1 陽花

『踊る大捜査線』初日舞台挨拶A

■織田裕二「踊る」100億円締め目指したい

 人気刑事ドラマシリーズの最終章となる映画「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」(本広克行監督)が7日、公開初日を迎えた。初日舞台あいさつが行われた東京・有楽町のTOHOシネマズスカラ座前では、道路100メートルを封鎖し、レッドカーペットイベントを開催。主演の織田裕二(44)らが疾走した。製作のフジテレビ亀山千広常務取締役(56)は、興行収入100億円突破を目標に掲げた。

 道路封鎖、約2000人のファン殺到…。まるで警視庁湾岸署の大事件のようなイベントを終え、亀山氏は“踊る”の力をあらためて強調した。「ああいうイベントはやりたかったし、あそこまでできた。ファンが手を振ってくれるのを見ると、まだまだいろいろなことをやらなきゃ」。取材陣から「(目標は興収)3ケタ?」と聞かれると、「目指したいです。しばらく出てないんで、チャンスがあれば。経験している数字ですが」と言った。

 興収100億円を突破した実写の邦画は、いまだに破られない173億5000万円を記録した03年「踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」以降ない。邦画ブームに乗って空前の大ヒットを記録した03年と、視聴者の興味が多様化した昨今と状況は違うが、亀山氏は「リアルタイムで見てない20代の女性ファンが意外と多いのに驚いた。同じアングルで撮ったシーンもあるので(過去の)ソフトをもう1度見てもらって、ちょっとした現象になれば」と期待した。

 主演の織田も、最後になっても輝く“踊る”パワーを全身でファンにぶつけた。レッドカーペットイベント2度目のウオーキングでは、短距離走のランナーのように両手を広げ、ファンの手をタッチしながら疾走した。舞台あいさつでは、青島刑事お得意のコートを羽織るパフォーマンスを披露し、「撮影が終わって、このコートは着ないんだなと思ってた夏の舞台あいさつで今、汗をかきながら、支えてくれたみなさんの前でこの格好ができた。15年間本当に本当にありがとうございます」と頭を下げた。

 織田と亀山氏は8日に札幌と福岡、9日に大阪、名古屋、東京で“踊る”初の御礼舞台あいさつツアーを行う。亀山氏は「10月くらいに温泉旅行に行けたらいい」と慰安旅行のプランも明かした。

 ◇興収100億円を超えた邦画 アニメ映画を含めれば、興収304億円を記録した01年の「千と千尋の神隠し」(東宝)がトップで、「踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」は4位。最も直近で興収100億円を突破した邦画は、08年のアニメ映画「崖の上のポニョ」(東宝)で、155億円を記録している。

◆香取&ユースケがホラ吹き合戦

 出演者のSMAP香取慎吾(35)とユースケ・サンタマリア(41)が会場を盛り上げた。香取は98年のフジテレビ系ドラマ「恋はあせらず」で織田と共演した当時を振り返り、「2人きりのロケバスで『俺が日本の映画を変えるから』と言われた」と語った。すぐさま、織田は「ウソですよ」と全否定。ユースケは「署名運動により、来年1月から『踊る大空港』が始まることになりました。同じキャストで、私のところだけが柳沢慎吾さんに変わるのがショック」とホラを吹いた。


(12/9/8(土)日刊スポーツ)