1 陽花

『Marching J』終盤にSMAP登場C

■SMAP募金イベント万感締め

 「Marching J」(11日、東京ドーム) ジャニーズ事務所の所属タレントが全員参加する東日本大震災復興支援プロジェクト「Marching J」の募金イベントが震災から1年経過した11日、東京ドームで行われ、近藤真彦(47)、SMAPら総勢180人が支援を呼びかけた。物資支援は続けるが、募金活動はこの日が最後で、17万3千人もの募金者が詰めかけた。これまで集めた募金額8億2655万3991円と今回を合わせた義援金は、被災した岩手、宮城、福島3県の子どものために役立てられる。

 募金イベント終盤、SMAPが会場に駆けつけると、割れんばかりの声援がわき起こった。木村拓哉(39)は「わざわざ東京ドームまで足を運んでいただいた。みなさんのお力添えに感謝です」とあいさつ。ラストは全員でSMAPのヒット曲「世界に一つだけの花」「オリジナル スマイル」を歌い、締めくくった。

 昨年の同イベントでは3日間で約39万人が集まったが、この日は午前10時にスタートし、12時間でファン総勢17万3千人という驚異の人数が詰めかけた。募金終了までファンの行列が途切れることはなかった。

 午前中はジャニーズJr.が募金箱を手に支援を呼びかけ、タレントらはバックスクリーン前に設置されたステージでトークショーやミニコンサートを開催。震災発生時刻には、涙を浮かべた近藤のかけ声で1分間の黙とうをささげた。

 「Marching J」としての募金は昨年4月1日に開始。これまでに集まった約8億円は、被災3県の子どものために役立てる。募金額の一部は当初、被災地・仙台市の八木山動物公園に招致するジャイアントパンダの費用に充てる予定だったが、ジャニーズ事務所グループで工面することに変更した。近藤は「募金してくれる方々の温かい気持ちをスムーズに届けられるのは、何かを考えた結果」と説明した。

 この日、千葉県内で仕事をしていたという香取慎吾(35)は「道が液状化したところで、ぐちゃぐちゃだった」と、今も残る震災の爪痕に胸を痛める。募金活動はこれでひと区切りとなるが、物資支援などの活動は今後も続ける。近藤は「これからもいろんな形で東北をサポートしたい」と宣言すれば、中居正広(39)は「次は僕らが行って交流を深めたい」と、さらなる支援を約束した。

◆嵐はビデオメッセージで参加

 仕事のために不参加となった嵐は、ビデオメッセージで被災地への思いを語った。嵐は先月22日に宮城県七ケ浜町でミニライブを開催。大野智(31)は「被災地の方に会って、笑顔を見られてうれしかったし、もっと笑顔を見られるように活動したいです」と被災地ライブを振り返り、櫻井翔(30)は「これからも僕たちの日々の活動で、皆さんに元気と笑顔を届けて、復興に向かえたら」とエンターテイナーとしての使命感を燃やした。櫻井は震災特番に生出演し、大野、相葉雅紀(29)、松本潤(28)はドラマ撮影、二宮和也(28)は映画撮影で欠席となった。

◆ジャニーズパワーでファン集結

 会場周辺には早朝からファンが集まり、午前10時の開場直後には早くも4万6000人に達した。仙台市から夜行バスで訪れた女子高生(17)は、宮城県石巻市の祖母の自宅が津波で流失したといい、「おばあちゃんはまだ震災を思い出して悲しんでますので、そういう人たちのために募金を使ってほしい」と話した。最前列に並んだ神奈川県海老名市の女子中学生(14)は「去年4月も募金に行きましたが、ファンも多いので東北の方の支援ができてると思います」とジャニーズパワーに期待していた。

◆募金に協力したファン全員に応援旗

 募金に協力したファン全員に、ジャニーズの各グループからの直筆メッセージとMarching Jのロゴマークが入った、ミニフラッグがプレゼントされた。仕事の都合で参加できなかったTOKIOは「絆という名の元に未来へ!!」という力強い言葉に復興への思いを込め、同じく赤西仁は「皆様のMarching Jへのサポートを心から感謝しています」とつづった。

(12/3/12(月)デイリースポーツ)