1 陽花

慎吾『一千兆円の身代金』インタビュー(サンスポ)

■香取慎吾「一千兆円の身代金」を要求する誘拐犯に!

 SMAPの香取慎吾(38)が初めて誘拐犯を演じ、クールな役者の顔を見せるフジテレビ系スペシャルドラマ「一千兆円の身代金」(17日後9・0)。原作(八木圭一氏)は「このミステリーがすごい!大賞」の2013年大賞受賞作で初のドラマ化となる。

 香取演じる平岡ナオトは、世代間格差に不満を抱く若者。1年前に会社を辞め、世の中や国政に対する不満を「嘆願ブログ」で展開していた。行動はエスカレートし、不正行為を犯しても罪に問われずいまだに政治家として君臨している元副総理の孫娘(本田望結=みゆ)を誘拐。国家に一千兆円の身代金を要求する。つまり、それは日本の財政赤字額だった。

 ミステリアスな難役に挑む香取に話を聞いた。

 −−難しい役どころだったのでは?

 「ナオトは感情を出しているようで出していないところがあり、ふつふつとした思いをずっと抱えている。どうして誘拐するのかというところが、見る人に分かったり分からなかったりするだろうな…そんなことを考えながら過ごす時間が多い現場だった」

 −−ミステリアスという部分は?

 「その響きはうれしい。でも静かにしていればいいだけではなく、どこかその静けさの中に“こいつ、何を考えているのだろう”という魅力が必要。今の自分の年齢になってこそ、この役をできているのかなという気がした」

 −−黙っていても魅力的な役というところですか?

 「格好つけて芝居をしてしまいそうな瞬間、逆に“普段のおまえでいいんだよ、やりすぎちゃいけないよ”と自分に言い聞かせた」

 −−初共演の本田さんの印象は?

 「いやあ、もうね、びっくり。一言で天才子役なんて言ってはいけないすてきな女優さん。子役とお仕事しているという感じはまったくなかった。スケートも本当にやりたいというし、すべてちゃんと両立しているみたい。僕は学校と両立させていたか(笑)」

 −−内容がセンセーショナルだが、今の日本で気になることは?

 「子供たちのSNS事情。僕があまりやらないだけに気になる。どんどん便利になっていき、大人には便利なことが子供には違う影響を与えているような気がする」

 −−視聴者ヘメッセージを

 「誘拐犯である彼の言葉を聞いて、視聴者の方々が何を感じるのかとても楽しみ。僕自身が受け取ったメッセージは『声を上げろ、言葉を発してみろ』ということを彼から教わった。みなさんはどう感じるか。じっくり最後までこのドラマを見つめてほしい」

共演は仲里依紗、木村多江、MEGUMI、高田翔(ジャニーズJr.)、北山宏光(Kis−My−Ft2)、杉本哲太ら。


(15/10/16(金)サンスポ)