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慎吾『クソ野郎と美しき世界』撮影風景公開

■香取慎吾“奪われ”気づいた歌の重要性 映画撮影風景公開

 元SMAPの稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾ら『新しい地図』のメンバーが出演する映画『クソ野郎と美しき世界』(4月6日公開)。香取が出演するパート『慎吾ちゃんと歌喰いの巻』(山内ケンジ監督)の都内某所で行われていた撮影現場取材の情報が17日、解禁となった。山内監督、今作が映画デビューとなる“新人”でモデルの中島セナとともに取材に応じた香取は、自身にとって“歌”がいかに重要性であるかを語った。

 同作は、episode.1からepisode.4までの短編オムニバス構成で、4つのepisode.を4人の監督が脚本し、2週間限定で全国86館で上映される。Episode.2である『慎吾ちゃんと歌食いの巻』は歌を食べて生きる少女「歌喰い」(中島)と歌えなくなったアーティスト(香取)の不思議な関係が大きな変化を起こし…、という物語となっている。

 香取慎吾役となった香取は「普段から役作りとか、あんまり考えない方なんですけど香取慎吾本人役なんで、いつも以上に何も考えてません(笑)。すごく楽ですね」とにっこり。当初は個人名を設定せずに行う予定だったが、山内ケンジ監督の意向によって本人役となった。『クソ野郎――』で初めて芝居の世界に足を踏み入れた中島は「たくさん話しかけてくださった」と香取の優しさに感謝した。

 香取の部屋となる場所には、実際にアトリエから運ばれた自身の画が飾られている。「個展とかも経験なくて画が違う場所に初めて入った。すごく画を描きたいなって思った」とにっこり。「じっくり見ることもない。この画やばい、精神状態がよくないときのだって、すごく分かる。10年前ぐらいのから、最近のまで入り乱れています」と見どころの一つである画について語った。

 同作では“歌喰い”と呼ばれる存在に歌を奪われてしまう。香取にとって“歌”とは、という質問をぶつけられると「当分、歌ってない」とぽつり。ただ、映画を撮影することで歌いたくなったという。「Episode.4で歌うのかな? 僕もホントに知らないんです。でも、歌喰いでミュージカルって言ったらねぇ」とファンにとって楽しみな予告もさらりとした。

 もし自身が歌を奪われるとしたら、どんな気持ちになるのか。想像してもらうと香取は「最近も同じような感覚があった」と述懐。「気分が晴れやかだったりすると音楽を聴く。しばらく音楽を聴かない時期があった。ふと、音楽を久しぶりに聴いてみたらいいなって思う。絵と同じですね。自分の心情が映し出される」と静かに力強く言葉を紡いだ。最近は聴いているそうで「ぼくのりりっくのぼうよみを聞いてますね」と笑顔で話した。

 衝撃的なタイトルで話題となっているが「僕はインパクトあるという感じもなかった。聞いた瞬間に最高だなって思った。かっこいい。ダメなというより、どこかかっこいいクソ野郎みたいな。映画でもダメなヤツがヒーローで地球を救っちゃったりする」と絶賛。稲垣、草なぎと映画を作ることになったことについて「ストイックに現場もピリピリするぐらいの内容だと思う。それが、この短期間で仕上げるとなると2人ともぐったりすると思う(笑)。その全部が合わさったときに、いい1本になると思う」と胸を踊らせた。

 episode.3『光へ、航る』(太田光監督)は現在、撮影中。稲垣が出演するepisode.1『ピアニストを撃つな!』(園子温監督)は2月中旬に、オールキャストのepisode.4『新しい詩(うた)』(児玉裕一監督)は3月上旬にクランクイン予定となっている。

(18/2/17(土)ORICON NEWS)