1 鈴木♂

お酒の話

新潟県内もだいぶ暖かくなってきて、最近の鈴木♂は一人鍋にも飽きてきたせいか
手製の野菜炒めなどをつまみに毎晩一杯呑んでおります。

先日、仕事帰りに馴染みの酒屋さんに寄ると、この時期には珍しく〆張鶴大吟醸が
店内に置いてあったのでちょっと奮発して一本買ってみました。
ちなみにこのお店は非常にマニアックなお店で、日本酒とワインの置き場は空調
設備のある別室になっていて、お酒に紫外線が当る事を防止する為に蛍光灯すら
使わないというお店です。

昨年にも贈答用として一本買った事があるのですが、ちょっと高価くて入手難な
お酒なものですから今までに呑んでみた事はなく、自分用として買ったのは今回が初めてでした。

封を切って呑んでみた最初の感想は、すっきりとして雑味が全く無く、少しフルーティな非常に繊細な味だという事でした。
web上の地酒ファンサイトでも〆張鶴大吟醸を「深窓の令嬢」と評した記事を読んだ事がありますが、私もこんな上品な日本酒を呑んだのは生まれて初めてだと思います。
しかし万人全てにとってこのお酒が飛び切り美味しいお酒なのかというと、そうとも言えない様な気がします。
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2 鈴木♂
このお酒は元々が品評会に出品する為のお酒で、日本酒のプロ中のプロである
審査員を満足させる為のお酒ですから、宮尾酒造という酒蔵が持つ醸造技術の粋を
集めたフラッグシップなので、一般的な乗用車とF1マシーンが全く次元の異なる
存在であるという事位に普通のお酒とは違うのではないのかという気がします。
ですからこのお酒を呑んで美味しいという人もいるだろうし、美味しくないという
人がいても当然の事だろうと思います。

なお、どの位の繊細な味と風味なのかというと、つまみを食べたり他の人とお喋り
しながら呑んだりするとたぶん分からなくなる位の繊細さではないかと思います。
つまり品評会に出品されるレベルのお酒というのはその位の高度なレベルで他の
酒蔵と競い合っているという事ではないかと。

お正月でもないのに、たまには良いだろうと今回はちょっと高価なお酒を呑んで
みましたが、全国的に有名な酒蔵が自社の最高峰として出しているお酒をたまに
呑んでみるという事は、自分の持つお酒に対する舌の基準というものを確認する
上では良い事じゃないかと思います。

なお、鈴木♂はどんなに有名なお酒でも絶対に正価でしか買わないという主義
(ある意味貧乏ともいう (-_-;) )ですから今回買った〆張鶴大吟醸は四合瓶で
一本三千円ちょっとでした。
(PC)