1 陽花

【サンスポ】慎吾『アノニマス』インタビュー@

■【ヒューマン】香取慎吾「5年ぶりの地上波ドラマ」ファンや仲間との絆を胸に挑む

 コメディーからシリアスまで天性の演技力で見る者をくぎ付けにする元SMAPの香取慎吾(43)。25日スタートのテレビ東京系主演ドラマ「アノニマス〜警視庁“指殺人”対策室〜」(月曜後10・0)では、SNSの誹謗中傷問題に挑む刑事役を熱演する。フジテレビ系「SMAP×SMAP」と同じ“月10”で5年ぶりに地上波ドラマに凱旋する大スターは「新鮮な気持ちで新たな姿が見せられる気がする」とワクワクしている。(ペン・納村悦子、カメラ・土谷創造)

◆「スマスマ」と同じ月10

 テレビ番組の収録後、疲れも見せずに自分の言葉で丁寧に語ってくれる慎吾ちゃん。いきいきとした表情は、充実感に満ちあふれていた。

 「5年ぶりの地上波ドラマ。もちろんうれしかったんですけど、すんなりと信じないようにしていました。本当に!? っていうのが大きかったので…。『スマスマ』と同じ枠で自分の時間にまたテレビに登場できるのは本当に幸せですね」

 本人も待望だったドラマ主演がテレ東系「アノニマス」。2016年3月のテレビ朝日系「ストレンジャー〜バケモノが事件を暴く〜」以来の民放ドラマで、警視庁のSNS専門捜査室「指殺人対策室」を舞台に、香取扮する元捜査一課の訳あり刑事が、仲間とともに顔の見えない犯人を追跡するサスペンスだ。

 「SNS問題に対して、体と心でぶつかっていくような役。撮影の直前までマスクを着けたり、防止策を徹底してやっています。久々の連続ドラマで40歳を超えて子供のような若い世代の人と同じチームでやっているのがすごく新鮮ですね」と“ベテラン”を実感した様子!?

 「SNSのお話って、日本だけじゃなく世界中の問題で答えも分かっていない。こうやって付き合っていけばというのを感じてもらえれば」と力を込めた。

◆SNS「楽しいツールに」

 SNSは自身の転機にも重なった。17年9月、同僚の稲垣吾郎(47)、草なぎ剛(46)とプロジェクト「新しい地図」を設立。以降、ツイッターやインスタグラムを駆使して話題を振りまいてきたが、「何か嫌だな、怖いなって思うこともある」と素直に語り、「常に気にしていない僕でさえも、たくさんある中のたった1つの言葉に引っ張られるようなことがある。だから、僕はネガティブな言葉は書きたくない。明るく楽しいツールになればいいな」とほほえむ。

 11歳だった1988年、結成されたSMAPの“末っ子”となり、同年のテレ東系「あぶない少年III」でドラマデビュー。絶頂期の16年末に解散後、ソロ活動に猛進。紆余曲折をへて、30年以上第一線で走ってきた。

 「階段をうまく上っている感じはしない」と謙遜も、「常に必死にやってきたんですが、この何年間は先の見えないところを一歩ずつ踏みしめてきた感じ。30年ちょっとやってきて、それがようやく延長線上って言えるようになった」と手応えは感じている。


続く→