1 陽花

『HERO』初日舞台挨拶C

■「HERO」続編あるよ!? キムタク「皆さん次第」前作超え狙えるスタートダッシュ

 SMAPの木村拓哉(42)が18日、東京・お台場シネマメディアージュで主演映画「HERO」(鈴木雅之監督)の初日あいさつを共演の北川景子(28)らと行った。木村は大入り満員の観客に「このまま終わるのか、続くのかは皆さん次第」と続編に意欲。前作は興収81・5億円で2007年のNO1ヒットとなったが、前作超えを狙える好スタートを切り、HERO復活の可能性が高まった。

 舞台あいさつの終盤、木村が客席に呼びかけた。「このまま終わるのか、続くのかは皆さん次第だと思います」。HEROを盛り上げ、続編につなげてほしい―。木村の願いは満員のファンにしっかり届き、客席は沸いた。

 型破りな検事・久利生(くりゅう)公平が8年ぶりにスクリーンに帰ってきた。木村にとって最大の当たり役で、思い入れの強さは半端ではない。舞台あいさつの様子は全国166か所の映画館で生中継。「気持ちを込めて作った『HERO』を受け取ってくれて本当にありがとうございました」と全国の“HEROファン”に感謝も忘れなかった。

 東京地検城西支部を舞台に、久利生ら個性豊かな検察官たちが事件の真相に迫っていく。01年の連続ドラマ第1シリーズは平均視聴率が34・3%を記録。06年にはスペシャルドラマ、07年に映画化、14年には連続ドラマの第2シリーズが放送された。今作では大使館の裏通りで起きた交通事故の真相を、「治外法権」などの壁にぶつかりながら追い求めていく。

 これまで一般に向けた試写は一度も行われず、作品がお披露目されたのはこの日が初めて。HEROという作品や木村ら出演者に人気と知名度があるからこその戦略。一方でストーリーの詳細を伏せることでファンの飢餓感をあおる狙いもあった。

 前作は興収81・5億円の大ヒット。今作はこの日から全国443スクリーンで封切られ、配給の東宝によると前作超えを狙える最高のスタートを切った。今年上半期の邦画実写映画は興収27億円超で「ビリギャル」(有村架純主演、公開中)が1位だが、超える勢い。今年度の邦画興収1位も狙える出足で、続編が現実味を帯びてきた。

 「昨日まで僕らキャストのものでしたが、今日をもって皆さんのもの。どんな形でも、皆さんなりの楽しみ方をしてもらえれば」と木村。久利生と再会できる日は、きっと来る。

(15/7/19(日)スポーツ報知)