11 赤龍
ちなみに、それぞれの暦の精度をみますと、四分暦は1年=365と4分の1日でかなり大雑把。呉の乾象暦は1年=365と589分の145日とかなり精度があがり、魏の景初暦では1年=365と1843分の455日と、さらに正確なものとなっています。
これらは金文京『中国の歴史4 三国志の世界』よりの引用ですが、最後に氏は、ここから「古い暦をそのまま使った蜀の保守性、最新の暦をいち早く取り入れた呉の先見性、そして結局はもっとも精密な暦をつくった魏の先進性」というそれぞれの国の性格を見事に表現しています。
(PC)