1 名無し
イニシャルJ
ある晩、仕事で遅くなり仲間内では「通ってはいけない」峠を通ることにした。
呪われた峠と言われるそこは、幾人もの地元の走り屋が命を落としている。
8 名無し
すると老婆はなんと、俺の車のフロントに飛び乗った。
それまで出ていた120km/hが相対速度で240km/h。
老婆はカタパルトに弾かれた戦闘機のように跳んだ。
10 名無し
なんて奴だ。この俺の完敗だ。
しかしこの先は・・・!!
11 名無し
この先こそ、走り屋の志を砕いてきた魔のカーブである。
既に戦意を喪失していた俺は急ブレーキをかける。
12 名無し
ヘ○ヘ
|∧
/
13 名無し
老婆も慌てて止まろうとしたらしく、踵からは火柱と煙が上がり、体は大きく傾いた。
しかし老婆についていた加速度を制御することは最早出来なかった。
14 名無し
その先のガードレールを突き破り、老婆は跳んだ―。
15 名無し
しかしその姿は美しかった。オリンピック選手が見せるどんな跳躍よりも高く華麗に。
16 名無し
跳躍は落ちることなく、夜の星空を背景に、どんどんと舞い上がりそして
17 名無し
スローモーションのように崖下の闇に飲み込まれていた。
18 名無し
後日俺は花束を持ってそのカーブを訪れた。
宵闇に散った、一人の戦友の勇気を称えに。
19 名無し
おしまい
20 名無し
〇
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21 名無し
続編まだぁ