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慎吾主演映画『凪待ち』が史上初魚市場上映会@

■香取慎吾、映画「凪待ち」で史上初“魚市場”上映会「どうしても来たくて来ちゃいました」

 元SMAPの香取慎吾(42)が13日、宮城・塩釜水産物仲卸市場で行われた主演映画「凪待ち」(白石和彌監督、28日公開)の完成報告試写会にサプライズ登場した。昨年6月にクランクインした思い出の地で史上初の市場上映会を開催。漁業関係者ら約100人が集まる中、新人さながらに一升瓶ケースの即席ステージに立ち、「ファン層が上がってびっくり。ちょっとしたことで大爆笑してくれる、おばあちゃんの笑い声が幸せ」と感激した。

 日本有数の水揚げ量を誇る仲卸市場。まさかの国民的アイドルの登場に漁業関係者は“大漁超え”の熱狂ぶりをみせた。

 「こんにちは、香取慎吾です。どうしても来たくて来ちゃいました」

 一升瓶ケースの上に立ってあいさつする姿に、白石和彌監督(44)は「香取慎吾がお酒のケースに乗っています」と興奮。試写会へは白石監督のみの出席が告知されており、香取の登場は完全なサプライズだ。

 それだけに会場は「本物?」「慎吾ちゃ〜ん!」と歓声が飛び交うなど大フィーバーで、香取は「成功ですね」と、してやったりの表情。会場は年配女性の姿が目立ち、「ファンの年齢層が上がってびっくりしています」とおどけた。

 この日は、市場の片隅に大漁旗で区切りをつけてスクリーンを張り、一升瓶ケースを並べた即席ステージで史上初の“魚市場試写会”を実施。白石監督は「お世話になった場所に最初に報告したかった」と説明。香取は撮影を振り返り、「最初のシーンは役に入るのが難しいのですが、市場の雰囲気がグッと引っ張ってくれた」と感謝した。

 映画は2011年3月の東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城・石巻市を舞台に、人生のどん底まで転落したギャンブル依存症の主人公(香取)が、もがき苦しみながら再生と喪失を繰り返していく姿を描く。

 香取は11年7月に石巻市で映画の上映会を行うなど何度も被災地を訪問。震災から8年が経過したが、「やっぱり傷はあるなと。普段(被災地を)目にすることが減ってきてるので、こうして足を運ぶといろんなことを感じます」と震災の風化を危惧し、「みんな光が見えない時間でも生きないといけない。それが何かを映画で感じ取ってもらえたら」と力強くアピール。被災地を元気づけた。

★東洋最大級の市場

 会場となった塩釜水産物仲卸市場は、1966年開業で、売り場面積4950平方メートル、店舗数100店以上の東洋最大級の市場。メバチマグロは日本一の水揚げ量を誇る。震災では仲卸市場は幸いにも津波が起きた方向になかったため、わずかな浸水被害で済み、2カ月後に営業を再開。だが、近くの塩釜魚市場は津波の打撃を受けて全壊。再開に6年半を費やした。漁業関係者は「映画のロケで市場の復興の手助けをしていただいた」と感謝。香取の飛び入り参加には「みんなすごく興奮していた。普通の芸能人が来るのと違う」と驚いていた。

(19/6/14(金)サンスポ)


■香取慎吾 一升瓶ケース舞台で「どうしても来たくて」 宮城サプライズ訪問

 タレントの香取慎吾(42)が13日、宮城・塩釜水産物仲卸市場で行われた主演映画「凪待ち」(28日公開)の完成報告試写会に、サプライズ登場した。同市場は1年前に同作がクランクインした場所で、大漁旗が飾られた場内食堂にスクリーンを設置して“恩返し上映”した。ステージ代わりに一升瓶ケースが並べられた、手作り感満載の会場で感謝を示して、被災地復興への思いも語った。

 昨年6月18日にファーストカットを撮影してから1年、完成作を携えて、思い出の市場にがい旋を果たした。事前に白石和彌監督(44)のみの来場が告知されていたが、サプライズで香取も登場すると、集まった市場関係者70人から驚きと喜びの声が上がった。

 両手を大きく振って歓迎に応えた後、一升瓶ケースの上に立つと、「仕事で決まってたんじゃなくて、どうしても僕が来たくて。最初のシーンは役に入るのに難しいところもあるんですけど、市場の空気がグッと引っ張ってくれました」と“舞台あいさつ”。客席には年配女性の姿も目立ち、「ファン層が上がったとビックリしてます。ちょっとしたことで大爆笑してくれる、おばあちゃんの笑い声が幸せ」とおどけ節も織り交ぜた。

 「凪待ち」は香取演じるギャンブル狂でろくでなしの主人公・郁男が、恋人(西田尚美)、その娘(恒松祐里)とともに被災地へ移り住み人生の再生を目指すヒューマンサスペンス。東日本大震災はメインテーマではないが、バックボーンとして描かれている。津波被害がほとんどなかったという同市場がある塩釜をはじめ、石巻、女川など、宮城県内の各地でロケ撮影が敢行された。

 香取は震災発生4カ月後の2011年7月に石巻で映画無料上映会に参加するなど、たびたび被災地を慰問してきた。「道が整備されても、やっぱり傷はあるなと。震災の日が近づくとニュースで見ますが、普段目にすることが減ってきてるので、こうして足を運ぶといろんなことを感じます」。復興の歩みを振り返って、震災の風化を危惧していた。

(19/6/14(金)デイリースポーツ)