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吾郎が映画『半世界』に主演

■稲垣吾郎、阪本監督と初タッグ「大ファンなので光栄」映画「半世界」主演

 元SMAPの稲垣吾郎(44)が、阪本順治監督(59)との初タッグで映画「半世界」(公開時期未定)に主演することが12日、分かった。元SMAPメンバーの草ナギ剛(43)、香取慎吾(41)と3人そろっての映画は「クソ野郎と美しき世界」(4月6日公開)が控えるが、単独での主演はグループ解散後初めて。

 「半世界」は阪本監督のオリジナル脚本。稲垣は山中で備長炭を作る昔かたぎの職人・紘(こう)という主人公を演じる。長年この仕事をしてきたが、人生に希望を持たず、反抗期の息子がいながら家族のことは妻に任せっきり。たまたま旧友2人と会い、久しぶりに腹を割って感情をぶつけ合う中で、約半分が過ぎた人生を深く見つめ直し始める。

 14日のクランクインを控え、稲垣は「昔から阪本監督の大ファンなので光栄で、脚本も本当にすてきです。僕自身、男同士の作品はあまりなく、設定も新鮮。3人の関係性をどう作っていくのかも楽しみ」と話す。紘の旧友で、“過去”を抱えた元自衛官役の長谷川博己(40)は「脚本を読めば読むほど味が出る感覚がする。監督のこだわりにどっぷりつかりたい」。もう1人の旧友役の渋川清彦(43)は「地方にいる人たちの群像劇。率直に僕の好きな話」と答えている。

 また紘の妻を演じる池脇千鶴(36)は、稲垣とは初共演。「すすだらけの中年男性を稲垣さんがどう演じられるのか楽しみ。阪本監督は、もうチャンスがないと思っていたのでうれしい」と撮影が待ちきれない様子だ。

 毎年のように新作を手掛けている阪本監督のオリジナルは、藤山直美主演「団地」(16年)以来2年ぶり。元SMAPメンバーでは香取主演の「座頭市 THE LAST」(10年)がある。

 「半世界」について監督は「私が、以前より求めていた世界観を実現するもの。グローバルとは相対する小さな世界を存分に描きたい」と話す。俳優陣への要求も高レベルで、稲垣には「さまよう心」、長谷川に「感情の揺らぎ」、渋川に「不変の意志」、池脇に「未来の追求」を期待する。抽象的だが監督の頭の中にはイメージが明確になっている。「人生の半分を生き、どこへ折り返していくのか」を作品を通して伝えたいという。キノフィルムズが製作・配給する。


(18/2/13(火)スポーツ報知)