橋本将次というマンガ家さんの事

これは最近ヤフオクに出ていた橋本将冶というマンガ家さんの貸本マンガ
「牢獄の花嫁」です。
これを出していた兎月書房という出版社は昭和37年(1962年)に倒産していますから
それ以前に出された本でしょうか。

しかしこの出品物画像をよく見てみるとこの橋本将冶という名義の他にこの作者の
色んな名義が書いてあって、その中に橋本将次という名義がありました。
これはあの人の事かなと思った鈴木♂がこの橋本将冶＝橋本将次というマンガ家
さんの事を調べてみると、やはり'70〜'80年代にかけてSM誌でマンガや挿絵を
描いていた橋本将次という人と同一人物でした。



これは鈴木♂が持っているSMクラブという雑誌の昭和54年（1979年）9月号です。

更に調べてみるとこの橋本将次というマンガ家さんは昭和30年代に貸本マンガ家
として活動をしていて、それから水木しげる氏が昭和41年（1966年）に水木プロを
設立するとそこに水木氏のアシスタントとして入りました。
後に池上遼一氏など色んな人がアシスタントとして水木プロに入りますが
設立当初はこの橋本将次氏と鈴木翁二氏がメインのアシスタントだったそうです。

橋本氏はそれから色んな名義を使い分けて少年誌では怪獣物を描いたり
成人誌では時代劇やお色気物を描いたりしていました。
そして'70年代くらいからSM誌でもマンガや挿絵を描くようになって
それで鈴木♂が知っているという訳ですね。
小学生の頃の鈴木♂は毎日のように貸本屋に行っていて色んな貸本マンガを
立ち読みしていました。
その中によく訳の分からん怪獣マンガがありましたが今思うとあれが橋本氏の
描いた怪獣マンガだったのかもしれません。