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ジャニー社長がSMAP解散を完全否定A

■SMAP解散ない!“騒動再燃”噂される中…ジャニー社長が断言

 SMAPの解散なし!! ジャニーズ事務所社長のジャニー喜多川氏(84)が4日までに東京都内でSMAPの分裂、解散危機騒動後初めて取材に応じ、「解散はありえない。(メンバーが)出ていくわけがない!」と明言した。最新号の「週刊文春」で「SMAP“9月危機”」の見出しが躍るなど、契約更新のタイミングである9月に騒動が再燃するのではとの憶測が流れていたが、一蹴した格好だ。デビュー25周年も「盛大にやるべき」とグループ活動の活発化を促した。

 日本中を揺るがしたSMAPの分裂、解散危機騒動から3カ月半。ジャニーズ事務所のトップがついに口を開いた。

 「解散とか、冗談じゃない。ありえない。みんな(事務所を)出ていくわけがない」

 スポーツ紙記者によるジャニー氏の取材は定期的にあるが、今回の取材会は騒動前である年始以来、4カ月ぶり。ジャニー氏は騒動について初めて言及し、グループ解散やメンバーの事務所退所を真っ向から否定した。

 取材会のテーマは違うタレントの舞台についてだったが、事務所社長としての責任を感じてか、質問のタイミングを計っていた記者の空気を察して「SMAPのこと、聞きたいですよね」と自ら切り出した。穏やかな口調でいつもは応じるが、SMAPの質問には少し語気を強めた。

 1月13日、女性チーフマネジャー、Iさん(59)の独立計画に中居正広(43)、稲垣吾郎(42)、草なぎ剛(41)、香取慎吾(39)の4人が同調し、木村拓哉(43)が事務所残留を決断したという騒動が表面化した。

 亀裂は深いともみられたが、グループ存続を願うファンの声が後押しとなり、同18日のフジテレビ系「SMAP×SMAP」(月曜後10・0)での生謝罪で、木村が「自分たちは何があっても前を見て、ただ前を見て進みたいと思います」と宣言。ただ、「存続」や「解散」といった明確な言葉は一切なかった。

 そのため、事務所との契約が切れる9月に騒動が再び表面化するとささやかれてきた。実際、4月27日発売の「週刊文春」は「SMAP“9月危機”」の見出しで、「ファンクラブ会報が半年以上届いていない」「香取が自殺を口にした」といった過激な内容を報道。今回のジャニー氏の発言はこういった報道を一蹴した形だ。

 メンバーが小、中学生のころからメリー喜多川副社長(89)とともに手塩にかけて育て、「SMAP」と命名したのもジャニー氏。「わが子と同じ。向こうも(ジャニー氏を)親と同じように考えている。彼らが相談なしで何かをすることは絶対ない。彼らが僕を信じている以上に、僕も彼らを信じている」と言い切った。

 騒動当時は体調を崩して入院していたことも明かし、「スマスマ」での生謝罪前にメンバーに会い、「頑張れよ」と声をかけたという。

 SMAPは今年、デビュー25周年。これまでSMAPに関する決定権を持っていたIさんが5人のもとを去り、SMAPはメリー氏の長女、藤島ジュリー景子副社長(49)の管轄となったが、現時点でCDの発売やツアーの予定は立っていない。この現状にジャニー氏は「盛大にやるべき。遠慮して萎縮する意味はない」と、グループ活動の活発化を希望した。

 ジャニー氏同様、ファンも5人での活動を願っている。

SMAP
 1988年にジャニーズJr.から6人が選抜され、結成。グループ名は「Sports Music Assemble People」の頭文字からジャニー氏が命名。91年にCDデビューし、バラエティー番組に進出して人気を得た。96年に森且行(42)が脱退し、オートレーサーに転身。「SMAP×SMAP」は同年から続く人気番組で、「夜空ノムコウ」「らいおんハート」「世界に一つだけの花」などヒット曲は多数。メンバーそれぞれが映画やドラマ、舞台などでも主演級で活躍。

◆【記者の目】
個性強いSMAP5人…25周年以降はソロ活動中心に

 「ジャニーズ・フューチャー・ワールド」の取材で実現したジャニー氏とスポーツ紙担当記者との約4カ月ぶりの対面。SMAPについて語るジャニー氏からは、30年近く前から見てきた“わが子”に対する愛情と信頼が伝わってきた。

 1月18日にメンバーが騒動を生謝罪して、事態は収束の格好となったものの、週刊誌上では中居と香取が事務所を出たがっているといった報道が飛び交っていた。そんなメンバーに対する「信じているぞ」というメッセージと、いまだくすぶる騒動の火種を沈静化したい思いが感じられた。

 騒動後、中居がメリー氏に直接、謝罪したとの情報もあり、25周年を「盛大」に祝う可能性は高まった。ただ、もともと個性の強い5人が集まったSMAP。年齢なども考慮して25周年以降は、少年隊のように名前は残るが、グループの音楽活動は控え、ソロ活動が主となる可能性は大きい。

 ファンの購買運動で代表曲「世界に一つだけの花」は1月22日付のオリコンデイリーチャートで1位を獲得し、存続につながった。国民的アイドルグループと呼ばれたSMAPは、メンバーや事務所だけのものではない。ファン不在は二度とあってはならない。(ジャニーズ担当・青森正宣)

(16/5/5(木・祝)サンスポ)