1 イレイザー健◆X0GH
ハーフノンフィクションノベル「優しきウィザード」
「見て!白マ茶のお兄ちゃん!ひまわりの花が咲いたよ!」 「ほんとだね、すごく綺麗だ」 農場の一角にある小さな家、ここにはおよそスキルシティとは思えない平和な時間が流れていた。 白マ茶は精子にされて放置されていた子供達を自ら引き取りこの家で一人世話をしていた。 「じゃあ、お兄ちゃんちょっとファミレスまで買い物に行ってくるよ、いい子で留守番してるんだぞ?」 「はーい!」 白マ茶は無邪気な笑顔で手を振る子供達に手を振り返しながら足早に農場を後にした。
2 イレイザー健◆X0GH
「今日は奮発してあいつらの大好きな焼肉定食にしようかな、喜ぶだろうな、あいつら・・」 ファミレスで買い物を済ませた白マ茶は寄り道もせずに一路農場へと急いだ。 「ん?煙?火事かな。あの方角は・・まさか!?」 途中立ち上る白煙を見た白マ茶、それが子供達の待ってる自分の家の方角なのに気付き彼は慌てて走りだす。
3 イレイザー健◆X0GH
「おい糞ガキども、ジェニーを出せ、どこに隠してあるんだ?ああん?」 「お、お前達になんか教えるもんか!もうすぐ白マ茶のお兄ちゃんが帰ってきてお前らなんかやっつけてくれるんだからな!」 「威勢のいいガキだ、なら早くそのお兄ちゃんとやらを呼んでこい」 そこへ息を切らせながら白マ茶が戻ってきた。 「お前達は何だ!ここで何をしている!」 「俺達は泣く子も黙る小野や組よ、このガキども殺されたくなかったら食いもんとジェニーを出しな!」
4 イレイザー健◆X0GH
「待て!分かった、ジェニーなら出す、だからその子達を放してくれ」 「フヒヒ、素直な奴だ、さあ早く出すもん出しな」 「やめろぉ!!」 男の子の一人が男達に掴み掛かる。 「やめるんだ生琴欧州!」 「だってあのお金は白マ茶お兄ちゃんがもっと沢山の放置の子と暮らしたいって貯めてた新しい家のためのお金じゃないか!渡さないぞ!」 男の子はなおも男達に掴み掛かり、男に噛み付いた。「いって!!この糞ガキ!小野さん、こいつやっちゃっていいですかね」
5 イレイザー健◆X0GH
「ガキは二人いる、見せしめに一人くらいよかろう」 「や、やめろ!!」 「糞ガキが!お仕置きだ!」男は男の子の首を掴み持ち上げ両手で締め上げる。 「やめてくれ!金なら出すと言っているだろ!!」 「お、おにい・・ちゃん、苦しい・・ボスケテ・・」 男の子は少しの間もがいていたがやがて力無く手足をだらんと垂れた。 「な、生琴欧州ぅぅー!!」「よくも生琴欧州ちゃんを!許さないぞ!」 もう一人の男の子は涙を拭うと生琴欧州を掴み上げている男の足へと噛み付いた。
6 イレイザー健◆X0GH
「駄目だシゲチョ!!やめるんだ!!」 「いってー!この糞ガキがぁ!」 男は男の子のアゴを力の限り蹴り上げる。 「ギャー!!」 「シゲチョー!!!」 白マ茶は持っていた焼肉定食を地面に落としシゲチョの元へ駆け寄り抱き起こした。 「シゲチョ!大丈夫か!」 「お兄ちゃん・・ごめんね・・お兄ちゃんと一緒の時間たのしかた・・」 「何で片言なんだよ!すぐ病院に連れていってやるからな!」 「お兄ちゃん・・大好き・・だよ・・」
7 イレイザー健◆X0GH
「シゲチョー!!!!」 「おいブヒヒ、殺していいのは一人だけだって言わなかったか?」 「す、すいません小野さん!ついカッとなっちまって!」 「まあいい、おいカリィ、奴からジェニーの場所を聞き出せ」 「へい、おかしら」 痩せて背の高い男はシゲチョを抱き抱え嗚咽を漏らしている白マ茶の方へと近づいていった。 「おいお前、死にたくないだろ、さっさとジェニーのありかを言いな」 「・・・・けろ・・」 「あ?もっとでかい声で喋れや」
8 イレイザー健◆X0GH
「その汚い足を焼肉定食からどけろぉ!!」 焼肉定食を踏み潰していたカリィに向かって白マ茶はブラックマジックを放つ。しかしカリィは瞬時に後ろに飛びのき間一髪それをかわす。 「きっさまぁ・・やる気か、小野さん!」 「白マ茶とやら、大人しくジェニーを差し出せば命までは取らん、さあジェニーのありかを教えろ」 「貴様等にくれてやる金など1Jも無い!」 「・・そうか。やれ」 小野は右手を振りカリィとブヒヒに合図を送る。
9 イレイザー健◆X0GH
「イイヤッホー!!」 「シャー!!」 カリィとブヒヒが一斉に白マ茶に襲い掛かる。 「メラゾーマァァ!!」 白マ茶は片手で一発づつ、計二発のメラゾーマを放つ「こいつ、ウィザード!」 ブヒヒとカリィは辛うじてメラゾーマをかわす。 「あっぶねえあぶねえ、よしカリィ、気合い入れていくぞ、ぜあ!」 ブヒヒがかめはめ波を放つ、それを横っ飛びでかわす白マ茶、だがそこに待っていたのは隙を見て間合いを詰めていたカリィだった。「ワイバーン!!」 「ズガガガッ!」 派手に吹き飛ぶ白マ茶の体。
10 イレイザー健◆X0GH
「死んだかぁ?」 しかし白マ茶はむっくりと起き上がる。 「しぶといな、もう一回だカリィ!ぜあ!」 ブヒヒは再びかめはめ波を放つ。 「な、何!?こいつ!」 なんと白マ茶はかめはめ波を避けもせずにブヒヒの方へと突っ込んでいく。 「ズガーン!」 かめはめ波は白マ茶を直撃するが白マ茶は倒れない、すでにブヒヒの目前まで迫っていた。ブヒヒはとっさに防御の姿勢を取るが間に合わない。 「メラゾーマアァ!!」 「ボッカーン!!」
11 イレイザー健◆X0GH
メラゾーマはフヒヒを直撃、フヒヒはその場へ崩れさった。
「貴様ぁ!!」
フヒヒをやられ怒りをあらわにするカリィは白マ茶へと一直線に走りだす。
「待てカリィ!!」
小野やの怒号が響きカリィは動きを止める。
「帰るぞカリィ、ブヒヒを背負え」
「しかし小野さん!」
「聞こえんのか、早く背負え」
「に、逃げるのかお前ら!」「逃げる?お前立っているのもやっとじゃないか、お前とはまたいずれ会うことになるだろう、決着はその時につけてやる」
小野やはかろうじて立っているだけの白マ茶を尻目に農場を後にした。
「貴様ぁ!!」
フヒヒをやられ怒りをあらわにするカリィは白マ茶へと一直線に走りだす。
「待てカリィ!!」
小野やの怒号が響きカリィは動きを止める。
「帰るぞカリィ、ブヒヒを背負え」
「しかし小野さん!」
「聞こえんのか、早く背負え」
「に、逃げるのかお前ら!」「逃げる?お前立っているのもやっとじゃないか、お前とはまたいずれ会うことになるだろう、決着はその時につけてやる」
小野やはかろうじて立っているだけの白マ茶を尻目に農場を後にした。
12 イレイザー健◆X0GH
小さな墓の前、二つの墓にはひまわりの花と新しく買った焼肉定食が添えてある。
「生琴欧州、シゲチョ、お兄ちゃんはもっと強くならなきゃ。今度は、今度こそは大切な人を守るんだ」
白マ茶は静かに立ち上がり、そして歩きだした。優しさを強さに変え、新たなる決意を胸に秘め。
白マ茶が神龍会の門を叩くのはこの後のことである。
みんな神龍(ry
「生琴欧州、シゲチョ、お兄ちゃんはもっと強くならなきゃ。今度は、今度こそは大切な人を守るんだ」
白マ茶は静かに立ち上がり、そして歩きだした。優しさを強さに変え、新たなる決意を胸に秘め。
白マ茶が神龍会の門を叩くのはこの後のことである。
みんな神龍(ry