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剛がクドカン作品初主演B

■草ナギ、クドカンと初タッグ…来年公開「中学生円山」

 人気グループ「SMAP」の草ナギ剛(37)が、宮藤官九郎監督(41)の4年ぶりとなる新作映画「中学生円山」(2013年公開)に主演する。同作は団地が舞台で、草ナギはシングルファーザー役に挑戦。同時にスケベな特訓がきっかけで妄想の世界に入り込んでしまう中学生・円山(平岡拓真)からヒーロー視される謎多き男を演じる。妄想パートは“クドカン色”満載のアクションとなっており、草ナギもクスッ、と笑える銃撃戦などに取り組んでいる。

 09年の「少年メリケンサック」以来、4年ぶりの「クドカン映画」に草ナギが挑む。撮影は6月中旬に開始。独特の世界観を持つ宮藤監督とのタッグに、草ナギは「監督はすごい面白い方なので、とにかく笑えます。一緒に楽しい時間を過ごしています。監督の世界感に応えるように頑張ってますので期待していて下さい」とノリノリだ。

 「中学生―」はアクションやコメディー、サスペンスの要素もある団地ホームドラマ。ごく平凡な団地に暮らす中学生・円山の元に、異様に正義感の強いシングルファーザー・下井が引っ越してくるところから物語が始まる。草ナギも「最初に脚本を頂いて読んだ時はめちゃくちゃな内容で笑えた」というが「笑いの中に、だんだん人間の温かみが出てきて奥深さが伝わってきた」と“クドカンワールド”にすっかり引き込まれている。

 俳優としても活躍する宮藤監督と草ナギ。96年のフジテレビ系連続ドラマ「おいしい関係」で共演。以来、交流を深めていたが、自身の作品に起用するのは初だ。04年のフジ系連続ドラマ「僕と彼女と彼女の生きる道」などで存在感を発揮したシングルファーザーぶりに加え、確実に笑いも取れる草ナギに白羽の矢を立てた。宮藤監督は「中学生の妄想から生まれた団地のヒーローを演じてもらっています。今のところ『すげえ楽しい! すげえ面白い!』と言ってくれてます」と、草ナギに信頼を寄せている。

 円山の妄想パートは作品に深みを加える。エッチな願望を満たすべく、背中を折り曲げ、自分の下半身に顔を近づけようとすると妄想世界に入り込み、団地の住人がバカバカしいアクションを繰り広げる―というシーンが作中の3分の1ほどを占めており、ここでも草ナギは大活躍する予定だ。

 「最も多感で傷つきやすく、かつアナーキーだった中学時代。その記憶を美化することなく、包み隠さず描いた青春映画」と宮藤監督。来年最大の話題作になりそうだ。

 ◆草なぎ 剛(くさなぎ・つよし)1974年7月9日、埼玉県生まれ。37歳。87年にジャニーズ事務所入り。88年に「SMAP」としてデビューし、国民的人気を獲得。ソロでもドラマ、映画、バラエティーなどで活躍。代表作にフジ系連続ドラマ「僕の生きる道」(03年)、「任侠ヘルパー」(09年、今秋映画化)など。今月21日にはフジ系「FNS27時間テレビ」で100キロマラソンに挑戦。

 ◆宮藤 官九郎(くどう・かんくろう)1970年7月19日、宮城県生まれ。41歳。松尾スズキ氏主宰の劇団「大人計画」に所属し、俳優兼脚本家として活躍。00年TBS系「池袋ウエストゲートパーク」、02年同局「木更津キャッツアイ」など連続ドラマの脚本で脚光を浴び、05年、映画「真夜中の弥次さん喜多さん」で監督デビュー。13年前期のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の脚本を担当する予定。

(12/7/6(金)スポーツ報知)


■草なぎ主演でクドカン4年ぶりメガホン 映画「中学生円山」

 クドカンこと宮藤官九郎(41)が4年ぶりに監督を務める映画が製作され、SMAPの草なぎ剛(37)が主演することが、5日分かった。タイトルは「中学生円山」。宮藤は脚本も書き、草なぎは郊外の団地に引っ越してきたミステリアスなシングルファーザーを演じる。来年公開予定。

 脚本家、俳優、ミュージシャンと多彩な顔を持つ宮藤の「少年メリケンサック」(09年)以来となる3本目の監督作品は、草なぎ演じる謎の男・下井辰夫と、エッチな妄想で頭がいっぱいの中学生・円山克也(平岡拓真=14)の交流を描く、風変わりなホームドラマだ。宮藤監督によると、草なぎの役どころは「中学生の妄想から生まれた団地のヒーロー」という。

 CGも駆使して描かれる少年の妄想の中では、団地の住人がまったく違うキャラクターに変身。マカロニウエスタン風、アメコミ調…と多彩なアクションシーンが出現する。下井は現実では縁なしメガネの人の良さそうな男だが、妄想では敏腕の殺し屋に。草なぎもガンアクションに挑戦する。

 宮藤は96年のフジ系ドラマ「おいしい関係」で俳優として草なぎと共演したが、自作で草なぎとタッグを組むのは初めて。脚本執筆中から、草なぎ主演を熱望していたという。岡田真プロデューサーも「団地では平凡なシングルファーザーの感じ、少年の妄想の中では強い表情と演技が要求される。両方を満たすのは草なぎさんしかいない」と起用理由を説明した。

 撮影は6月13日にスタート。草なぎは「本をいただいて読んだときは、めちゃくちゃな内容で笑えた。しかし撮影をしていると、笑いの中にだんだん人間の温かみが出てきて、奥深さが伝わってきた」と多面的な作品の魅力を語る。宮藤は「草なぎくんは今のところ『すげえ楽しい! すげえ面白い!』と言ってくれてますが、まだ半分も残ってるし、油断は禁物です」と気を引き締めていた。

 少年の両親役で仲村トオル(46)、坂井真紀(42)が出演する。

(12/7/6(金)東京中日スポーツ)