1 イレイザー健◆X0GH
ハーフノンフィクションノベル『イレギュラー前編』
「時は来た!敵はマオデウム軍500あまり!我々神龍会も永遠では無い!いつか滅ぶことになるだろう、だが今日では無い!民衆はささやき合う、次にマオデウム軍にやられる奴らは誰だ?しかし我々では無い!立てよ屈強なる戦士達!心の中に武器を持て、マオデウムもまた同じスキルマニアなり!」 神龍会メンバーの中心に立ち神はみなを鼓舞する。その鼓舞に触発され今や神龍会の士気は最高潮へと達していた。 「入った情報によるとマオデウム軍は今荒野に集結している、神龍会は二手に別れこれを挟みうちにて奇襲撃破する!」
2 イレイザー健◆X0GH
メカ鱒男は落ち着いた口調で続ける。 「神、ヴァイパー、レッズは前方から。俺、白マ茶、八頭身は後方からマオデウム軍をはさみ混乱させそのどさくさに紛れてマオデウムを討つ、いいね?」 全員黙って頷く。 「ではすぐに動こう、時はジェニーなりだ」 神龍会メンバーはみな言葉少なく神龍会アジトである廃屋を出発した。 メカ、白マ茶、八頭身の一向は農場を迂回し裏側よりマオデウム軍を目指していた。 「おかしいな、ここまで来ればマオデウム軍が見えるはずだけど」
3 イレイザー健◆X0GH
「移動したのかな、ねえメカ」 「何か違う・・、これは罠だ!神達が危ない!神達の元へ急げ!」 ここまで来れば神達の場所へは荒野を突っ切った方が早い、メカ一行は走りだした。 一方神達は荒野正面よりマオデウム軍を目指していた。 「いよいよ、最後の戦いなんだね」 「そうだな、ついにここまで来た」 荒野に近付き、見通しの良い広い場所に出た神一行、レッズが周囲の異様な雰囲気に気付く。 「神!止まれ!何か様子がおかしい!」
4 イレイザー健◆X0GH
「ん?どうしたのレッズ」 「確かにおかしいな、もう荒野に入るというのに全くモンスターの気配が無い」 「気のせいだよ・・」 すでに日は落ちており周りは暗く見えづらい。しかし目を懲らしてみると何やら神達を遠巻きに周囲をぐるっと囲んでいるうごめくものが見える。 「罠・・か・・」 「囲まれちまったな」 マオデウム軍およそ500、その全てが神達三人を中心に取り囲んでいた。 その群れの中から巨大な黒き馬にまたがり一人の男が神達に近づいてくる。
6 イレイザー健◆X0GH
「今宵は月が泣いておる、のう、神よ」 「マオデウムッ!!」 「神よ久しいな」 「マオデウム!今日こそお前を倒す!」 「ククク、威勢だけは相変わらずいいな、しかしキャンタマの方は縮み上がっておるのではないか?」 「ふふ、皇帝のくせに下品だね」 「むう、デジャヴ・・、まあ良い、我のとこまで辿り着くことが出来ればその時は相手をしてやろう」 皇帝は右手を上げ全軍突撃の合図をした。