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彩 愛 美
花 山 葵


草霞に紛れる 香りのような
朝の清しさに 生まれ育ち
木漏れる時の 目映さに
今か今かと 胸弾む

流れのままに 身を任せる
汚れを知らない 水調べ

あなたを想えば 花に成る
重ねた想いを 認めて
芳しき春の 風模様
映していたいと 想うもの


転ばぬように 歩いて来た
今更聴けない 人の胸
想いはそれでも 通じ合う
澄み渡る 空と水のように

変わり行くのが 世の常だとて
変わらない愛の 糸紡ぎ

辛きを語るを 善しとせず
人には笑顔を 絶やさずに
言うは易く 生きるは難し
それでも花で 在りたいと


手を差し伸べるは 人の縁
辛さを解って いればこそ


手と手を合わせる 影法師
想いの全ては 花に成る
涙を堪えて 来たけれど
今日は泣くのも いいだろう
今日はそれも いいだろう






(SOT21/au)
彩 愛 美
善意と言う悪意

人は時々
善意と言う名の
剣を振り翳して
自分勝手な優しさで
斬り付けて来る

求めている善意も
もちろんあるけれど
求めてもいないのに
善意の押し売りをしては
自分がいい人なんだと
主張するかのように
優位に立とうとする

時として善意とは
不純物を取り込み
悪意へと姿を変え
こちらの都合も聴かず
こちらの不幸を利用し
自分の価値観を高める
格好の材料にされる

最初の切っ掛けは
確かに善意だったのかも
知れなかったのに
それが何時の間にか
正義と言う悪意へと
摩り替えられて行く

ペンやカメラが
必ずしも真実では無い
あなたが今手にした
善意の本当の意味は
どちらなのでしょう
(SOT21/au)
彩 愛 美
kissを拒否して


kissと言う嘘で 惑わせないでよ
どんなに平静を 装っていても
心の中では嵐のように 乱されていて
何が真実なのかも 解らなくなってしまう

堅く決意した 別れの時でも
簡単な程に 崩されてしまうのね

それ程までに強く 愛してもいないのなら
これ以上私を 引き留めないでね
どちら付かずの 気持ちのままで
これ以上ここには 居たくはないのよ


一番になれぬ 控えの選手
常に待機中 半束縛で
不満な想いも逢える時には 忘れていられる
そんな私にピリオド 終わりにしましょうね

夜に惑う想いの 行方知れず
やり場に困って 挫けてしまう心

決意の無い覚悟は 淋しさに負けて行くの
ここまでだと決めた 引き際が揺らいで
不安定な 天秤の上で
ここまでだとはっきり 気〆を付けたい


何処かでまだ 愛されて居たいと言う甘えが
決断力を鈍らせて 引き擦っている


最後のkissを拒否して 部屋を出て行くのよ
振り向かずに全てを 棄てて行こう
もう受け取る kissは無いから
振り向かずにさよならと 手を振るだけよ






(SOT21/au)
彩 愛 美
返答不能
偉い先生が
今日も私を呼び付けては
長々と説教を始める

やたらと
難しい言葉を
数珠繋ぎに並べて
まるで理解出来ない
長過ぎる話を
延々と続ける

文法も
使い方も
めちゃくちゃで
前後の繋がりだって
どう解釈していいやら
困惑するばかりなのに
最後には
何時も決まって
どうして君は直ぐに
返答をしないのかねと
詰め寄って来る

意味すら解らない
上辺だけの
身に付いていない言葉を
如何にも知識人ぶって
羅列しただけの話を
どうやって理解して
返答すればいいと
言うのだろう

たぶんまた明日も
怪し気な宇宙人言葉が
私を悩ませる

(SOT21/au)
彩 愛 美
夢 桜


散り散りになる 旅立ちの日
それぞれの想い 胸に抱いて
西へ東へ 南へ北へと
夢の種を 飛ばして

希望と言う名の花の蕾 その胸の中で育てて
何時か錦花を咲かせたら 郷に帰ろうと想うけど

朝になれば 何処かに消える
儚い夢のように 風に舞う
散らせる花の哀れさに 木の葉を纏う春桜
咲くも散らすも実らない恋 その胸に深く


応えを詠めない 謳い人は
春の旋風に 彷徨っているばかり
何時か我が身の 全てを綴れる
その日を 夢見ている

明日が来れば浮かぶのだろう 新しい人と出逢って
知らずに居た言葉の数々 花を咲かせてくれるのだろう

何時になれば 辿り着けるのか
遠く果ての無い 旅路の先
ふらつく足の重たさに 木の葉を揺らす夢桜
往くも戻るも謳えない詩 口遊むように


もう幾度と無く繰り返す 同じ季節の夢を紡ぎ
何度散ってもまた咲かせたい 夢は何時の日にか花になる


春になれば 咲けるのだろうか
拙い夢の花でも 誇らしく
終え行く旅の淋しさに 木の葉を伸ばせば時桜
泣くも笑うも春霞に 夢桜が咲く





(SOT21/au)