1 陽花

木村がSMAP存続を直訴E

◆SMAP「世界に一つだけの花」売り切れ続出

 解散が伝えられている国民的アイドルグループSMAPの代表曲「世界に一つだけの花」が、15日発表のオリコンデイリーランキングで9位になり、前日の100位圏外から大きくランクアップした。SMAPのファンが、グループの存続に向けて同シングルの購買運動を始めた影響とみられる。

 ファンの情熱が、ランキングに表れた。14日付のランキングで、「世界に一つだけの花」は約300枚を売り上げ、9位になった。関係者によると、現在在庫切れになるCD販売店が続出しており、出荷が追いついていない状態。週末にはさらに数字が伸びる可能性が高いという。仮にこのまま週間ランキングでもトップ10入りした場合、2004年の2月9日付週間ランキングで10位になって以来、11年11カ月ぶりだという。

 13日にSMAPの解散が伝えられて以降、ファンたちはツイッターで「みんなの気持ちがSMAPに、どうか届きますように」「また5人で歌っているのを聞きたい」などとつぶやき、「世界に一つだけの花」の購入を呼び掛けた。投稿の中に「♯世界に一つだけの花購買運動」「♯SMAPは終わらせない」などのハッシュタグ(つぶやきが何を意図する投稿なのかを示し、まとめて検索などをできるようにするシステム)を付けて意識共有。多数のユーザーが同調している。

 また、最新シングル「Otherside/愛が止まるまでは」も前日の32位から4位にジャンプアップ。SMAPのシングルが100位以内に8曲入った。14日付の配信サイトレコチョクのシングル総合デイリーランキングでも、「世界に一つだけの花」がダウンロード数1位になっている。レコード会社関係者は「いただいた注文に対して、対応している状態です」。別の音楽関係者によると、現在CD販売店から多数の発注がある状況で、今後売り上げが上積みされるのは必至という。

 同曲は累計で、グループ史上最高の258・2万枚(オリコン調べ)を売り上げている。ファンは「トリプルミリオン(300万枚)目指して頑張ろう」などと呼び掛けている。

◆草なぎ騒動後初ナマ番組視聴率↑主演ドラマも好発進

 国民的アイドルグループSMAPのメンバーは、解散危機の衝撃が収まらない中、それぞれの仕事に集中した。

 草なぎ剛(41)主演のテレビ朝日系ドラマ「スペシャリスト」(木曜午後9時)の14日放送の初回視聴率が17・1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と好スタートを切ったことが15日、分かった。また、草なぎが同作PRのために、同日朝からハシゴして生出演した情報番組も、それぞれ数字が上がった。「羽鳥慎一モーニングショー」(月〜金曜午前8時)は、7・9%を記録し、前4週平均6・9%を1ポイント上回った。また「グッド!モーニング」(同午前4時55分)の午前7時台は7・7%で、前4週平均7・4%を上回った。草なぎは解散報道には触れなかったが、報道以来、メンバーが生番組に出演するのは初めてだった。

◆SMAP98年にも解散騒動…当時は5人で否定会見

 SMAPは1990年代後半にも解散説が流れたことがあった。当時うわさになったのは木村拓哉の独立問題。96年、初の個人写真集がジャニーズ事務所がタッチせず、木村の親族がかかわる形で制作されたことなどから「個人事務所を設立し独立」「大手プロダクションに移籍する」などの情報がまことしやかに流れた。

 報道はその後も相次いだため、98年9月、東京ドーム公演初日に5人全員で会見。100人以上の報道陣が集まる中、中居が「SMAP結成から10年。力尽きるまでやっていきたいと思ってます。5人が同じメンバーでいられることに、神様に感謝したい。これからも一緒にできることを幸せに思います。来年のコンサートも絶対あります」と、解散をきっぱり否定。木村の独立のうわさを、中居ら他メンバーが一蹴した形だった。

つづく