1 陽花

SMAP、解散を発表A

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◆中居は司会業、キムタクら3人は俳優順調…香取を芸術家転身!?

 袂(たもと)を分かつ結果となったSMAPメンバーは、来年以降ジャニーズ事務所で個別に活動することになるが、どんな道を進むのか。

 リーダーの中居は2001年に放送を開始した「中居正広の金曜日のスマたちへ」(タイトルは当時)から本格的に司会業に進出。仕切れるアイドルの第一人者として実力もあり、需要は十分。今年初めの独立騒動では業界の重鎮に相談に出向くなど地固めもしっかり進めている。バラエティー番組では明石家さんま(61)、笑福亭鶴瓶(64)、松本人志(52)ら大物芸能人とも共演。スポーツ界から文化人まで幅広い交友関係を持ち、ソロになったことでより活動の幅を広めていく可能性がある。

 木村も昨年のドラマ「アイムホーム」で新境地となる悩める父親役を好演。高視聴率を叩き出し存在感を改めて示した。来年は主演の時代劇映画「無限の住人」の公開に加え、年明けにはドラマの主演も内定。役者としてさらなる地位を固めていくことになる。

 残る3人のうち、草なぎは1月放送のドラマ「スペシャリスト」が全回2桁視聴率を記録するなど着実に数字を取れる俳優。スタッフからも「役作りがうまい」と評価する声が多く、こちらも役者として活躍の場を広げそうだ。

 稲垣も10年に時代劇映画「十三人の刺客」で極悪非道の暴君を演じてから怪優として注目を集め、4月ドラマ「不機嫌な果実」では超潔癖マザコン男を熱演。草なぎとは違う個性派として「想像もつかない引き出しがある。ドラマ出演が増えるのでは」と話すテレビ局関係者もいる。

 その中で周囲が心配しているのが最年少の香取だ。今回の解散劇の“主役”であり、事務所を辞めた女性マネジャーの秘蔵っ子。「ライブの演出を担当するなどSMAPを一番楽しんでいた。マネジャーがいなくなって仕事への情熱をなくしている」という関係者も。どこまで本気か分からないが親しい仲間に「辞めたっていいんだ」と漏らすこともあるという。以前から絵画やファッションなどアート方面にも才能を発揮しており、将来その道に進む可能性を指摘する人もいる。

◆SMAP生歌もう聴けない…購買運動もファンの“願いの花”咲かず

 SMAPの生の歌声は解散後は二度と聴けなくなる。1月の解散騒動時、ファンは最大のヒットシングル「世界に一つだけの花」(03年発売)の購買運動を行うことで存続を訴えた。

 運動は日増しに広がり3月までに10万枚以上を売り上げた。その結果、2月1日付のオリコン週間チャートでは3位に浮上。発売後10年以上経過したシングルが上位に入ることは極めて異例で、ファンの強い思いを示すこととなった。

 その後も稲垣の名前にちなんだ5月6日(ゴローの日)や草なぎの誕生日の7月9日などを集中購入日とし、購買運動で存続を訴え続けてきた。だが、願いが結集した花は咲くことがなかった。

◆SMAP香取、スマステ生出演 何事もなかったかのように笑顔

 香取は13日深夜、司会を務めるテレビ朝日「SmaSTATION!!」に生出演。普段と変わらない穏やかな表情で番組の進行役を務めた。

 ゲストのフットボールアワーの2人と、何事もなかったかのように笑顔を見せていた。

◆SMAP解散の内幕 香取が強く解散望む 中居は木村と対立も解散想定せず

 国民的グループの解散劇はわずか2日間で決まった。電撃的決定の内幕で何が起きていたのか。真相に迫った。

 ジャニー社長が「冗談じゃない」とまで言った最悪の解散劇はなぜ起きてしまったのか。

 その鍵は2カ月前にあったジャニー社長とメンバーの面談の中身にある。テレビ局関係者によると、夏の音楽番組への出演を嫌がるメンバーにジャニー社長は「この年の僕が言ってるんだから」と懇願。「ファンも待ち望んでいるんだよ」と25周年コンサートもやるべきだと力を込めた。

 それでも木村拓哉(43)以外は首を縦に振らず、5人の足並みがそろうことはなかった。事務所トップの言葉に耳を貸さないのに、事務所には「残りたい」という態度に、メンバーの間に確執があることを理解していたスタッフも「わがままが過ぎる。さすがにひどい」と漏らすほどだった。

 この時点で活動再開の目は消えた。残った選択肢は活動休止と解散。希望を聞かれた草なぎ剛(42)と香取慎吾(39)は「どっちでもいい」と答えるほどグループの将来に無関心になっていた。

 その後、一度は無期限の活動休止に決定。一連のSMAPを巡る騒動はこれで決着したかに見えた。ところが事態は10日に急転する。木村を除く4人が突然、ジャニー社長の元を訪れた。

 「休むなら解散したい」と強く希望したのは香取。関係者は「元マネジャーの女性と一緒につくり上げられないSMAPは、もはやSMAPではないという思いに突き動かされたとしか考えられない」と推し量る。温度差はあるものの異論はない草なぎと稲垣吾郎(42)も反対はしなかった。

 一方、木村との対立が顕在化していた中居正広(43)だが、実は「解散は想定していなかった」(関係者)。ニュートラルな立場で今まで通り活動を続けることで「グループ存続の可能性を探っていた」(同)という。その場にいなかった木村とともに“多数決”に押される形で、11日には解散が正式決定した。

 結局、中居と木村の年長者2人も諦めの結果か、騒動の根源的な問題であるメンバー間の確執を取り除くことも、その作業に腐心することもできなかった。SMAPの最大の強みである個性のぶつかり合いは、それを束ねてきた元女性マネジャーがいたからこそ成立していたことを露呈し、それが致命傷となった。

続く→