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SMAP、解散を発表C

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SMAP
 1988年にジャニーズJr.から6人が選抜され、結成。グループ名は「Sports Music Assemble People」の頭文字からジャニー喜多川社長が命名。91年にCDデビューし、バラエティー番組に進出して人気を得た。96年に森且行(42)が脱退し、オートレーサーに転身。フジテレビ系「SMAP×SMAP」は同年から続く人気番組で、「夜空ノムコウ」「らいおんハート」「世界に一つだけの花」などヒット曲は多数。メンバーそれぞれが映画やドラマ、舞台などでも主演級で活躍している。

◆紅白で“見納め”も!?先見えぬ香取ら“5人5様”それぞれの道へ

 今後の彼らはどうなっていくのか? 年内解散が決まった5人は、それぞれの個性を生かし、解散後はソロ活動に力を入れていくことになる。

 リーダーの中居正広(43)は、NHK紅白歌合戦の司会を6回務めたのをはじめ、今年5月、不倫騒動の渦中にいたベッキー(32)の本音を引き出すなど、卓越したトーク力には定評があり、メンバーの中でも最多のテレビ・ラジオで6本のレギュラーを持つ。その実力で、これまで以上に司会業を中心としたバラエティーにまい進していくことになりそう。

 中居と同い年の木村拓哉(43)は対照的に俳優業が中心になるとみられる。“視聴率男”の異名を持つほど主演ドラマを次々とヒットさせ、徹底的に自己演出した二枚目ぶりと独自のスタイルで確固たる地位を確立した。今後もドラマや映画などを軸足に、歌唱力にも定評があることから、ソロ歌手としての活動もありそうだ。

 同じ俳優業でも、稲垣吾郎(42)は、映像よりも舞台を主戦場としそう。近年は人気ミュージカルシリーズ「恋と音楽」で主演するなど、スラッとした立ち姿が舞台映えし、ファンを魅了しているからだ。

 一方の草なぎ剛(42)はドラマ、映画、舞台で培われた高い表現力を武器に、誰もが認める実力派。引く手あまたで、本人も努力家であり、今後も俳優道を究めることとなりそう。

◆幻の25周年ライブ…演出担当の香取、ツアー開催提案されるも拒否

 なぜ、SMAPは解散しなくてはならなかったのか。一番大きな要因として考えられるのは、木村と香取の確執だ。

 昨秋からグループは、元チーフマネジャー、Iさんの独立計画に同調した中居、稲垣、草なぎ、香取と、ジャニーズ事務所に残留することを決断した木村の4対1に分かれ、1月13日に解散危機にあることが表面化した。

 その後、ファンによる代表曲「世界に一つだけの花」の購買運動などを受けて、同18日にフジテレビ系「SMAP×SMAP」(月曜後10・0)でメンバーは生謝罪し、グループ存続宣言。事態は収束へと向かった。

 しかし、Iさんは騒動の責任をとって事務所を退社。これに一番ショックを受けていたのが香取だったという。香取にとって、中学生のころから母親のように面倒を見てくれたIさんを木村が裏切ったように映ったのかもしれない。香取は、木村との会話を一切しない状況が続いたという。

 2人が関係修復をできぬまま、事務所サイドがツアー開催をメンバーに打診。関係者は「メンバーの気持ちに揺れはあった」と明かすが、2008年以降、SMAPのライブ演出を担当する香取が開催を頑なに拒否。ジャニー社長の説得にも応じず、25周年ツアーは幻となった。

 メンバー間に一度できた溝は大きく、スマスマの収録前には、香取が本番直前に控えるスタジオ横の前室で過ごし、他のメンバーはそれぞれの楽屋で過ごすことが多かったという。収録本番以外でメンバーが会話を交わすことはほぼなく、雰囲気の悪さゆえ、騒動前に行われていた観客を入れての収録も、騒動後は一度もなかった。

 6月には、8カ月ぶりに届いたファンクラブ会報で木村だけが解散を否定するコメントを寄せていたが、他の4人は具体的に言及しなかった。

 ただ、中居はリーダーとして、グループ活動を積極的にはできなくともSMAP存続を願った。メンバーの関係修復を図り、「ジャニーズを辞めたい」と周囲に漏らすこともあった香取を翻意させたという。

 事務所は活動休止の方向で話を進めようとしたが、香取らが「期待させるのはファンに失礼だ」と、解散を主張。稲垣と草なぎも同調し、活動休止ではなく“解散やむなし”に舵は切られた。メンバー間にできた溝は、あまりに大きすぎた。

続く→