1 陽花

スマスマ年内終了を正式発表

■スマスマ年内終了を正式発表 20年の歴史に幕「継続不可能」

 12月31日をもって解散するSMAPが5人そろって出演する唯一のレギュラー番組「SMAP×SMAP」(フジテレビ系、月曜午後10時)が、年内で終了することが17日、共同制作する関西テレビ、フジテレビから正式に発表された。「バラエティーもこなせるアイドル」という新しいアイドル像を切り開いた人気番組は、SMAPの歴史とともに幕を下ろすことになった。

 両局はこの日夜、報道各社にFAXで番組終了を報告、「メンバー全員がそろう唯一のレギュラー番組として20年間続いて参りました『SMAP×SMAP』は継続不可能と判断し、年内で終了することにいたしました」としている。

 また「最終回まで、これまで通り皆さまに番組をお届けして参ります」とし、現時点では番組内容は従来通りとしている。

 番組は1996年4月15日、SMAP初めてのゴールデン(午後7〜10時)・プライム帯(同〜午後11時)の冠番組としてスタートした。直近の今月15日までの放送回数は全903回、平均視聴率は関東地区18・3%、名古屋地区は16・2%(2005年4月以降の集計)だった。

 番組開始当時は音楽番組がテレビから次々と姿を消し、音楽を中心に活動してきたアイドルにとっては“冬の時代”だった。そんな中、SMAPは同番組で、コントに挑戦。今でこそバラエティーを主戦場にするアイドルは珍しくないが、当時は女装も辞さない彼らの姿は驚きをもって受け入れられた。

 看板コーナー「ビストロSMAP」は、料理が得意だった元メンバーの森且行の見せ場だったが、回を追うごとにほかのメンバーの腕前が上がり、レシピ本がベストセラーを飾ったこともあった。その後、さまざまなバラエティーに波及していく「料理もできるイケメン」の元祖だった。

 5人そろって出演している唯一の番組ということで、SMAPの「広報窓口」的な役割も果たしていた。その顕著な事例が、解散騒動の最中に放送された1月18日の「生謝罪」。急きょ、番組冒頭が生放送に差し替えられ、メンバーが活動継続を表明。その映像はNHKのニュースでも引用された。この時の視聴率は31・2%(関東地区)を記録し、2015年度に放送されたNHK含む全番組で紅白歌合戦に次ぐ高視聴率をたたき出した。 (視聴率はビデオリサーチ調べ)

◆スマスマ★アラカルト

 最高視聴率は「稲垣復帰」34・2% 関東地区

 ★視聴率 歴代最高視聴率は公務執行妨害などで逮捕され謹慎していた稲垣吾郎が7カ月ぶりに復帰した2002年1月14日の「緊急生放送!今夜5人そろってスマップが出演します。」で、関東地区は34.2%、名古屋地区は32.0%だった。グループ存続を表明した今年1月18日は関東地区では歴代4位、名古屋地区は歴代3位の高視聴率だった。

 ★大物ゲスト ビストロSMAPや音楽コーナーには大物が出演。第1回ゲストは大原麗子さん、2006年6月5日には世界的スーパースターのマイケル・ジャクソンさんが日本のバラエティー番組で初めて出演した。ほかに海外スターでは、ロバート・デ・ニーロ、ハリソン・フォード、マドンナ、シンディ・ローパー、レディー・ガガらが出演。国内では、高倉健さんをはじめ、ビートたけし、明石家さんま、タモリのお笑いビッグスリーらも登場。政界ではいずれも首相就任前の小泉純一郎、安倍晋三、麻生太郎の各氏も出演している。

 ★強力縦ライン 視聴率戦略として視聴者を誘導する中核番組の一角を担っている。直前の午後9時台には「月9ドラマ」、午後11時台には15年4月から後輩グループKis−My−Ft2の冠番組「キスマイBUSAIKU!?」が放送されており、スポンサーが最も歓迎するF1(20〜34歳女性)を引き込む強力ラインを形成している。

 ★チャリティー メンバーの思いを受けて、息の長いチャリティーの呼びかけが続けられている。2011年3月11日に発生した東日本大震災以降は番組の最後にメンバーが義援金の呼び掛け、現在は熊本地震についても同様に義援金を呼び掛けている。

(16/8/18(木)東京中日スポーツ)


■『スマスマ』年内終了にファン悲痛の叫び「番組続けて」5800件

 12月31日で解散するSMAPが唯一全員顔をそろえるフジテレビ系「SMAP×SMAP」(月曜後10・0)が年内をもって終了することが17日、同局から正式に発表された。

 同局は解散する以上、継続は不可能と判断。1996年にスタートし、放送回数903回(現時点)を数えるSMAPの代表番組は、20周年の記念イヤーに幕を下ろすことになった。

 同局によると、14日の解散発表後、初めて同番組が放送された15日午後10時から、この日午後6時までに公式HPには視聴者から約5800件のメッセージが殺到。「ずっと続けて下さい」「SMAPの笑顔、これからも見たいです」などと番組存続を願う悲痛な叫びが飛び交った。終了決定を受け、さらにコメントが増えることは確実だ。

 一部のファンは、デビュー日の9月9日に、25年前デビューイベントが行われた思い出の地、埼玉・西武園ゆうえんちでSMAPのデビュー25周年を祝うイベントを自主的に企画すると発表。オンライン署名サイト、Change.orgで参加者を募集し、17日午後11時時点で3800人以上が賛同している。西武園側は開催の実現可否について「現在、主催者の方と話し合っている段階です」と説明した。

 ファンによる楽曲購買運動も再燃しており、大手通販サイト、アマゾンの“売れ筋ランキング”では、この日午後7時、シングル「世界に一つだけの花」が1位、ベスト盤「Smap Vest」が2位に浮上。最後まで諦めないファンの声は、メンバーに届くか−。

(16/8/18(木)サンスポ)