朝系ドラマで武蔵にC

■キムタク宮本武蔵 8年ぶり時代劇挑戦

 SMAPの木村拓哉(41)が、テレビ朝日開局55周年記念の2夜連続ドラマスペシャル「宮本武蔵」(来年3月放送)に主演する。過去、映画も含め、萬屋錦之介、三船敏郎、高橋英樹、北大路欣也、役所広司、市川海老蔵ら、そうそうたる顔ぶれが演じてきた剣豪・武蔵に挑む。木村のテレ朝ドラマ出演は「君は時のかなたへ」(95年9月)以来19年ぶり。主演映画「武士の一分」(06年公開)以来、8年ぶりの時代劇だ。

 作家・吉川英治の代表作「宮本武蔵」が原作。武骨・超人といったイメージだけでなく、自分の弱さに苦しみ、悔しさにほえ、それでも前進しようとあがく等身大のヒーロー・武蔵を活写する。

 幼少期から剣道をたしなんできた木村は、武蔵を「いやでも意識してしまう人物」だったとか。「武蔵に抱いていた謎を一つ一つ解明していけることも楽しみ」と張り切っている。武蔵のライバル佐々木小次郎と雌雄を決する巌流島の戦い、吉岡一門との死闘、一乗寺下り松70人斬り…など大スペクタクルも物語の見どころ。中でも、剣とは違って恋愛は不器用な武蔵と、幼なじみ又八のいいなずけ・お通との悲恋も物語を彩る。小次郎との魂の交流、生涯の友・又八との出会いと別れなど、武蔵を取り巻く人間模様も織り込まれる。

 木村は「武蔵は純粋で、本当は臆病で…だからこそ、自分の存在価値を“剣の道”にしか見いだせず、厳しい環境に身を置いていた人なのでは」と分析。「数多くの先輩方が武蔵を演じてきましたが、僕もワンカットワンカット、妥協ない『OK』をいただいたうえで最終的に自分の“武蔵”になればいいなと思う」と気を引き締める。

 京都で20日から始まる撮影を前に、「現場のスタッフ・キャストの皆さんが全力でぶつかってくださるので、僕も最後までやり通したい!」と意気込んでいる。

 横地郁英ゼネラルプロデューサーは「武蔵の強さ、ミステリアスな魅力を演じてもらうのは、木村拓哉さん以外にないと思った。出演をお願いし続けて、ようやく実現することができました」と喜んでいる。

◆るろ剣スタッフ参加

 ドラマスペシャル「宮本武蔵」の脚本は、フジテレビ系ドラマ「アンフェア」シリーズなどを手掛けた佐藤嗣麻子さんが担当。衣装・キャラクターデザインは、映画「十三人の刺客」などで高い評価を得る澤田石和寛さん、アクション監督は映画「るろうに剣心」などで知られる谷垣健治さんが務める。伝統的な殺陣に加えてワイヤアクションやCGを駆使した映像になるという。

(13/12/26(木)東京中日スポーツ)