月いろの手紙 SONG NOTE

過去ログ111 2010/3/15 23:59

▼彩 愛 美D
さよなら前線
 
別れと出逢いの 季節の境目で
どちらも受け入れられず 動けなくなる
どうしても別れたくはない人と
どうでもいい人との新しい出逢い

さよなら前線の鬩ぎ合いの中で
吹き荒れる嵐が 別れを呼び込む
目も開けられない程の不安定な心
明日なんて来なければいい

決められてしまった さよなら予報
天気みたいに外れたらいいのにね


12時を過ぎたら 明日を恐がって
時計の針が停まって 動かなくなる
飛び越えられずに居る今日の柵
甘い昨日の夢にしがみ付いている

さよなら前線の渦に飲み込まれて
もう二度と逢えない 別れを惜しんだ
言葉を忘れてしまう真夜中の狭間で
開けられなくなった扉

避けられはしない さよならの日を
黙ってただ待つだけなんて嫌だわ


リピートの掛けられない 毎日秒読み体制
好きな日だけを繰り返せれば いいのにね


予め組まれた さよならなんて
出来る事ならば 知りたくは無かったわ


 
*SONG for 川島 麗美
 
2010/3/15 23:59

▼彩 愛 美D
同 窓 会
 
教室の片隅に忘れて来た
想いは小さなタイムカプセルになって
一枚のポストカードが届く

懐かしさの錆び付いた鍵が開く
朧気な記憶の糸を
一つ一つ 追い掛けて行く

もうみんな大人の顔になって
たぶんお互い 解らないままで
ぞろぞろ集まって来るのだろう


机を並べたクラスメイトの顔
想えば次第に浮かび上がって来るね
集合写真を見ながら

記憶の中の面影と重ねて
久し振りに逢う友達
一想いに飛び越える時間

それぞれがバラバラになっても
逢えば甦るクラスメイトに
あの頃のままの気持ちになれる


もう逢えなくなった人も居るけど
それも仕方のない 時間経過
共に一年間を過ごした大切な友達だと
記憶の中に深く刻んで行く


友達と何時までも呼べる
そんな嬉しい人達が居る
永遠に変わる事なんてなく


*SONG for AURORA
 
 
2010/3/12 23:51

▼彩 愛 美D
Good-bye Morning
 
Good-bye Morning
始発電車よりも早くこの街を出るわ
朝陽が昇る頃にはあなたの香りも
感じられない程 遠くに来ているでしょう

手掛かりなんて 残さずに行くわ
第一私にも 行き先さえ解らないからね

Good-bye Morning
あなたはまだ気付かず寝ているのでしょう


Good-bye Morning
電車に揺られ行き先を探していたのよ
頼る先さえ無いまま あなたを振り切り
信じられない程遠くに来てしまっていた

何処をどうして 来たかも解らず
戻り道なんて辿れるはずなど無いくらいに

Good-bye Morning
これから何処の街に行けばいいのでしょう


もう戻らないと 決めた夜に
一人で生きて行く 覚悟を決めた


Good-bye Morning
あなたはもう私を探せないでしょう


*SONG for 川島 麗美
 
 
2010/3/8 23:54

▼彩 愛 美D
告 別 式
 
あなたとは最後の最後まで
仲のいい悪友の関係のままだったね
逢えば何時も直ぐにさよならを
投げ合って口喧嘩ばかりだったね

本当に仲が悪い訳じゃないから
約束をして待ち合わせもするし
メールなんかは普通に交わせたりした

もう本当にさよならしか言わせない人ね
まだ伝え切れていない言葉もあったのに


黒い喪服より 赤いドレス
どちらかと言えばやっぱり此方が好きだわ
何時もハデな事が大好きで
湿っぽい事が嫌いだったからね

突然に届いた訃報信じられなくて
また何時もの悪い冗談でしょ
メール一つで普通は嘘だと想う

ねぇ本当にさよならしか言えないだなんて
まだちゃんと仲直りもしていない内に


最後の二人の夜のドライブは
パトカーに後ろにピタリと貼り付かれて
息を潜めてビクビク走っていたよね


でも本当のさよならなんて言わないわ
それを言ってしまえば全てを失くすから


*SONG for 涌井田 朱子
 
 
2010/3/5 23:31

▼彩 愛 美D
桜、しみじみ
 
風に心を震わせて
頬を紅く染めて 桜になれ
寒々とした白い肌にも
ほの温かい気持ちを通わせて

手と手を繋いだ 冬の階段で
一つづつ積み重ねて来た 春への想い
寒さに凍えた肌にも解る程に

桜しみじみ 想うもの
具に描いた 春化粧を
待ち焦がれた言葉を声にして伝える
春とは想い隠さない


かん高い声しきり立て
春を愛するなら 桜になれ
枝から枝へと花を求めて
春を告げる言葉を運ぶよう

耳から伝わる 春の囀りが
だんだんと大きく近寄る 去り行く冬を
見送り凍えた言葉の氷溶かし

桜しみじみ 咲かす花
記憶の流るる 川の岸辺に
春を臨んで想いの淡さ形にして
希望を膨らませて咲く


桜しみじみ ふわり咲く
目覚めたばかりの 春の感覚
照れるようにゆっくり楽しみ味わう
春らしい笑顔浮かべて


*SONG for Saku-Ra
 
 
2010/3/2 0:03

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