1 陽花

『HERO』初日舞台挨拶A

■木村拓哉、好発進HERO続編示唆「みなさん次第」

 木村拓哉(42)主演映画「HERO」(鈴木雅之監督)が18日、初日を迎え、東京・お台場シネマメディアージュで舞台あいさつが行われた。東宝によると、動員数は前作比102%で、07年公開の初劇場版「HERO」の興行収入81・5億円以上を見込む好スタートを切った。

 木村はスーツを着ない型破りな検事、久利生公平とは異なり、スーツにちょうネクタイでビシッと決めて登場した。「キャスト、スタッフで気持ちを込めて作らせていただいた映画を受け取ってくれてありがとう」。全国166スクリーンにも中継された初日あいさつ。開口一番、感謝を口にした。

 443スクリーンと大規模公開された本作。好スタートの裏には計算された戦略があった。一般客を入れた試写会やイベントは一切なし。木村ら出演者の取材も数を絞った。内容をCMでチラリと見せるなど、絶対に見たいと思わせる飢餓感をあおった。

 前作では東京・日本武道館で約5000人を集めて完成披露試写会を、釜山映画祭でも特別上映を行うなど、豪華イベントを連発させたのとは対照的だ。

 フジテレビの大人気シリーズで、前作劇場版公開から8年。「HERO」ブランドが定着したからこそ、できる手法だった。5月公開「ビリギャル」の興行収入27億円を上回る見込みから、今年公開の実写映画1位も視野に入れた形だ。

 木村ら出演者は、そうした期待に対するプレッシャーを感じさせなかった。「一番『S』なのは誰」と聞かれると、大多数がためらうことなく木村を指した。 北川景子(28)が「『超ド級のSなんだ』とおっしゃっていた」と明かすと、木村がすかさずフォローした。「取調室で(北川演じる)麻木千佳ちゃんが『どうしよう』と言っているので、『ジタバタしてんじゃねーよ』と。『木村さんは何でそんな(落ち着いているのか)』と言われたので、『テラ級のドSだから』って」。ネットなどで強調語としても使われる「テラ」を含んだ主演の思わぬ告白に会場は笑いに包まれた。

 「このまま終わるのか、続くのかはみなさん次第だと思います」。続編に含みを持たせた木村は、去り際に観客とハイタッチ。満面の笑みで会場を後にした。

 ◆「HERO」 01年1月期にフジテレビ系連続ドラマとして第1シリーズを放送し、平均視聴率34・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区。以下同)。スペシャルドラマを挟み、昨年7月期に第2シリーズを放送し、平均21・3%の高視聴率をそれぞれ獲得した。07年公開の初映画版は木村ら主要キャストのほか、松本幸四郎、タモリ、イ・ビョンホンも出演。興収81・5億円で、同年興行成績ランキング邦画1位の大ヒットとなった。新作映画は北川景子、小日向文世、浜田岳、吉田羊、八嶋智人、杉本哲太、松重豊、角野卓造、正名僕蔵ら第2シリーズの主要キャストに加え、第1シリーズでヒロインの松たか子、新たに佐藤浩市がスペシャルゲストとして出演。

(15/7/19(日)日刊スポーツ)


■映画「HERO」初日舞台あいさつ 全国167館で生中継

 SMAP木村拓哉(42)が主演する映画「HERO」(鈴木雅之監督)が18日に公開初日を迎え、木村やヒロインの北川景子(28)ら「東京地検城西支部」のメンバー全員が東京・お台場シネマメディアージュで舞台あいさつに臨んだ。

 木村演じる型破りな検事・久利生公平と城西支部の個性的な面々の活躍を描く「HERO」は2001年、フジテレビの連続ドラマとして登場し、平均視聴率34・3%(ビデオリサーチ、関東地区)という驚異的な視聴率を記録。07年の劇場版は興行収入81・5億で同年の邦画最大のヒット作になった。

 この日の舞台あいさつは、全国167館で生中継された。木村は「『HERO』は14年前から今日までタイトルの変更がありません。久利生公平はじめ、皆さんが一切ぶれずにやり続けてきたからサブタイトルも必要ない。ヒーローは特定の人ではなく、客席のみなさんもその1人だとぼくは考えています」と作品への熱い思いを語り、「このまま終わるのか続くのかはみなさん次第」と続編への意欲をのぞかせた。

 また舞台あいさつでは「一番の“ドS(エス)”は誰?」と聞かれた城西支部のメンバーほぼ全員が木村を指さす一幕も。不本意そうな木村だったが、北川は「『超ド級のSだ』とご自身でおっしゃってた」と暴露。木村は「撮影の待ち時間に麻木千佳ちゃん(北川の役名)に『ジタバタしてんじゃね〜よ』と言ったら、『何でそういうこと言うんですか』と言われたので、『テラ(10の12乗)級ドSだから』と言った」と苦笑いで事情を説明した。

(15/7/19(日)東京中日スポーツ)