1 陽花

木村『宮本武蔵』制作会見A

■キムタク新境地 肉三昧で武蔵に変身

 木村拓哉(41)が10日、都内で行われたテレビ朝日系2夜連続ドラマスペシャル「宮本武蔵」(15、16日午後9時放送)の制作会見に出席した。京都で行った収録の期間中、殺陣などのアクションシーンが多かったことから、肉中心の食生活になったという。

 木村は、従来のテレビ時代劇の枠を打ち破るため、最新技術を駆使したワイヤアクションに挑んだ。長回しの撮影もあり、肉体を極限まで酷使した。殺陣の収録では、関係者が「近寄りがたいほどの殺気を感じた」というほどのめり込んでいた。この日の会見では、過酷な収録を乗り切った「原動力」を明かした。「アクションシーンを撮影した日になると、なぜか体が肉を欲して。京都にいる間の食事は、肉率が高かったですね」。ハードな収録を終えると、スタミナやエネルギーを補給するため、共演者と連れだって京都の街に飛び出し、肉をひたすら食べた。「又八(ユースケ・サンタマリア)とも、お通(真木よう子)とも、佐々木小次郎さん(沢村一樹)や沢庵さん(香川照之)とも、全員と肉を食べていました」と役名で「肉食仲間」を紹介した。

 共演者たちも、木村の肉ざんまいを証言した。沢村は「肉を食べているせいか、朝からギラギラしていました」。収録期間中の思い出を聞かれた真木も「一番の思い出は木村さんと行った肉の店。すごくおいしかった」と答え、ユースケも木村が収録に入った日に「焼き肉を食べに行った」と明かした。松田翔太は食事を共にすることができなかったと残念がったが、「現場では焼き肉弁当を食べました」。さらに香川は「朝から激しいアクション、昼は上からつるされ、夜も撮影。オーバーヒートするぐらいの日は確かに肉だった」と木村の様子を紹介した。

 木村は、ハイレベルのアクション撮影に懸命に取り組んだという。「アクション監督がとんでもないスキル。150%で、くらいついて行くのに精いっぱい。カットがかからず、10分ぐらい殺陣をやっていることもあった。今までの殺陣とは全然180度違う」と振り返った。木村の新境地となりそうだ。

(14/3/11(火)日刊スポーツ)


■キムタク武蔵、ノースタント76人斬り!東北に勇気届ける

 人気グループSMAPの木村拓哉(41)が主演するテレビ朝日開局55年記念ドラマスペシャル「宮本武蔵」(15、16日・後9時)の制作発表が10日、都内で行われた。剣豪・宮本武蔵を演じた木村は、激しい殺陣やアクションに吹き替えなしで挑戦。生涯無敗を貫いた男の人生を通じ、「東北の方にも作品を見てもらって、少しだけ前向きに物事を考えてもらえたら」と日本に勇気を届けることを誓った。

 二刀流の伝説の剣豪・宮本武蔵の生涯を演じ抜き、木村の表情は精かんさを増していた。激しい立ち回りに加え、一本杉からつるされるなど過酷なシーンも。76人斬りのシーンでは「『本番!』って声がかかったらやるしかない。カットがかからなくて10分くらいやっていたことも」と壮絶な現場だったことを明かした。

 吉川英治氏の歴史小説などで知られ、過去には片岡千恵蔵、萬屋錦之介らが当たり役として演じてきた武蔵。京都・三十三間堂での決戦や、ライバル・佐々木小次郎との巌流島の戦いなど、伝説は尽きることはない。殺陣に次ぐ殺陣。少年時代は剣道の経験者だった木村だが「今までの殺陣とは180度違う」と並々ならぬ気合で臨んだ。

 撮影中は「肉食男子」ならぬ「肉食武士」に変身した。「アクションシーンの日は、体が肉を欲して。京都にいる間は“肉率”が高くて、ここにいるキャスト全員と肉食べてました」。小次郎役の沢村一樹(46)、ヒロイン・お通役の真木よう子(31)らと焼き肉に通っては英気を養った。沢村も「木村さんを見て、剣を扱う間は肉を食べてギラギラしていないと、と思った」と圧倒されたという。

 ストイックで気高い志を持ち「身を浅く思ひ、世を深く思ふ」という格言を残した武蔵。その精神性は、身を削りながら常に周囲を思慮深く考える木村の性格にリンクする。くしくも東日本大震災から3年というタイミング。報道陣から水を向けられると「短く感じる方もいれば、実際被災された方にとってはものすごく長い時間だったと思う。国内の“時差”をなくして前に進んで行ければ」と被災地に思いをはせた。

 東北への思いは強い。震災後、出演するトヨタのCMでは宮城・石巻市、岩手・大槌町や陸前高田市などを訪れ、ビートたけし(67)と被災地のいまを肌で感じた。「どこにもぶつけることのできない気持ちを抱えてきたと思う。この作品がどう力になれるかは未知数ですが、見てもらうことで少しだけでも前向きに物事を考えていただけたら」。“木村武蔵”のひたむきさが、日本の背中を押してくれそうだ。

(14/3/11(火)スポーツ報知)