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【スポニチ】中居正広の侍歓戦記

■中居正広の侍歓戦記 勝つごとにチームになっていく感じがした

WBC2次ラウンドE組 日本8―3イスラエル ( 2017年3月15日 東京ドーム )

 「侍ジャパン公認サポートキャプテン」を務める中居正広(44)が15日、イスラエルに勝利して4大会連続4強入りを決めた侍ジャパンについて、熱い思いを口にした。激闘続きの全6試合を全てベンチ横からリポートしてきた中居のスペシャルトーク第2弾。いよいよ世界一奪還まであと2試合となった侍ジャパンを、“芸能界随一の野球通”が猛烈に後押しする。

 1次ラウンドから6試合、本当に厳しい試合でした。大会前の強化試合で負けていたときは、評論家の人から「大丈夫なのか」という辛口なコメントを聞いていたので、無事に準決勝に進めて良かったなと思います。

 合宿から本戦まで時間は限られていました。ベテランの内川選手も「短期間でチームをつくる、組織をつくる難しさをあらためて感じた」と言ってました。過去3大会も、最初からチームは一丸にはなっていなかったと思うんですよ。試合をやるごとに、喜怒哀楽をともにするたびに、チームになっていくというか。ベンチの横にいて、今回のチームは毎試合、勝っていく中でどんどんチームになっている感じがしました。

 今大会は毎試合、日替わりヒーローが出ています。誰かが打てないと、他の誰かが打ってカバーする。補いながらできていましたよね。稲葉コーチも「巡り合わせがすごくいい具合に回っている」と話していました。オランダ戦は延長11回からタイブレークでしたけど、守備固めで4番に入っていた鈴木選手がバントを決めて中田選手が決勝打。あの場面、筒香選手が4番にいたらバントはなかったと思うんです。たらればですけど、これも巡り合わせですね。

 筒香選手と中田選手の関係も面白い。データを見ると、筒香選手が打った直後に中田選手は一本もヒットがない。逆に筒香選手が凡退したら、中田選手がものすごく打っているんです。中田選手は「僕の前であいつは空気を読まずに打つからなあ」なんて話していましたけど「味方でも気持ちをすごく揺さぶられる選手。刺激をもらうし、意識もする。味方でそういう選手はなかなかいないです」と。筒香選手が打つと、自然と高ぶっていたんでしょうね。

 イスラエル戦は中田選手が欠場しましたけど、そんな中で筒香選手が今大会3本目の一発。ホームランの数も同じでした。さすが4番ですね。頼もしいです。

 小久保監督の采配もさえていました。14日のキューバ戦、5―5の8回に小林選手の場面で代打・内川選手。2安打の選手に代打を出して失敗したら、小林選手をそのまま打たせれば良かったと言われるかもしれないですよね。ギャンブル的な起用だと思いますけど結果、犠牲フライで点が入って勝っていますから。さすが内川選手。前の打席では小林選手がタイムリーを打っていましたから、僕はあの場面で代打はないかなあと思っていました。

 小林選手はラッキーボーイでしたねえ。この試合でもボテボテの当たりがタイムリーになりましたし。最初は「バントをしっかり決められるように」なんてコメントしていたのに。捕手としても見事でした。走者を三塁に背負ってもフォークのサインをバンバン出して。1点もやれない場面で、後ろにそらすリスクがあるフォークを要求できる。やっぱり打撃で活躍していたからメンタル面で自信を持てて、サインを出せたと思いますね。小林選手にとっては、野球人としても人間としても成長している大会だと思います。

 準決勝以降は、さらに厳しい試合になると思います。これまで東京ドームで大勢のファンの前で試合ができて、屋根があって風もない環境でした。でも向こうに行けば屋外になって、いきなりドジャースタジアム。メジャーで有名な選手を見て「おっ、○○選手だ」って思いますよね。いろいろな面で切り替えが大事。僕は開幕前から全勝優勝を信じています。残り2試合、侍魂で頑張ってほしいと思います。 (侍ジャパン公認サポートキャプテン・中居 正広)

 ◆中居 正広(なかい・まさひろ)1972年(昭47)8月18日、神奈川県藤沢市生まれの44歳。86年、14歳でジャニーズ事務所入り。88年にSMAPのメンバーとなり、91年にデビュー。俳優としての主演ドラマに「味いちもんめ」「砂の器」「ATARU」など。NHK紅白歌合戦の司会を計6回担当。野球好きは父親の影響で、少年野球チームでプレーした。小3時に初めてプロ野球を生観戦。本塁打を打った若松勉を見て「体が小さくてもプロになれる」と勇気づけられた。

◆中居 決勝Tも参戦 侍ジャパンと最後まで戦い抜く

 「侍ジャパン公認サポートキャプテン」を務める中居正広(44)は今回、侍ジャパンの試合を地上波放送したTBSとテレビ朝日の全6試合にフル出演した。TBSでは決勝トーナメントも21日のF組1位―オランダ戦、日本代表がF組2位と対戦する22日の2試合を放送する。

 中居も開催地である米国・ロサンゼルスに乗り込んで出演予定で、世界一奪還を目指す侍ジャパンとともに最後まで戦い抜く。

◆中居のさりげない気配り 全選手に贈ったヘッドホン大好評

 「侍ジャパン公認サポートキャプテン」を務める中居正広(44)は、侍ジャパンナインの団結に一役買っている。5日のオリックスとの強化試合(京セラドーム)の際、高品質で知られる「BOSE」のワイヤレスヘッドホン(約4万円相当)を全選手のロッカーにサプライズでプレゼント。関係者によると「少しでも一つになるきっかけになってくれれば」と、さりげない気配りを見せた。

 背番号と名前入りで、選手には大好評。音楽のリラックス効果は、準決勝進出の後押しになった。


(17/3/16(火)スポニチ)