1 陽花

【スポニチ】スマスマ最終回A

◆渋谷タワレコ特設売り場 SMAPファンがMORIMORI

 この日、東京・タワーレコード渋谷店に設置されているSMAPの特設売り場には大勢のファンが足を運んだ。正面入り口前の売り場に設置されている香取の衣装は相変わらず人気。記念撮影したり、食い入るように眺める人が続出した。

 売り場にはメッセージ用のノートが置かれ「再結成いつまでも待ってます」などと書き込むファンの姿も。同店では20日からSMAPの特設売り場を3カ所に増加。同社の担当者は「これほどの数を設置したことは過去にない。唯一無二の国民的アイドルだと改めて感じる」と話した。

◆きゃりーが、小室哲哉が…芸能界からもSMAP解散惜しむ声続々

 スマスマの放送中や終了後には、芸能界からも「寂しい」という声がツイッターに数多く書き込まれた。

 きゃりーぱみゅぱみゅ(23)は「SMAP解散しないでくれーーー!」と泣き顔の顔文字とともにツイート。アルバムに楽曲を提供した小室哲哉(58)は「小さくても、関われた幸せ、、。ほんとうにありがとうございました」とつぶやいた。

 ほかにも大塚愛(34)、ファンキー加藤(38)、宇宙飛行士の野口聡一氏(51)らスマスマの出演経験者が感謝の思いなどをツイートした。

◆スマスマ計920回放送 歴代最高視聴率は34.2%

 「SMAP×SMAP」は1996年4月15日にスタートし今月19日まで919回の放送で平均視聴率は18.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。歴代最高は、稲垣吾郎が01年8月の公務執行妨害事件について涙の謝罪をし活動を再開させた02年1月14日放送分の34.2%。

 ◇…SMAP ジャニー喜多川社長が「Sports Music Assemble People」の頭文字から命名し、1988年に結成。91年「Can’t Stop!! −LOVING−」でデビュー。同年に紅白歌合戦に初出場。03年に大ヒット曲「世界に一つだけの花」で初の大トリを務め、通算出場回数は23回。05年にはアーティストとして初めて国立競技場で単独コンサートを行った。今年1月13日、木村を除くメンバー4人が独立を協議していることが判明。18日、「SMAP×SMAP」の番組内で活動存続の意思を表明するも、8月14日に年内をもってのグループ解散を発表した。

◆歴代担当記者が見たSMAP ファンをひきつけたガラスの関係

 フジテレビ「SMAP×SMAP」の最終回が26日放送された。ジャニーズ事務所の担当としてSMAPを取材してきた本紙の歴代記者が、5人がそろう最後の姿に感じた思いとは。

 【現静岡支局長・山崎智彦】SMAPは何もかも異例の存在だった。先輩の光GENJIまでは、メンバーはグループ単位での活動だけでソロの選択肢は少なかった。ところが、SMAPはグループとして芽が出なかったことから、メンバーのそれぞれの個性を前面に打ち出して“バラ売り”する形で成功した。

 タブー視されていたことに果敢に挑戦したことも印象的だ。94年に中居と香取が、バラエティー番組「笑っていいとも!」のレギュラーになった時は取材する側にも衝撃だった。アイドルが笑いを取るなんてことは考えられない時代だった。

 96年には人気絶頂の木村が口紅のCMに出演。97年には草なぎも生理用品のCMで話題を呼んだ。女性向けの商品をアイドルがPRすることも常識破りだった。男女の垣根も越えていったことでスーパーグループとなっていった。これは今年1月に退社した女性マネジャーの“プロデュース力”によるもの。

 メンバーが顔を合わせる仕事はスマスマと年1回の全国ツアーの2つだけ。メンバー同士で世間話をするような間柄でもなかった。これまで解散危機も何度かあったが、地方都市ツアーで5人で酒を酌み交わすことで危機を乗り越えたことがあった。

 スーパーグループは仲良し集団ではなく、どこかガラスの関係だった。そんな微妙な緊張感にもマスコミやファンがひかれていったと思う。 (90〜03年担当)

続く→