まとめ

過去ログ132 2014/10/30 10:48

★土曜日 共通
京都11レース

スワンS
ベルカント
1200mではスピード面では優位に立てないため、本質的には1400m向きの印象があります。
今回はそれ以外に超高速馬場で時計勝負への対応、質の高いトップスピードを各馬が引き出しやすい超高速馬場という点で他馬のパフォーマンスが上がるため相対的に見て厳しくなりそうです。
この馬の高いパフォーマンスは比較的タフな馬場によるものが多く、前走もロングラン開催最終週の新潟で荒れた内を通しながらでも要所に加速する脚を引き出せていることからも高速馬場よりはタフな馬場でパワーを生かしてくるタイプです。
今の超高速馬場はマイナス材料で。34秒半ばぐらいのペースになると、後半は32秒台の脚を繰り出してくる馬が多数出現する事になります。
その中で、この馬が上がり33秒台半ばぐらいの脚で出し抜けるかは疑問です。
その点からも1400mはプラスですが、ここまで極端な超高速馬場になるとマイナス面の方が大きくなります。
理想の展開は積極的にポジションを取りに行き、2列目の内ぐらいで立ち回ってリードを作りながら直線を向く事。
スワンSの性質的には縦長に持ち込んで粘りこめる先行馬は好成績を残しているため、直線までにリードを作る展開に持ち込めればといったところです。


サダムパテック
この馬もベルカントと同じようにタフな馬場で高いパフォーマンスを見せてきた1頭です。
昨年のスワンSは稍重馬場で少し渋った分、11.5 - 11.2 - 11.1 - 11.7と仕掛け自体は遅く、コパノリチャードが上手く出し抜いたラップということを考慮に入れてもL1は落ち込んでいます。
同馬は中団内目から進め、L1で一緒になって2列目も伸びあぐねていた中で、ジリジリと最後まで伸びてきての2着確保。
この馬はL1が落ち込んだ時に能力を発揮するタイプで、少し渋った方が脚を出し切りやすくなります。

今年のスワンSで、この馬にとって最大の焦点は馬場となります。
20秒を楽に切ってくるような超高速馬場状態になってしまうとこの馬のトップスピードでは明らかに足りません。
L1も落ち込まない、序盤もペースを引き上げられて縦長、など悪い条件と言えます。
もともと京都芝外1400はスプリント色が強いスピードタイプの馬がある程度刻んだ上で坂の下りでじわっとペースを引き上げられてそのまま粘りこむケースが多い舞台です。
高速馬場ではマイルでも正直短い印象があるため、この条件でスピードの質の高さだけでなくそこからのトップスピードの質もある程度要求されるような競馬になると厳しくなります。


ウイングザムーン
前述の2頭とは異なり、この馬は高速京都巧者。
この馬はアドマイヤムーン産駒で、高速京都適性の高い一頭です。
アドマイヤムーンの場合は京都に限らず、とにかく高速馬場適性は抜きん出ており、特にトップスピードの持続力が優秀です。
一方で阪神牝馬Sのように11.5 - 11.7 - 11.5 - 11.6と明確にトップスピードが要求されるというような競馬で中団から良いペースで進めながら伸びる気配がなかった事からも、この距離で明確に速いラップを刻むケースがこの馬の好走パターンと見て良さそうです。
浜松Sで平均的な競馬に対応していましたが、ベストはトップスピードが問われるケースです。
今回はこの馬にとっては非常に良い材料が揃っており、まず一つ目は京都芝外1400m戦、そしてもう一つはレコードを出した菊花賞が証明しているように超高速馬場である点です。
この馬としては超高速馬場でも坂の下りで勢いに乗ればトップスピードの質は相当高く、10秒台半ばのラップに対応できます。
その上でその持続力が素晴らしく、超高速馬場でトップスピードを持続させることにおいてはスペシャリストと言えます。
この特化した能力がどこまで生かせるかが焦点となり、ペースはゆったりとした流れが理想です。
それでも今の超高速馬場ならかなりスローになる可能性も十分秘めているため、前半3Fが35秒前後ならまず自分の脚は引き出せます。
前走のオパールSで32.6-34.1と京都1200mとは思えないハイペース戦でした。
追走に脚を使わされて外を回すロスもあり、いつもの脚は引き出せませんでしたがL1は伸びていました。

ペースが上がらず、後半10秒台のラップを刻んでからのL1の差し込み戦になればこの馬が一番強さを発揮できます。
展開次第となりますが、強烈な武器は持っている1頭です。