1 陽花

SMAP紅白司会ゴリ押しの事実なし@

■SMAP紅白司会ゴリ押し「事実ない」

 昨年大みそかのNHK紅白歌合戦を制作した同局のエンターテインメント番組部長が20日、都内でデイリースポーツなどの取材に応じ、SMAPの解散騒動の原因として“担当の女性マネジャーI氏が独自交渉で紅白司会にSMAPをごり押ししたため”とする一部報道について「ごり押しされた事実はない」と圧力を否定した。解散報道から1週間。今だから書ける急転、存続決定の内幕、背景とは−。

 定例の放送総局長会見後に取材に応じたNHK・三溝敬志部長は、途中で「これだけは言っておきたいです」と自ら切り出し、「SMAPの女性マネジャー(I氏)が紅白の司会をNHKにごり押ししたことが解散騒動の原因と一部で報じられています。でもそのような事実はございません。ごり押しなどないです」と否定した。

 一部報道では、I氏が、ジャニーズ事務所に独断で木村拓哉(43)やSMAPに司会を担当させようと交渉。それがI氏と対立するメリー喜多川副社長(89)の逆鱗に触れ「司会がSMAPならジャニーズの歌手を全部引き揚げる」となり、お家騒動の火種となったというものだった。

 複数の関係者によると木村、SMAPの5人も司会の候補に挙がった。昨年4月以降、国民的番組「NHKのど自慢」で香取慎吾がスペシャルMCを務め複数回出演。5人でも4度出演し番組を盛り上げた。実際に司会の交渉も行ったが、木村のスケジュールが合わず実現しなかったと見られる。

 現在、NHKでSMAPは「のど自慢」の不定期出演のほか、草なぎ剛が「ブラタモリ」のナレーションを担当。また、未発表だが3月12日に東日本大震災関連特番「明日へつなげよう」への出演も予定される。

 4月改編も控えており、今後については近日中に事務所側と打ち合わせする予定。だが「(改編の)4月以降も代える理由は見当たらない」と、引き続きの出演を希望している。

◆解散騒動2日前のI氏上機嫌だった

 また、三溝部長は、解散騒動が勃発する2日前の女性チーフマネジャー・I氏の様子を明かした。今月11日、SMAPが「NHKのど自慢チャンピオン大会」に出演した際、対面したといい「いつもと変わらぬ様子だった」と振り返った。I氏とは「(のど自慢の)来年以降の話をしましょう」と約束し、終了後は上機嫌で引き揚げていったという。

◆田辺エージェンシーが後ろ盾浮上も…

 独立組”の中居正広(43)、稲垣吾郎(42)、草なぎ剛括(41)、香取慎吾(38)は、SMAPと親交の深いタレント・タモリ(70)が所属する大手プロダクション「田辺エージェンシー」をバックに芸能活動を続ける可能性があったことが20日、デイリースポーツの取材で分かった。

 独立の道が模索されたのは昨年夏。SMAP育ての親であるチーフマネジャーI氏がメンバーを引き連れた独立を模索した。中居ら4人は11月に独立を決めた。

 後ろ盾の一つに「田辺エージェンシー」の名前が浮上した。同プロダクションは、中居、草なぎ、香取が94、95年から番組終了の14年3月まで出演したフジテレビ系「笑っていいとも!」で司会を務めたタモリが所属。申し分ない組み合わせだった。

 ただ、12月に木村拓哉(43)が残留を決断。メンバーが4対1の分裂状態に陥ると、中居らはSMAP残留の道を探すことになった。

 独立難航の背景には木村の残留が大きかったと複数の芸能関係者は証言する。個々での活動も多いが、国民的グループ・SMAPのブランド価値は高い。関係者らは「SMAP5人なら面倒を見たい」「木村抜きでは難しい」「木村と中居は一緒でないと」。独立が立ち消えた舞台裏に木村の存在を挙げる。

 元サヤ決着となったが、木村が「空中分解」と表現した分裂危機の影響は残る。21日にはフジテレビ系「SMAP×SMAP」でゲストを交えた歌の収録予定。18日の生放送謝罪後、初めて5人が揃う場となり、全員が“前を向いて”仕事に向き合えるかが試される。

◆中居司会22日の「金スマ」で騒動対応も

 SMAP・中居正広(43)が司会を務めるTBS系バラエティー「中居正広の金曜日のスマたちへ」(金曜、後9・00)の22日放送分を一部差し替え、一連の解散騒動について触れる可能性が20日、浮上した。

 関係者によると、スタジオ収録は昨年12月26日に終了。ただ、騒動が大きかったことから何も触れないわけにもいかないと、番組冒頭に差し込む予定。テロップやナレーションなど対応すると見られる。

つづく