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SMAP、解散を発表@

■SMAP12・31解散 史上最強アイドルグループ25年の歴史に幕

 SMAPが解散することが13日、分かった。ジャニーズ事務所が「本年12月31日をもって解散することになりました」と発表した。メンバーはそれぞれコメントを出したが、その内容には大きな隔たりがあり、解散に至るまでの確執が浮き彫りになった。5人は今後も事務所に残って来年以降はソロ活動に専念する。デビューから25年。日本の芸能史上最強のアイドルグループがその歴史に幕を閉じる。

 ジャニーズ事務所は解散に至る経緯について、活動休止を提案したところ「メンバー数人から“休むより解散したい”という希望があった」と説明。「全員一致の意見ではないものの解散したいと考えるメンバーがいる状況でのグループ活動は難しい」と判断したとしている。

 本紙の取材では、解散への決定打になったのは音楽特番への出演をめぐって、6月以降に行われたジャニー喜多川社長(84)とメンバー5人の直接面談だった。

 メンバー全員を集めての面談を2度、個別面談を2度行ったほか、電話でも話し合いを持った。メンバーにとってジャニー社長は自分たちの才能を見いだし、グループ名を付けてくれた恩人。その再三にわたる説得にも、木村拓哉(43)以外のメンバーは最後まで首を縦に振らなかった。

 事務所関係者は、面談の場で香取慎吾(39)の虚脱感が大きかったとし「もうやり切ったという感じだった。(ほかのメンバーへの)文句を言うことはなかった。5人で今まで以上のパフォーマンスはもうできないということのように感じた」と説明。一方で「分裂騒動の影響がないと言えばうそになる」とし、騒動時に生じたメンバー間の確執が解消しないままだったことを認めた。

 この事態を受け、事務所は当面の間、活動を再開するのは難しいと判断。今月に入って、前向きな状況が整うまでグループ活動を休止することが一度決まった。しかし10日になって、木村を除く4人のメンバーがジャニー社長に会いに行き、香取、草なぎ剛(42)、稲垣吾郎(42)の3人が「休むより解散したい」と申し入れた。中居については「できれば(解散せず)このままやっていきたいという考え方」(事務所関係者)だったという。そして翌11日、事務所の役員協議を経て解散が正式決定した。

 事務所関係者は「活動再開が見えない状況で中途半端にファンを期待させたくない。潔く解散したいという意見だった」とする。わずか2日で決まった解散劇。事務所残留後の“再分裂”は最悪の事態を招いた。

 メンバー5人は本人たちの希望もあって事務所に残留。デビューした9月からの1年契約が自動更新される。今後はソロ活動に専念する。

 解散は12月31日。NHK紅白歌合戦をラストステージにすることが期待されるが、現段階で「それは100%ない」(テレビ局関係者)。ではなぜ年内いっぱいか。20年間にわたってメンバー全員で出演する唯一のレギュラー番組「SMAP×SMAP」の存在が背景にある。直近の改編期の9月で打ち切るのは「後番組の準備期間もなく困難。最もお世話になった番組であり、次の改編期の年内いっぱいでの終了となった」(同)という。

 シングル総売り上げ2000万枚以上、紅白23回出場。音楽界で数々の金字塔を打ち立てただけでなく、バラエティー界を席巻する新たなアイドルの歴史を切り開いたSMAP。日本中に衝撃を与えた分裂騒動から7カ月。あまりにあっけない幕引きとなった。

◆SMAP解散 東京パラ関係者にも衝撃 サポーター活動終了へ

 SMAPの解散は2020年の東京パラリンピックにも影響を及ぼす。

 SMAPは、同大会を支援する「日本財団パラリンピックサポートセンター」の応援役を務めているが、事務所関係者は「サポートセンターにはすでに話をさせていただき、ご理解を頂いた。サポーター活動は終了となります」と、契約が打ち切りになることを明かした。リオ五輪開催中の突然の降板に、五輪・パラリンピック関係者に衝撃が走りそうだ。

 SMAPが応援役に就任した昨年11月、障がい者と健常者がたすきをつなぐ「パラ駅伝 in TOKYO」に5人そろって出演。走者にエールを送り続けたほか、ブラインドサッカーや車いすバスケに挑み、表彰式で「世界に一つだけの花」を歌うなど奮闘。国内の障がい者競技では前例のない規模となる約1万4200人の集客に貢献し、本番に弾みをつけていた。

 分裂、解散危機を乗り越えグループの存続が決まった際には、遠藤利明五輪相(当時)が会見で「これからも応援してもらえれば、パラリンピックは一層盛り上がる」と強い期待を示していた。

 分裂、解散騒動が明るみになったのは今年1月。女性マネジャーが水面下で独立を進める中で、応援役の就任プランを進行してきた。この国際的イベントでの大役を引き受けている限り、事務所がSMAPを解散させる判断はできないといわれてきた。それだけに、急きょ自ら降板する形となったことは衝撃だ。メンバー間の確執という感情によって世界的な社会貢献の役回りに穴をあけた責任は大きい。

続く→