1 陽花

SMAP、解散を発表P

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 性格の違い、独自のスタンスを持つ中居と木村は、お互いを尊重する仕事上のパートナーとして機能してきた。だが、「解散」への流れを協力して止めることはできなかった。10日の会談の前後、5人そろっての話し合いはしていない模様だ。

 1月に真っ二つになりかけたSMAPは今回、木村、中居、そのほかの3人の3つに割れた。木村が1月に「このままでは空中分解してしまう」と存続を決めたSMAPは7か月後、まさに空中分解した。

 「SMAP×SMAP」の今後の放送については、これから協議が進められる。今夏の各局の音楽特番は出演を辞退しており、解散日となる大みそかのNHK紅白歌合戦も、NHK側がオファーを出すことは考えられるが、辞退することが濃厚。解散コンサートについて、関係者は「ない」とキッパリ。会見などの予定もないという。契約更新が行われる9月以降、本人たちの希望で5人全員、事務所にはとどまるが、ひっそりと「SMAP」という大看板を下ろすことになりそうだ。

 ◆SMAP(スマップ)1988年4月、光GENJIのバックダンサーを務めるスケートボーイズの中から選抜され結成。グループ名はS(スポーツ)、M(ミュージック)、A(アッセンブル)、P(ピープル)の略で「運動と音楽を融合させた集団」が由来。91年9月9日、シングル「Can’t Stop!―LOVING―」でデビュー。同年「NHK紅白歌合戦」に初出場。96年5月、森且行がオートレーサーに転身するため脱退。03年「世界に一つだけの花」が200万枚を超えるヒット。同年の「紅白」で初の大トリを務める。これまでにシングル55作、アルバム21作を発売。

◆「お許しください」「無念です」「辛い決断」「今後も精進」「深くお詫び」…SMAP5人のコメント全文

<中居正広コメント全文>

 「ファンの皆様、関係各位の皆様、我々SMAPが解散する事をご報告させて頂きます。ご迷惑をお掛けしました。ご心配をお掛けしました。お世話にもなりました。このような結果に至った事をお許しください。申し訳・・・ありませんでした・・・」

 <木村拓哉コメント全文>

 「この度の『グループ解散』に関して、正直なところ本当に無念です。でも、25周年のライブもグループ活動も5人揃わなければ何も出来ないので、呑み込むしかないのが現状です。沢山の気持ちで支えて下さったファンの方々、スタッフの皆さんを無視して『解散』と言う本当に情け無い結果になってしまいました。今は言葉が上手く見つかりません」

 <稲垣吾郎コメント全文>

 「ファンの皆様、スタッフ関係者の皆様、この度はご心配ご迷惑をお掛けして本当に申し訳ございません。今の状況で五人での活動は難しいと思い、辛い決断ではありますが『解散』という形を取らせて頂く事になりました。どうか僕達の意思をご理解頂けたらと思います。28年間本当にありがとうございました」

 <草ナギ剛コメント全文>

 「この度僕たちSMAPは解散する道を選びました。いつも応援してくれたファンの皆様、支えてくれた関係者の皆様、グループ結成から28年間本当にありがとうございました。今後も精進して参りますので引き続き、温かく見守って頂けると嬉しく思います」

 <香取慎吾コメント全文>

 「ファンの皆様、そしてスタッフ関係者の皆様。僕らSMAPは解散いたします。応援して下さった沢山の方々に心より感謝申し上げます。そして突然のお知らせとなりましたこと、深くお詫び申し上げます」

◆「スマスマ」「ぷっすま」「スマステ」…グループ名つく番組は年内消滅へ

 国民的アイドルの解散が明らかになったことで、放送・広告業界も大混乱に陥ることは必至だ。まずはテレビ・ラジオ番組。10月改編は内々ですでに終わっているため、打ち切りやタイトル変更などの決断を下すのは1月期以降。それでもテレビ朝日系「SmaSTATION!」「『ぷっ』すま」、フジテレビ系「おじゃMAP!」などグループ名が冠につくものは消滅することになるとみられ、各局ともに週明けからスポンサーとの調整などに追われることになる。

 放送20周年を迎えたフジ系「SMAP×SMAP」も年内での打ち切りが濃厚。もっとも長いレギュラー番組で、今年1月の生謝罪など、メンバー間での出来事の際には必ずこの番組を通して発信してきたことから、スマスマが5人の姿が見られる“最後の舞台”になることも考えられる。

 CMはすでに、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンなど5人で出演していた企業の契約は終了している。今後は、ソロで出演中のCMについての契約期間の見直しが、広告代理店を通じて始まる。5人は不祥事を起こしたわけではないが、イメージ優先の企業にとって、「SMAP」というブランドを失ったことは少なからず影響するだろう。

続く→