1 陽花

『あなたへ』完成披露試写会A

■高倉健 数々の“伝説”は「全部タケちゃんの作り話 迷惑してます」

 高倉健(81)が6年ぶりに主演した映画「あなたへ」(25日公開、監督降旗康男)の完成披露試写会が21日、都内で開かれた。

 約3000人のスタンディングオベーションに迎えられた高倉は「こんな大勢の人に来ていただき、感動してまぁす」と第一声。06年公開の「単騎、千里を走る。」以来の映画出演に「とっても緊張してます。一生懸命やりました」と、少ない言葉に高揚感をにじませた。

 85年「夜叉」以来の共演となったビートたけし(65)はマイクを額にぶつけたり、背を向けて写真に納まるなどやりたい放題。無料招待のイベントについて「こんなに人が来るなら1人500円でも取れば良かったのに。私の映画ならとっくに破綻」と、こぼして笑いを誘った。

 高倉の真摯(しんし)な演技姿勢を示すエピソードも“キタノ節”で紹介。「撮影現場で座らないから、気を使って共演者も座れない」「冬の現場でもストーブにも当たらない。(だから共演者は)寒い思いをしている。お願いだから帰ってほしい」と続けると、高倉は「訂正します。全部タケちゃんの作り話。迷惑してます」と笑顔で否定して、会場を沸かせた。

◆草なぎ剛「健さんの横にいるだけで幸せ」田中裕子「まだ緊張します」

 日本映画界の至宝との共演に、豪華キャスト陣も上がり気味だった。草なぎ剛(38)は「この舞台に立てて幸せ。人は緊張しすぎると、緊張しなくなるのか…うれしい。健さんの横にいるだけで、役者にならせていただいた気分」。

 3度目の夫婦役となった田中裕子(57)でさえ「まだ緊張します。その中で、夫婦の何でもないやりとりをするのが難しかった」と表情は硬かった。

(12/8/22(水)スポニチ)


■高倉健&たけし 試写会で3千人を爆笑

 俳優・高倉健が21日、都内で主演映画「あなたへ」(25日公開)の完成披露試写会にビートたけしとともに登場した。

 2人は映画「夜叉」(1985年)以来27年ぶりに共演し、この日初めて一緒に舞台あいさつに立った。高倉はたけしから、「撮影現場で高倉はスタッフに気をつかって座らない」という伝説について突っ込まれると、「訂正します。全部たけちゃんの作り話です。本当に迷惑してます」と切り返した。3000人の観客を前に緊張気味だった高倉だが、たけしの言葉に素早く反応。超大物2人の丁々発止(ちょうちょうはっし)のやり取りに会場は爆笑に包まれた。

 高倉の座らないエピソードはたけしが「夜叉」の撮影後にラジオで話し、都市伝説のように広まっていたものだった。「あなたへ」でも高倉はほとんど現場で座ることはなかったが、昨年の岐阜県高山市での撮影ではたけしとともにいすに座って談笑する姿も目撃されていた。

◆降旗監督、健さんに21本目主演を要請

 映画「あなたへ」(25日公開)が高倉健との20本目のタッグとなった降旗康男監督(78)は21日、完成披露会の壇上で21本目の主演を要請した。「振り返ると、健さんはぼくのアイドルでした。ぜひ、また“アイドル映画”を撮る機会があればいいと思います」とズバリ。高倉はうつむいたまま返事をしなかったが、盟友の熱い思いを照れ笑いでしっかりと受け止めていた。

◆まるで新人の草なぎ、健さんに感謝感激

 映画「あなたへ」(25日公開)で高倉健と初共演を果たしたSMAPの草なぎ剛(38)は21日、都内での完成披露試写会でまるで新人のように喜んだ。「このステージに立てることが本当に幸せ。健さんは横にいるだけでぼくを役者にならせてくれたように思います」と“伝説の俳優”と同じ舞台にいることに感激、あらためて高倉に感謝した。舞台あいさつにはほかに綾瀬はるか(27)、田中裕子(57)、長塚京三(67)らも出席した。

(12/8/22(水)デイリースポーツ)