1 陽花

剛が『ブルーリボン賞』主演男優賞初受賞@

■主演男優賞・草なぎ剛、“追いスワン”に感謝 「ファン代表し受ける」【第63回ブルーリボン賞】

 草なぎ剛(46)が「ミッドナイトスワン」でトランスジェンダーの主人公を演じ初の主演男優賞を獲得。口コミで徐々に観客が増え、何度も劇場に足を運ぶリピーターたちは“追いスワン”と呼ばれるようになった。

 SMAP時代から数々の映画に主演したが、なかなか賞には恵まれず。それだけに今回の受賞を、「サンキューベリーマッチョ! うれしいですね。この映画を応援してくれたファンの方々にもうれしいこと。ファンの方々を代表して、私がお受けします」と手放しで喜んだ。昨年12月30日には一般女性との結婚を発表。今回の戴冠で“おめでた”が続いている。

 同作は「自分自身の代表作になれば」と撮影に臨んだという。舞台あいさつで「#草g剛代表作」と言い続けていたところネット上で拡散していったが、「言霊のような気がする。映画を見てくださったみなさんの力が大きい」とあらためてファンに感謝した。

 トランスジェンダー役は初挑戦で、しかもかなりの難役。資料や実際に話を聞いて役作りに取り組んだというが、「台本を読んで感動を受けた。難しく考えずに役で自分が受けた感動をどう表現するのかがテーマだった」と話す。来年、授賞式が開催されれば長澤とともに司会を務めることになるが、「嫌ですね。あまり得意じゃないんで」と苦笑した。

 極寒の中、早朝からの過酷なロケをこなすこともあり、「俳優業が一番つらいかもしれない。年々つらくなってます」と本音を告白。それでも「これからもお芝居でのいい出合いに期待したい。高みを目指して、いい役、いい作品に出合いたい」と意気込んだ。

 受賞を伝えたい人を聞かれると、「(共演した)高倉健さん、大杉漣さんに刺激をもらった。『こんな賞をもらいました』と言えれば。今後も精進してがんばりたい」と天国の名優2人にささげた。

(21/2/24(水)東京中日スポーツ)


■草なぎ剛「お世話になった高倉健さんと大杉漣さんに報告したい」…ブルーリボン賞主演男優賞

 東京映画記者会(報知新聞社など在京7紙)が主催する「第63回(2020年度)ブルーリボン賞」が23日、決まった。女優・長澤まさみ(33)が、「MOTHER マザー」(大森立嗣監督)と「コンフィデンスマンJP プリンセス編」(田中亮監督)で史上初の2年連続主演女優賞の快挙を達成。授賞式は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった。

 「ミッドナイトスワン」(内田英治監督)でトランスジェンダー役に初挑戦した草なぎ剛(46)が主演男優賞を受賞した。

 映画の個人賞は初めてという草なぎは映画「あなたへ」で共演した高倉健さん、ドラマ「僕の生きる道」シリーズの大杉漣さんの名前を挙げた。「お世話になった先輩方に『立派な賞をいただきました』と報告したい。健さん、漣さんからいただいた要素を膨らませて、いろんな役ができている。芝居はキャッチボールですから、周りの方が僕を形成している。すべてがつながって今になっている」と偉大な先輩に感謝した。

 昨年9月25日の公開以来、異例の超ロングランで現在も全国約20か所の劇場で公開中だ。複数回、観賞する意味で「追いスワン」という言葉も生まれ、「何回も劇場の足を運んでくれたファンのみなさんの力が大きいです。みなさんの代表として賞をお受けいたします」とファンに感謝。「自分の代表作になればいいなと思って、最初の舞台あいさつの時、見切り発車で『#(ハッシュタグ)草なぎ剛代表作』と言ったんですけど、ジワリジワリと拡散していきましたね」

 女装してショークラブのステージに立つトランスジェンダーの凪沙を演じた。難しい役どころにも気負わず、「考えすぎると面白くないなと思って、テーマは『自由』という感じでやってみました」。同居する親戚の娘でバレエの才能を発揮する一果(服部樹咲)と徐々に心を通わせていく姿が感動を誘った。「一果を育てたい、才能を伸ばしてやりたいというのは母性だなと思って。母性について考えが深くなった」と心境の変化を明かした。

 「新しい地図」で行動を共にする香取慎吾(44)から「つよぽんの凪沙を見たら、僕はもう芝居やめるよ。それくらい良かった」と絶賛され、稲垣吾郎(47)からは「今までに見たことのない剛だね。一皮むけたね」と成長を認められた。盟友2人から称賛され、草なぎは「次への原動力になりますね」と喜びをかみしめた。

 ブルーリボン賞の由来を「青空の下、取材に行く新聞記者をイメージしている」と聞くと「まさに『青天を衝け』ですね」と自身が徳川慶喜役で出演するNHK大河ドラマのタイトルを出して笑わせた。

 主演男優賞と主演女優賞の受賞者が次年度の授賞式の司会を務めることがブルーリボン賞の慣例だが、「僕がやるんですか? マジっすか? 嫌ですね! 緊張するじゃないですか。そういうの得意じゃないので、(やらなくて)いいです」と冗談交じりに拒否する構えを見せた。

(21/2/24(水)スポーツ報知)