1 陽花

【サンスポ】木村がワッツで感謝を述べる

■キムタク、来年からのソロ活動「具体的なものは一切見えてこない」

 大みそかで解散するSMAPの木村拓哉(44)がパーソナリティーを務めるTOKYO FM「木村拓哉のWHAT’S UP SMAP!」(金曜後11・0)が30日、放送された。

 SMAPのメンバーとしては最後の出演。来年からのソロ活動について「具体的なものは一切見えてこない」と率直に吐露するも、「大切にしたいところは変えずに、ぶれずに、そんな勇気というか、なんかひとつ、確たるものをもって進んでいきたい。最後にひと言、失礼します…。ありがとう。SMAP」と力を込めて感謝。ラストはデビュー曲「Can’t Stop!! −LOVING−」を選曲した。

 また、メンバーが交代で出演する同局「おはようSMAP」(月〜金曜前6・25)が最終回を迎えた。最後の担当となった稲垣吾郎(43)は「22年間、番組を応援してくださってメンバー5人、心から感謝しています」とあいさつ。大みそかはニッポン放送「中居正広のSome girl’SMAP」が放送。中居正広(44)がSMAPとして最後のメッセージを送る。

◆TOKIO、SMAP魂継承だ!松岡「しっかり引き継いでいきたい」/紅白

 大みそかの「第67回NHK紅白歌合戦」(後7・15)のリハーサルが30日、東京・渋谷のNHKホールで行われた。

 TOKIOは大みそかで解散し、紅白出場を辞退したジャニーズ事務所の先輩、SMAPに並ぶ23回目の出場。SMAPの解散で事務所の年長グループとなり、松岡昌宏(39)は「気づけば僕らが一番上になってしまった。先輩方の栄光はずっと残る。歴史のひとつとして受け止めてしっかり引き継いでいきたい」と約束。長瀬智也(38)は「僕たちは何も変わらない。リスペクトしている」と力を込めた。

◆【SMAPノムコウ−KANSHAして−】
ビートルズと重なるラスト

 CDデビュー直後の売れない時代や森且行(42)の脱退、木村拓哉(44)の結婚、稲垣吾郎(43)と草なぎ剛(42)の逮捕…。SMAPはそのたびに危機を乗り越え、メンバーの結束を強めてきた。

 2014年7月のフジ系「27時間テレビ」で、45分間のノンストップライブを全力でやりきった5人。直後、18年間公の場では交わることのなかった森の手紙に、中居正広(44)をはじめ、メンバー5人は涙した。それからわずか2年後に解散するとは、メンバーもファンも想像することができなかったはずだ。

 SMAPが、なぜ究極の選択をしなければならなかったのか。発端は、SMAPの女性元チーフマネジャーと副社長が対立。元チーフマネジャーが独立を計画する一方で、木村が家族の将来を案じ、残留の決断をしたことが引き金となった。

 5人はこれまで、メンバー自身が起こしたことに誠実に向き合い解散を回避してきた。だが、今回は自分たちではどうすることもできない“環境”に翻弄された。事務所のお家騒動の犠牲になったとも言い換えられる。

 さらに時代の流れもあった。バラエティー進出など、SMAPは現在のアイドルグループ像を作ってきたが、来年1月には最年少の香取慎吾(39)が40歳になり、メンバー全員が不惑を超える。

 事務所の先輩、少年隊はグループが存在しても、活動はソロのみといっても過言ではない。ジャニーズ事務所には、メンバー全員が40代でアイドルとして第一線で活躍したグループは過去にはいなかった。さらに、嵐や関ジャニ∞ら後輩が台頭。そのはざまにあって、SMAPの5人そろっての活動が見えなくなってきたのも事実だ。

 X JAPAN、サザンオールスターズ、THE YELLOW MONKEY…。大物グループも解散や活動休止を経験してきた。ただ、前出3組はファンへのケジメとしてラストコンサートを行い、その後、機が熟したときに再結成や再始動を果たしている。

 今年8月、事務所から活動休止を提案されたSMAPは、最年少メンバー、香取の「再始動の期待を持たせることはファンに失礼」という一言で解散に舵を切った。

 会見もコンサートも行わず解散する姿は、ビートルズと重なる。ビートルズは、グループの主導権を握っていたポール・マッカートニーの、突然の脱退宣言でフェードアウトするように解散した。偉大になればなるほど、一度できたひずみを修復するのは難しいのかもしれない。

 大みそかの31日、5人のファンへのメッセージがないまま、結成から28年、CDデビューから25年の歴史に幕を閉じる。♪あれからぼくたちは 何かを信じてこれたかなぁ…。SMAPノムコウに5人の明日があると信じたい。 (特別取材班)=おわり

紅白歌合戦
 デビューした1991年の第43回を皮切りに、2015年の第66回まで通算23回出場した。結果昨年が最後の紅白となったが、これまでトップバッターを92年に務めたほか、白組のトリを13年、大トリを5度(03年、05年、10年、11年、12年)飾り、グループ出場組では紅白の“顔”だった。 2000年以降、ビデオリサーチが集計した紅白の毎分視聴率(関東地区調べ)からサンケイスポーツの独自調査で割り出した歌手別の視聴率では、1位を8度(00年、03年、05〜07年、10〜12年)もマーク。紅白の“視聴率王者”の貫禄をみせつけた。

(16/12/31(土)サンスポ)