1 陽花

SMAP、解散を発表Q

 レコードの専属契約を結ぶビクターにも大打撃だ。シングルリリースは15年9月の「Otherside/愛が止まるまでは」が最後で、今後新曲を出すことはない。解散が発表されたことで、25周年のベスト盤などのリリースが濃厚だ。

 昨年10月から応援サポーターを務めていた2020年の東京パラリンピックも、すでに辞退する意向を伝えているという。香取慎吾がサポートセンターに寄贈した壁画の行方や後任探しなども含めて、関係者は決断を迫られることになる。

◆SMAP解散!結成25年、国民的アイドルグループへ…これまでの歩み

 91年にデビューし25年。SMAPという存在は間違いなく、唯一無二のアイドルだった。当時の芸能界におけるアイドル人気は最大瞬間風速的なものであり、短命だった。しかし、このほど退社した女性マネジャーと二人三脚での活動で、アイドルという職種に“マルチタレント”という新たな可能性をもたらし、のちの育成法を確立したパイオニアだった。

 90年代後半、アイドルにとっての主戦場はもっぱら歌番組だった。しかしSMAPは、バラエティー番組にも積極的に出演。かぶり物や特殊メイクなど、体を張ることをいとわない姿勢はアイドルの枠を超えた。お茶の間での知名度を上げるかたわらで、俳優業、キャスター業などソロ活動も充実させた。

 96年にスタートしたフジテレビ系「SMAP×SMAP」の存在も大きい。「ビストロSMAP」には芸能界のみならず各界の有名人がゲスト出演。マイケル・ジャクソンをはじめとする海外セレブや五輪メダリスト、総理大臣…。「ビストロであれば出る」というコーナーへと成長した。

 幼児からお年寄りにまで愛される国民的なアイドル。それがSMAPだった。

(16/8/14(日)スポーツ報知)