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彩 愛 美
願  い  星
 
ずっと 探し求めていた星 届くはずなど無いと
とっくの昔に 諦めて居たけれど…
わたしだけでは無く
あなただけでも無い
ふたりの友達 その友達が みんな一つになって
初めて星は光を放ち 標星になった 

何十億の人が 一つの地球(ほし)に住んで
ただ一つの願いに 手を合わせれば…
大きなボーダーの 向こう側へ…
 
いま わたしにも 出来る事
そう あなたにも 出来る事
 

夜毎 見上げて求めていた星 夢の国を彷徨い
名前さえも 知らないままに居たけれど…
ぼくだけじゃ無い
きみだけじゃ無い
誰かの声が 誰かの声を呼び 拡がって行き
やがて何時かは 名前を知る日が来るのだろう
 
悲しみの数を 数えて居るよりも
笑いの数を 数える方がいいさ…
大きなこの海の 波の先へ…
 
いま ぼくのままで 出来る事
そう きみのままで 出来る事
 
 
願い 祈り 叶えようとする力の
一つ一つは とても小さいけれど
みんな纏めて 一つに出来るのならば…
この 大きな青空の 彼方まで…
 
 
いま わたしにしか 出来ない事
そう あなたにしか 出来ない事
きっと きっと わたし達にしか 出来ない事
 
(KYT33/au)
彩 愛 美
桜 の 雨
濡れた睫に認めた 涙の数だけ
心に映した 想い出の毎日
過ぎし日を懐かしむ間も無く
訪れる明日と言う日を だぶらせるように
桜の雨が 降ったいた

出逢いと別れが交錯して また新しい暦を刻む
桜の下の出来事も 何時か想い出に変わるのだろう

さくら さくら さくら さくら さくらと言っても
同じ桜の花は咲かない
去年散った桜 今年散る桜
そしてまた来年 咲く桜


夢を力に胸に秘め 学舎の机
頻りにぶつけた 言の葉の数々
触れた手の温もりも 消え行く
瞬く時間の隙間を 埋もらせるように
桜の雨が 落ちて来る

まるで望んでいた答え 待ち焦がれて居たと言わんばかり
桜の花の散り際に 間に合うかどうかの瀬戸際にね

さくら さくら さくら さくら さくらが咲いたら
また桜の下に集まって
昨日までの服 新しく着る服
そしてまた 歩き出して行く


さくら さくら さくら さくら さくらの雨の日
同じ夢追い掛けた今日まで
共に見上げた桜 当たり前の桜
そしてまた明日へ 続く桜
(SOT21/au)
彩 愛 美
池 上 線
五反田から延びる 池上線で
今日もまた戻る 一人の部屋へ
もうあなたの匂いも 薄れてしまった
あなたの影さえも 見えないのに

昨日も想う 今日も想う 明日も想う
消しても消しても消せない あなたへの想い

もうこの部屋を 出ようと想うけど
どうしても離れられない この部屋に
今もこうして 住み着いて居る
もう居ないはずの あなたの亡霊と共に


心を失くして 始発のホームを
ただ訳も無いままに 彷徨うばかり
もう二度とここに 戻るはずも無い
あなたを探せないと 知っては居ても

少しだけでも 一目だけでも 空気だけでも
あなたを感じて 居られた…あの日の想い

似ている影を 追い掛けても届かぬ
人波に紛れて消える 幻影は
既にこの手から 離れて
遥か遠くの彼方へと 消えたと言うのに


千切れる程手を振り 残されたホーム
誰も居なくなった後に 私一人だけ
見送り見送られてを 繰り返した今日まで
涙も枯れて凭れたベンチの 冷たさに心まで凍り付く


振り切る事が 出来ない想いも
今更ながらに 重ねて来た未練
どうしようも無いねと 嘲るように
何時も通り池上線は 今日も走る
(SOT21/au)
彩 愛 美
欠けない月

笑顔と笑顔の 継ぎ目の中で
ふと見えて来る 翳りの表情
特別に重たい 事なんて無くても
心の中に潜む 闇に怯えて居る

何も起きなければ それでいい
今はただ深く おやすみなさいをして

欠けない月の光が 夜を巡り
不安に負けそうな心を 照らして行く
明日もまた笑顔で 過ごせるように
今夜楽しい 夢を下さい


どんより淀んだ 雲が漂う
青空が恋しく 想えて来るね
降りそうで降らない 中間の気持ち
乗れないバスを ずっと待ち続けるように

何かが起きてからでは 遅過ぎる
過敏な心が 眠れなくするけど

欠けない月の雫が 街を包む
潰れて行くような 心を膨らませて
あなたがまた笑顔に 戻れるように
今夜優しい 眠り下さい


特別じゃない 何も無い一日を繰り返して
笑顔で生きて行けるのが 一番だと想える
そんな柔らかい 月明かりの夜なのだから


欠けない月の明かりに 充ち溢れ
ベッドに鏤める 星屑の輝きで
明日からの笑顔が 煌めくように
今夜嬉しい 愛を下さい
(SOT21/au)
彩 愛 美
ある満月の夜に

真平らな月の灯が
真平らな窓を抜け
仄暗いこの部屋に
陰影を映し出して
立体的に変え行く

個性の無い
目立たない
つまらない
僕の部屋は
誕生のよう
月の動きに
合わせては
時間軸毎に
変化をする

昼の間には
気付けない
部屋の表情
夜の空間に
閉ざされて
必要以上に
鋭敏な感覚
この部屋の
僅かな変化
驚いただけ

灯りを消して
隙間から射す
月光も見ずに
眠りに就くと
こんな夜とは
出逢えず居た

月に抱かれて
朝までずっと
眠れない夜を
過ごして居た
(SOT21/au)